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基本情報技術者 2016年 秋期 午前(科目A)22


問題文

メモリセルにフリップフロップ回路を利用したものはどれか。

選択肢

DRAM
EEPROM
SDRAM
SRAM(正解)

メモリセルにフリップフロップ回路を利用したものはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:フリップフロップ(クロス結合インバータ)を用いるメモリセルはSRAMで、選択肢ではが正解です。SRAMは電源保持中は内容が保持されます。
  • 根拠:SRAMは数個のトランジスタで構成される双安定回路(フリップフロップ)を使い、DRAMはコンデンサ+トランジスタ構成でリフレッシュが必要です。
  • 差がつくポイント:SDRAMは同期制御されたDRAM、EEPROMは不揮発の浮遊ゲート素子であり、どちらもフリップフロップを用いるわけではありません。

正解の理由

SRAM(Static RAM)のセルはクロス結合されたインバータとアクセス用トランジスタで構成されるビスタブル回路、いわゆるフリップフロップ(典型的には6トランジスタの6Tセル)です。この回路は電源が供給されている限りビットの状態を保持できるため「静的」です。設問で問う「フリップフロップ回路を利用したもの」に一致するのはSRAMのみです。
一方、DRAM/SDRAMは情報を電荷として蓄えるコンデンサとアクセス用トランジスタの組合せで、定期的なリフレッシュが必要です。EEPROMは不揮発メモリで浮遊ゲートに電荷を保持する方式であり、フリップフロップとは原理が異なります。

よくある誤解

  • 「SDRAMは名前に『RAM』が入るからSRAMの仲間」と考える誤解:SDRAMはあくまで同期制御されるDRAMで、セル構造はDRAMと同じです。
  • 「EEPROM/Flashもトランジスタを使うからフリップフロップでは?」という誤解:使うトランジスタの種類や動作原理が異なり、データ保持は浮遊ゲートの電荷による不揮発性です。
  • 「SRAMはフリップフロップだから電力を全く消費しない」という誤解:静的保持のために電源下で常に電流が流れるため消費電力は無視できません。

解法ステップ

  1. 「フリップフロップ」をキーワードに回路の動作原理を想起する(双安定回路、クロス結合)。
  2. 各選択肢のメモリ技術を短く分類する(SRAM:静的トランジスタラッチ、DRAM/SDRAM:コンデンサ+トランジスタ、EEPROM:浮遊ゲート)。
  3. フリップフロップを使うのはどれかを照合し、SRAM(エ)を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: DRAM — 誤り。セルはコンデンサとアクセス用トランジスタで電荷を保持し、定期的なリフレッシュが必要。フリップフロップではない。
  • イ: EEPROM — 誤り。浮遊ゲートに電荷を蓄える不揮発メモリで、書き込み・消去に高電圧や遅い操作を要する。フリップフロップは使わない。
  • ウ: SDRAM — 誤り。SDRAMは同期式DRAMで制御がクロックに同期するが、セル構造はDRAMと同じくコンデンサ方式でフリップフロップではない。
  • エ: SRAM — 正解。セルはクロス結合インバータ+アクセス用トランジスタ(典型的には6トランジスタの6Tセル)で構成され、フリップフロップ機構により電源供給中は状態を保持する。

補足コラム

  • SRAMの代表的セルは6Tセル(クロス結合インバータ2つ+アクセス用トランジスタ2つ)で、読み書きが高速、レイテンシが小さいためCPUキャッシュに使われます。面積はDRAMセル(1T+コンデンサ)より大きく、コストと集積度で不利です。
  • DRAMは高密度で低コストの主記憶に適し、SDRAM/DDRはタイミングや帯域を改善する規格です。EEPROMはフラッシュやBIOS領域のような不揮発用途に使われます。
  • 近年はMRAMやReRAMなどの新しい不揮発メモリが研究・実装され、SRAM/DRAM/ROMの役割分担に変化が出る可能性があります。

FAQ

Q1. SRAMは不揮発ですか?
A1. いいえ。SRAMは揮発性で、電源を切るとデータは失われます(「静的」はリフレッシュ不要という意味)。
Q2. フリップフロップとラッチの違いは?
A2. ラッチはレベル感知、フリップフロップはエッジ検出などの制御違いがありますが、ここでの「フリップフロップ回路」は双安定回路(クロス結合)を指しています。
Q3. なぜSRAMはキャッシュに使われるのですか?
A3. アクセス速度が速く、読み書き差が小さいためCPUキャッシュの要求に合致します。ただし面積あたりのコストは高いです。
Q4. EEPROMとフラッシュの違いは?
A4. 一般にEEPROMはバイト単位で消去・書き込み可能、フラッシュはブロック単位で効率よく消去・書き込みする方式として分類されます(実務上は広い意味で混用されます)。

関連キーワード: SRAM、DRAM、SDRAM、EEPROM、フリップフロップ、メモリセル、6Tセル、リフレッシュ、キャッシュ、不揮発メモリ
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