基本情報技術者 2017年 秋期 午前(科目A) 問67
問題文
SWOT分析において、一般に脅威として位置付けられるものはどれか。
選択肢
ア:競合他社に比べて高い生産効率
イ:事業ドメインの高い成長率
ウ:市場への強力な企業の参入(正解)
エ:低いマーケットシェア
SWOT分析で脅威に該当するものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論→SWOTの「脅威」は自社外の要因で自社の業績や競争地位を悪化させるもので、選択肢ではウ(市場への強力な企業の参入)が該当します。
- 根拠→脅威は外部環境の「不利な要素」であり、新規参入は市場シェアや価格競争、チャネル支配を通じて自社に直接的なダメージを与えます。
- 差がつくポイント→内部要因(強み・弱み)と外部要因(機会・脅威)を切り分け、成長率は「機会」、低いシェアは「弱み」と分類する理解が合否を分けます。
正解の理由
SWOTは内部の「強み(Strength)・弱み(Weakness)」と外部の「機会(Opportunity)・脅威(Threat)」に分類します。市場への強力な企業の参入は自社の外部で起きる出来事で、参入企業が価格競争や製品差別化で既存企業の市場地位を脅かすため「脅威」に該当します。したがって選択肢の中では外部かつ不利な要因であるウが正解です。
よくある誤解
- 「競合他社に比べて高い生産効率」を脅威と誤認する:これは自社の視点で見れば外部要因の結果でもあるが、設問では自社の内部評価(強み)として扱うのが通常です。
- 「高い成長率」を脅威と考える:市場成長率が高ければ通常はチャンス(機会)であり、成長が脅威になるのは特殊な条件(例:規制強化で成長が競争激化を招く場合)に限られます。
- 内部要因と外部要因を混同する:低いマーケットシェアは内部の弱みであり、脅威とは区別する必要があります。
解法ステップ
- 問題で示された各項目が「内部(自社の資源・能力)」か「外部(市場・競合・規制)」かを判定する。
- 次にその要因が「有利(強み・機会)」か「不利(弱み・脅威)」かを判断する。
- 外部かつ不利な要因を選ぶ。該当すればそれが脅威である。
- 選択肢を当てはめ、内部なら強み/弱み、外部なら機会/脅威に振り分けて確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 競合他社に比べて高い生産効率
→ 内部の強み(Strength)に該当します。自社の競争優位を示すため、脅威ではありません。 - イ: 事業ドメインの高い成長率
→ 外部の有利な要素で「機会(Opportunity)」です。市場拡大は通常、自社にとって好材料です。 - ウ: 市場への強力な企業の参入
→ 正解。外部で発生し自社に不利に働くため「脅威(Threat)」に該当します。新規参入はシェア奪取や価格圧力を招く典型的な脅威です。 - エ: 低いマーケットシェア
→ 内部の弱み(Weakness)です。市場での立ち位置が弱いことを示しており、これ自体は脅威ではなく改善対象の内部要素です。
補足コラム
- SWOTは単独で使うより、TOWSマトリクス(強みを活かして機会を取り込む、弱みを克服して脅威に備える等)のように戦略に落とし込むことで実務的な価値が高まります。
- 新規参入の脅威はポーターの5つの力(新規参入の脅威)にも対応する概念で、参入障壁の有無や参入者の資本力、差別化の程度を評価すると具体的な対策が立てやすくなります。
FAQ
Q1: 外部要因が自社に好影響か悪影響か判断が難しい場合は?
A1: まず自社の目的(成長、利益率維持等)に照らして影響の方向性を考え、短期・長期での影響度合いを分けて評価すると判断しやすくなります。
A1: まず自社の目的(成長、利益率維持等)に照らして影響の方向性を考え、短期・長期での影響度合いを分けて評価すると判断しやすくなります。
Q2: 競合の高い生産効率が脅威となるケースはありますか?
A2: 競合の効率が外部での構造変化(価格競争の激化を招く等)を生む場合、間接的に脅威となり得ますが、基本的には「競合の強み」として分類されます。
A2: 競合の効率が外部での構造変化(価格競争の激化を招く等)を生む場合、間接的に脅威となり得ますが、基本的には「競合の強み」として分類されます。
Q3: 市場成長率が高くても脅威になることはあるか?
A3: 例外的に、急成長が新規参入を誘発して競争激化を招く、あるいは規制や供給制約で自社が対応できない場合は脅威になり得ます。状況依存で判断してください。
A3: 例外的に、急成長が新規参入を誘発して競争激化を招く、あるいは規制や供給制約で自社が対応できない場合は脅威になり得ます。状況依存で判断してください。
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