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基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A)34


問題文

OSI基本参照モデルにおけるネットワーク層の説明として、適切なものはどれか。

選択肢

エンドシステム間のデータ伝送を実現するために、ルーティングや中継などを行う。(正解)
各層のうち、最も利用者に近い部分であり、ファイル転送や電子メールなどの機能が実現されている。
物理的な通信媒体の特性の差を吸収し、上位の層に透過的な伝送路を提供する。
隣接ノード間の伝送制御手順(誤り検出、再送制御など)を提供する。

OSI基本参照モデルにおけるネットワーク層の説明【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論: ネットワーク層はエンドシステム間のパケット転送を担当し、ルーティングや論理アドレッシング、経路選択を行う層です。
  • 根拠: ルータが動作し IP アドレスやパケットの中継・経路制御を行う機能は OSI の第3層に該当するためです。
  • 差がつくポイント: 隣接ノードの誤り検出や再送はデータリンク層、ファイル転送やメールはアプリケーション層と明確に区別すること。

正解の理由

正解は です。ネットワーク層(OSI第3層)はホスト間の論理的な通信路を提供し、パケットの経路選択(ルーティング)と中継(フォワーディング)を行います。ルータは典型的なネットワーク層機器であり、IPアドレスなどの論理アドレッシングに基づいて経路を決定してパケットを転送します。したがって「エンドシステム間のデータ伝送を実現するために、ルーティングや中継などを行う」はネットワーク層の説明として適切です。

よくある誤解

  • 「再送=ネットワーク層」と考える誤解:再送や信頼性確保(再送制御)は基本的にトランスポート層(例:TCP)か、隣接ノード間ではデータリンク層の機能です。ネットワーク層は経路選択や中継が主な役割です。
  • 「物理媒体の違い吸収=ネットワーク層」と考える誤り:物理的伝送特性の抽象化は物理層やデータリンク層の役割であり、ネットワーク層は論理的なパケット転送に焦点を当てます。
  • 「ルータが全てのエラー制御を行う」と思い込む誤り:ルータはパケットのヘッダチェック程度(例:ヘッダの整合性)を行いますが、フレーム単位のCRC検査や再送制御はデータリンク層が担います。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを探す:「ルーティング」「中継」「誤り検出」「再送」「ファイル転送」などを抽出。
  2. キーワードを層の代表機能に当てはめる:ルーティング/論理アドレス→ネットワーク層、誤り検出/再送→データリンク層やトランスポート層、ファイル転送→アプリケーション層。
  3. 一致する選択肢を選ぶ:抽出した機能が最も該当する層を説明している選択肢が正答。

選択肢別の誤答解説

  • : 正解。エンドシステム間のパケット転送、ルーティング、経路選択、中継はネットワーク層の主要な役割です。
  • イ: 誤り。ファイル転送や電子メールなどのサービスはアプリケーション層(OSI第7層)の機能であり、利用者に最も近い層の説明です。
  • ウ: 誤り。物理的通信媒体の特性の差を吸収して透過的伝送路を提供するのは物理層(第1層)あるいはデータリンク層(第2層)の役割に近く、ネットワーク層の説明ではありません。
  • エ: 誤り。隣接ノード間の誤り検出や再送制御はデータリンク層(第2層)の代表的機能であり、ネットワーク層の定義とは一致しません。

補足コラム

  • 具体例: IP(IPv4/IPv6)はネットワーク層のプロトコルで、経路選択、フラグメンテーション、TTL(生存時間)などの機能を持ちます。ルーティングプロトコル(RIP, OSPF, BGP)はネットワーク層の運用に関わります。
  • 機器の対応層: ルータは第3層、レイヤ2スイッチは第2層、レイヤ3スイッチは第3層の一部機能も持ちます。NATは主にネットワーク層で動作するアドレス変換機能です。
  • OSIモデルは理解のための概念モデルであり、実際のプロトコルスタック(TCP/IP)とは完全に1対1対応しない点に注意してください。

FAQ

Q: ルーティングとスイッチングの違いは何ですか?
A: ルーティングは論理アドレス(IP)に基づいてネットワーク間の経路を決定する第3層の機能、スイッチングはMACアドレス等で同一ネットワーク内の転送を行う第2層の機能です。
Q: 再送はどの層の仕事ですか?
A: 端末間の信頼性確保(エンドツーエンド再送)はトランスポート層(例:TCP)が担当し、隣接ノード間の再送制御はデータリンク層が担当します。ネットワーク層は通常再送を行いません。
Q: ルータは誤り検出をしないのですか?
A: ルータはパケットヘッダの整合性チェックを行うことがありますが、フレーム単位のCRC検査やリンク層の誤り訂正はデータリンク層の役割です。

関連キーワード: OSI参照モデル, ネットワーク層, ルーティング, IPアドレス, ルータ, データリンク層, 物理層, フラグメンテーション, TTL, NAT
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