基本情報技術者 2015年 春期 午前(科目A) 問28
問題文
図のデータモデルを三つの表で実装する。このとき、“A社への売上50,000円を、2015年4月4日に現金勘定に計上した”ことを記録する“移動”表のa, bの適切な組合せはどれか。ここで、モデルの表記にはUMLを用いる。


選択肢
ア:
イ:
ウ:
エ:(正解)
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UMLによるデータモデルの表設計【午前解説】
正解の理由
図の移動テーブルには取引番号0122の行が2行必要で、1行は既に「208(売上)/貸方/50,000/0122」とあります。売上を貸方に計上しているので、対応する反対側は「現金(510)を借方に50,000」と記録する必要があります。したがって a に入る勘定コードは510、b に入る側は借方であり、選択肢はエが正しいです。
解法ステップ
- 移動表で取引番号0122の既存行を確認する(208/貸方/50,000/0122)。
- 仕訳は貸借必ず合計一致なので、対応する反対勘定を探す。
- 勘定表で「現金」の勘定コードが510であることを確認する。
- 現金は資産で受取により増加するため「借方」として記録する。
- よって空欄 a=510、b=借方 → 選択肢はエ。
選択肢別の誤答解説
- ア(a=208, b=貸方):208は売上で既に貸方として0122に登録済み。重複して同じ側にもう一つ貸方を作ると借貸不一致となるため誤り。
- イ(a=208, b=借方):208(売上)を借方にすると売上が逆側になり、実際の取引(現金受取・売上計上)と整合しない。
- ウ(a=510, b=貸方):勘定コードは正しいが、現金は受取で増えるため貸方ではなく借方に記録するのが会計ルールに反する。
- エ(a=510, b=借方):現金(510)を借方、売上(208)を貸方にして取引0122の借貸が一致するため正解。
よくある誤解
- 「売上=借方」と誤認するミス:売上は収益であり貸方に記録されるのが基本で、逆にすると仕訳が反対になります。
- 勘定コードを資料表と照合しない:勘定表(208=売上、510=現金)を確認せずコードを当てはめると誤答します。
- 借方/貸方の増減ルールの混同:資産は借方で増加、収益は貸方で増加する基本ルールの理解不足が誤答原因になります。
補足コラム
UMLで「移動」をAssociation Classや結合要素で表現する場合、会計取引と勘定を仲介する「移動」エンティティは仕訳行(借方・貸方の各レコード)を表します。図中の制約(会計取引単位で借方合計と貸方合計が一致)と多重度(2..*)は、少なくとも2つの移動(借方と貸方)が存在すること、かつ合計が等しいことをデータモデルレベルで保証する意図があります。RDB実装では移動テーブルに取引番号と勘定コード、借貸区分、金額を持たせ、トランザクション単位で合計チェックを行うと良いでしょう。
FAQ
Q1: 「借方」「貸方」はどう判断する?
A1: 基本ルールは資産・費用は借方で増加、負債・資本・収益は貸方で増加。今回の現金受入は資産増加(借方)、売上は収益増加(貸方)です。
A1: 基本ルールは資産・費用は借方で増加、負債・資本・収益は貸方で増加。今回の現金受入は資産増加(借方)、売上は収益増加(貸方)です。
Q2: 多重度「2..*」は何を意味する?
A2: 1つの会計取引には最低2つ以上の移動(仕訳行)が必要であることを表し、複数勘定への振分け(分割仕訳)も許容します。
A2: 1つの会計取引には最低2つ以上の移動(仕訳行)が必要であることを表し、複数勘定への振分け(分割仕訳)も許容します。
Q3: テーブル実装上の注意点は?
A3: 移動テーブルに取引番号でインデックスを張り、トランザクション単位で借方合計=貸方合計のチェック制約をアプリかバッチで保証してください。
A3: 移動テーブルに取引番号でインデックスを張り、トランザクション単位で借方合計=貸方合計のチェック制約をアプリかバッチで保証してください。
関連キーワード: 会計仕訳、二重仕訳、勘定科目、UML、データモデリング、移動テーブル、整合性チェック

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