基本情報技術者 2016年 秋期 午前(科目A) 問53
問題文
ファンクションポイント法でシステムの開発規模を見積もる際に必要となる情報はどれか。
選択肢
ア:開発者数
イ:画面数(正解)
ウ:プログラムステップ数
エ:利用者数
ファンクションポイント法でシステムの開発規模を見積もる際に必要となる情報はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ファンクションポイント法では画面や帳票などのトランザクション件数(画面数)を基本入力として開発規模を見積もります。
- 根拠:FPは外部入力(EI)、外部出力(EO)、外部照会(EQ)、内部論理ファイル(ILF)等の機能単位を数えるため、画面数は代表的なトランザクション指標になります。
- 差がつくポイント:画面数を単純に合計するだけでなく、画面の機能種別(EI/EO/EQ)に応じた重み付けと14の特性による調整(VAF)を適切に行うことが高精度見積もりの鍵です。
正解の理由
正解は イ(画面数)です。ファンクションポイント(FP)はソフトウェアの機能的規模を、ユーザーに見える機能(外部入力・外部出力・外部照会)やデータ(内部論理ファイル・外部インタフェースファイル)といった機能単位で数えます。画面や帳票はこれらのトランザクション(EI/EO/EQ)に該当するため、画面数はFPの算出に直接必要な情報です。一方、開発者数や利用者数、プログラムのステップ数はFP算定の基本情報ではありません(生産性や負荷見積もりの補助指標にはなるものの、FPの入力ではないため不正解です)。
よくある誤解
- 画面数=そのままFPだと考える誤解:画面はトランザクションの代表だが、種類ごとに重みがあり単純合計では不十分です。
- プログラムステップ数(ステップ数)をFPの代替とする誤解:これはソースコード規模(LOC等)に近く、FPは機能観点の指標で異なる尺度です。
- 利用者数や開発者数をFP算出に直接使えると考える誤解:これらは人的・運用の観点であり、FPは機能的要求に基づくものです。
解法ステップ
- 要求や仕様書から画面や帳票、外部入出力の数を洗い出す(画面数を数える)。
- 各画面・帳票をEI/EO/EQなどのトランザクション種別に分類する。
- 内部論理ファイル(ILF)や外部インタフェースファイル(EIF)も別途数える。
- 種別ごとに定められた重み(低・中・高)を適用して未調整ファンクションポイント(UFP)を算出。
- 14項目の一般システム特性により値調整を行い、 を計算して最終FPを得る。
- 必要に応じて履歴データからFP→工数やFP→LOCの換算を行う(ただし換算係数は組織や言語で異なる)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 開発者数
開発者数はプロジェクト規模やリソース計画には関係するが、ファンクションポイントの算定に直接使う入力ではありません。FPは機能数を基に算出します。 - イ: 画面数
正解。画面や帳票は外部入力・外部出力・外部照会などのトランザクションに相当し、FP算出の基本情報になります。 - ウ: プログラムステップ数
プログラムステップ数はコード級の指標(LOCやステップ数)であり、FPが扱う「機能的規模」とは別の尺度です。直接FPの入力にはなりません。 - エ: 利用者数
利用者数はシステム負荷や要求の優先順位決定には使えるが、FPの計算式に含まれる機能数ではないため必要情報とはなりません。
補足コラム
- FPの計算は「UFP(未調整FP)」の算出と「VAF(値調整係数)」の適用という2段階構成です。VAFは14の一般システム特性の合計値を用い、式は 、最終的に となります。
- FPにはIFPUG方式の標準的手法のほか、COSMICなどの代替手法もあり、用途や対象(リアルタイム/組み込み等)に応じて選択されます。
- 実務では画面数や帳票数が確定しない早期段階でFPを推定する場合、ユースケース数や機能グループに基づく類推見積もりや過去プロジェクトの係数を使うことが多いです。
FAQ
Q: 報告書やバッチ処理も画面数に含めますか?
A: 帳票やバッチ出力は外部出力(EO)や内部処理としてFPの対象になります。画面だけでなく帳票やファイル入出力も漏れなく数えます。
A: 帳票やバッチ出力は外部出力(EO)や内部処理としてFPの対象になります。画面だけでなく帳票やファイル入出力も漏れなく数えます。
Q: 利用者数が多いほどFPが増えますか?
A: いいえ。FPは提供する機能の数・複雑度で決まり、利用者数自体はFPを増やしません。ただし要件がユーザーごとに別機能を要求するなら結果としてFPは増えます。
A: いいえ。FPは提供する機能の数・複雑度で決まり、利用者数自体はFPを増やしません。ただし要件がユーザーごとに別機能を要求するなら結果としてFPは増えます。
Q: 画面の複雑さはどう判断しますか?
A: 画面の複雑さは扱うデータ項目数や参照・更新するファイル数で評価し、低・中・高の重みを適用します。
A: 画面の複雑さは扱うデータ項目数や参照・更新するファイル数で評価し、低・中・高の重みを適用します。
関連キーワード: ファンクションポイント、UFP、VAF、EI、EO、EQ、ILF、EIF、見積もり手法、IFPUG、COSMIC、LOC、ソフトウェア規模、機能規模分析

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