基本情報技術者 2017年 春期 午前(科目A) 問31
問題文
OSI基本参照モデルのトランスポート層以上が異なるLANシステム相互間でプロトコル変換を行う機器はどれか。
選択肢
ア:ゲートウェイ(正解)
イ:ブリッジ
ウ:リピータ
エ:ルータ
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ゲートウェイ装置の機能【午前解説】
正解の理由
ゲートウェイはOSIモデルでトランスポート層以上(セッション層・プレゼンテーション層・アプリケーション層)で動作し、プロトコルの異なるシステム間でメッセージ形式や手順を変換できます。問題は「トランスポート層以上が異なる」ことを条件としているため、トランスポート層より下位しか扱わないリピータ(物理層)、ブリッジ(データリンク層)、および主にネットワーク層の処理を行うルータでは対応できません。したがって、プロトコル変換機能を持つゲートウェイが正解です。
解法ステップ
- 問題文で「トランスポート層以上が異なる」とある点を確認する。
- 各機器がOSIのどの層を扱うかを思い出す(リピータ:物理、ブリッジ:データリンク、ルータ:ネットワーク、ゲートウェイ:上位層)。
- トランスポート層より上位を扱える機器を選ぶ→ゲートウェイが該当。
- 選択肢で該当するのはア(ゲートウェイ)であると判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: ア(ゲートウェイ)— 正解。トランスポート層以上でプロトコル変換が可能で、異なるシステム間のメッセージや手順を翻訳できます。
- イ: ブリッジ — 誤り。ブリッジはデータリンク層(レイヤ2)でフレーム転送やフィルタリングを行い、上位層のプロトコル変換は行えません。同一プロトコルのLANセグメント接続が前提です。
- ウ: リピータ — 誤り。リピータは物理層(レイヤ1)で信号再生・増幅を行う機器で、アドレスやプロトコルの解釈は行いません。
- エ: ルータ — 誤り。ルータはネットワーク層(レイヤ3)でパケットの経路選択と転送を担当しますが、トランスポート層以上のプロトコルを別形式に変換する機能は基本的に持ちません(一部のルータは拡張機能でNATやプロキシを組み込むことがありますが、これらは本来のルータの定義とは区別します)。
よくある誤解
- ルータは複数プロトコルの変換もできると思い込む誤解:ルータは主にネットワーク層でIPなどのパケット転送を行い、上位層プロトコルの意味解釈や形式変換は行いません。
- デフォルトゲートウェイ=物理的なゲートウェイと混同する誤解:端末設定の「デフォルトゲートウェイ」は単にルータやL3機器のIP転送先を指すことが多く、アプリケーション層のプロトコル翻訳を行うゲートウェイとは別概念です。
- NATやプロキシを「ゲートウェイ」と呼ぶ混乱:NATは主にアドレス変換(ネットワーク層〜トランスポート層のヘッダ改変)であり、プロキシはアプリケーション層の仲介ですが、それぞれの機能差を混同すると誤答の原因になります。
補足コラム
- ゲートウェイの具体例:メールゲートウェイ(SMTPと他プロトコル間の橋渡し)、SIPゲートウェイ(VoIPとPSTNの変換)、プロトコルコンバータ(独自業務プロトコル↔標準プロトコル)。
- 「アプリケーションゲートウェイ」や「プロキシ」はゲートウェイの一種でアプリ層処理を行い、トランスポート層やネットワーク層の単純転送だけでは対応できない変換を担います。
- 実務では「ゲートウェイ」と「ルータ」の呼称が曖昧に使われることがあります。試験問題ではOSI層に基づく定義で判断してください。
FAQ
Q1. NATはゲートウェイですか?
A1. 厳密にはNATはアドレス変換(主にネットワーク層/トランスポート層ヘッダの書換)であり、アプリケーション層のプロトコル変換をする「ゲートウェイ」とは機能が異なります。
A1. 厳密にはNATはアドレス変換(主にネットワーク層/トランスポート層ヘッダの書換)であり、アプリケーション層のプロトコル変換をする「ゲートウェイ」とは機能が異なります。
Q2. ルータはプロトコル変換をまったく行えないのですか?
A2. 基本機能としては行いません。ただし商用機や統合機能ではパケットフィルタ・NAT・プロキシなどを同梱していることがあり、用途によっては上位層の処理を行うこともあります。
A2. 基本機能としては行いません。ただし商用機や統合機能ではパケットフィルタ・NAT・プロキシなどを同梱していることがあり、用途によっては上位層の処理を行うこともあります。
Q3. 「デフォルトゲートウェイ」と問題のゲートウェイは同じですか?
A3. 用語が重なるだけで役割が異なる場合があります。ネットワーク設定の「デフォルトゲートウェイ」は通常ルータのIPを指し、必ずしもアプリケーション層プロトコル変換機能を持つ機器を意味しません。
A3. 用語が重なるだけで役割が異なる場合があります。ネットワーク設定の「デフォルトゲートウェイ」は通常ルータのIPを指し、必ずしもアプリケーション層プロトコル変換機能を持つ機器を意味しません。
関連キーワード: OSI参照モデル、トランスポート層、プロトコル変換、ゲートウェイ、アプリケーションゲートウェイ、ルーティング、ブリッジ、リピータ、プロトコルコンバータ、ネットワーク機器

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