基本情報技術者 2017年 秋期 午前(科目A) 問66
問題文
電化製品に搭載する部品を試作するとき、全体のコストが最も安くなる開発方法はどれか。ここで、各工程の工期は、作成工程が6か月、改造工程が3か月、評価工程が2か月とする。また、1人当たりのコストは、作成工程が60万円、改造工程及び評価工程がそれぞれ100万円とする。ただし、人月コスト、購入費及び委託費の三つ以外のコストは考慮しない。

選択肢
ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
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試作開発のコスト比較【午前解説】
正解の理由
各選択肢について、内部人件費(工程別の月当たり単価×人数×工程月数)と購入費または委託費を合算して総コストを比較します。計算すると、ア(サンプル購入+社内改造)の総コストが最も低くなります。具体的には次の通りです。
- 計算ルール:各工程のコスト = 人数 × 月当たり単価 × 工程月数。総コスト = 各工程コストの合計 + 購入費 + 委託費。
- 工程月数:作成 6か月、改造 3か月、評価 2か月。
- 月当たり単価(1人分):作成 60万円、改造 100万円、評価 100万円。
各選択肢の総コスト(万円)
- ア:改造 4人×100万円×3か月 = 1,200。評価 1人×100万円×2か月 = 200。購入費 2,000。合計 = 3,400。
- イ:委託費 = 3,500。合計 = 3,500。
- ウ:改造 10人×100万円×3か月 = 3,000。評価 3人×100万円×2か月 = 600。合計 = 3,600。
- エ:作成 10人×60万円×6か月 = 3,600。評価 2人×100万円×2か月 = 400。合計 = 4,000。
したがって、総額が最も小さいのは ア(3,400万円)であり、これが最適です。
解法ステップ
- 問題の前提を整理する:各工程の期間と月当たり単価を確認する。
- 各選択肢について、工程ごとの人員数を読み取る。
- 各工程の人件費を で計算する。
- 人件費の合計に購入費または委託費を加える。
- すべての選択肢の総コストを比較し、最小のものを選ぶ。
数式で表すと、
選択肢別の誤答解説
- ア(正答):購入費はかかるが、内部改造と評価の人件費合計が比較的小さいため総合で最安になる。
- イ(社外一括委託):一見楽だが委託費が3,500万円と高く、今回の前提では内部を一部活用する案より高コスト。
- ウ(社内資産を改造):人員を多く割くため改造と評価の人件費合計が大きくなり、総コストが上がる。
- エ(社内で新規作成):作成工程が6か月、且つ人員10人と高負荷で、作成の人件費が非常に大きくなるため最も高コスト。
よくある誤解
- 「単価は工程全体の総額だ」と勘違いして、月当たりの単価を工程全体の総コストと誤認する。問題文は「1人当たりのコスト(=月当たり)」である点を確認すること。
- 購入費・委託費を二重に計上したり、逆に人件費を無視して購入/委託のみで比較してしまうミス。両方を必ず合算する。
- 工程の期間(月数)を忘れて1か月分だけ計算してしまうミス。工程ごとの期間を正確に掛ける。
補足コラム
実務ではコストだけで判断せず、品質、納期、知的財産、将来の保守性なども考慮します。本問は「人月コスト、購入費、委託費の三つ以外のコストは考慮しない」と限定しているため単純な金額比較で解きます。感度分析(購入費が変動したらどの選択肢が最適か)やブレークイーブンの考え方も有用です。
例:購入費を 万円とすると、ア の総コストは 万円。これがイ(3,500万円)を下回る条件は 万円、という具合に比較できます。
FAQ
Q. 「単価は本当に“月当たり”ですか?」
A. 問題文で月当たり人数の列があり、かつ工程の工期が示されているため、単価は月当たり(1人あたりの月コスト)として扱います。
A. 問題文で月当たり人数の列があり、かつ工程の工期が示されているため、単価は月当たり(1人あたりの月コスト)として扱います。
Q. 委託費が含む工程範囲が不明な場合は?
A. 表示上は「社外に一括委託」で委託費のみ発生と解釈します。問題文の条件に従い、委託費以外の人件費や購入費は加えません。
A. 表示上は「社外に一括委託」で委託費のみ発生と解釈します。問題文の条件に従い、委託費以外の人件費や購入費は加えません。
Q. 実務で“購入して改造”はよく使われる手法ですか?
A. 試作や評価用に既製品を流用することでコストと時間を節約できるケースは多いですが、長期的な量産設計や品質面でのトレードオフを検討する必要があります。
A. 試作や評価用に既製品を流用することでコストと時間を節約できるケースは多いですが、長期的な量産設計や品質面でのトレードオフを検討する必要があります。
関連キーワード: コスト計算、工数見積り、人月、委託費、購入費、感度分析、試作開発、工程別単価、比較検討

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