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基本情報技術者 2011年 秋期 午前(科目A)16


問題文

シンクライアントシステムの特徴として、適切なものはどれか。

選択肢

GPSを装備した携帯電話を端末にしたシステムであり、データエントリや表示以外に、利用者の所在地をシステムで把握できる。
業務用のデータを格納したUSBメモリを接続するだけで、必要な業務処理がサーバ側で自動的に起動されるなど、データ利用を中心とした業務システムを簡単に構築することができる。
クライアントに外部記憶装置がないシステムでは、サーバを防御することによってウイルスなどの脅威にさらされるリスクを低減することができる。(正解)
周辺装置のインタフェースを全てUSBに限定したクライアントを利用することによって、最新の周辺機器がいつでも接続可能となるなど、システムの拡張性に優れている。

シンクライアントシステムの特徴【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:シンクライアントは端末側に記憶装置や重い処理を持たせずサーバで集中管理し、運用とセキュリティを簡素化する方式です。
  • 根拠:端末は入出力のみを担い、アプリやデータはサーバ側にあり、端末盗難やマルウェアによる情報漏えいリスクが下がる点が根拠となります。
  • 差がつくポイント:設問では「端末に外部記憶装置があるか」「処理が端末かサーバか」「周辺機器対応の柔軟性」を見分けられるかが合否を分けます。

正解の理由

選択肢のうち、サーバ側で集中管理することで端末の持つ攻撃面(ローカルの外部記憶装置やアプリ実行)が小さくなり、結果としてマルウェア感染や情報流出のリスクを低減できる記述は の説明と一致します。シンクライアントではクライアントに外部記憶装置がない、または制限されることが多く、サーバ側の防御と管理で全体のセキュリティを高めることが可能です。ただし「リスクをゼロにする」わけではなく、サーバ側の強化やネットワーク保護が必須です。

よくある誤解

  • 「シンクライアント=完全に安全」と考える誤解:中央管理でリスク低減は可能だが、サーバやネットワークが攻撃目標となるため防御が重要です。
  • 「周辺機器の自由な接続が保証される」と誤認する点:多くのシンクライアント環境ではUSB等を制限しているため周辺機器互換性は必ずしも高くありません。
  • 「接続するだけでサーバ側で自動起動される」と考える誤解:USB接続で勝手に業務処理が開始されるような自動化は一般論として安全対策上行われず、誤りです。

解法ステップ

  1. 設問キーワードを拾う:端末に外部記憶装置があるか、サーバで処理するか、周辺機器の自由度など。
  2. シンクライアントの定義を照合:端末は主に入出力、アプリやデータはサーバ管理である点を確認。
  3. 各選択肢を当てはめる:GPSやUSB自動起動など端末固有の機能を強調する選択肢はシンクライアントの本質と矛盾する。
  4. 最終判断:サーバ防御によるリスク低減を述べた選択肢を正解とする。

選択肢別の誤答解説

  • ア: GPS装備の携帯電話を端末にする点を強調していますが、シンクライアントの本質は端末側のデータ保有や位置把握ではなく「処理とデータの集中管理」です。位置情報取得はシンクライアントの必須特徴ではなく誤りです。
  • イ: 「USBを接続するだけでサーバ側で自動起動される」との記述は安全上あり得ず、シンクライアントの特徴(中央管理・端末は入出力中心)とも一致しません。誤った理解です。
  • : 正解。クライアントに外部記憶装置がない(または制限される)設計により、ローカル感染経路が減少し、サーバの防御で全体リスクを低減できる点がシンクライアントの正しい特徴です。
  • エ: 「周辺装置インタフェースを全てUSBに限定すれば拡張性に優れる」という主張は逆で、USB限定は旧機器や特殊機器の非対応を招く可能性があり拡張性が必ずしも高いとは言えません。誤りです。

補足コラム

シンクライアントにはいくつかの種類があり、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)やゼロクライアント、ディスクレスワークステーションなどが含まれます。VDIは仮想デスクトップをサーバ上で動かす方式で、シンクライアントはその利用形態の一つとも言えます。利点は運用負荷低減・ソフト更新の一元化・データ漏えい対策ですが、帯域やサーバ可用性に強く依存する点や、USBなどのローカルデバイス制御が運用上のネックになり得る点に注意が必要です。

FAQ

Q1: シンクライアントはオフラインで使えますか?
A1: 基本的にはネットワーク接続が前提です。オフライン時には機能制限やローカルキャッシュの制約があります。
Q2: USBを完全に遮断すべきですか?
A2: 業務要件に応じて制御します。全遮断は運用に支障を来すため、ポリシーで許可・ログ・ウイルス検査を組み合わせるのが一般的です。
Q3: シンクライアントでサーバが壊れたらどうなる?
A3: サーバ冗長化やバックアップ、フェイルオーバ設計が重要です。中央化は単一障害点を増やすため可用性対策が必須です。

関連キーワード: シンクライアント、集中管理、VDI、ゼロクライアント、ディスクレス、セキュリティ強化、ネットワーク依存、周辺機器管理、サーバ防御、運用効率
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