基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A) 問66
問題文
システムインテグレータの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:自社の業務過程の一部を、より得意とする外部の企業に委託する。
イ:情報システムの企画、構築、運用などの業務を一括して請け負う。(正解)
ウ:ソフトウェアの必要な機能だけを選択して購入できる。
エ:ビジネス用のアプリケーションソフトウェアをインターネットでレンタルする。
システムインテグレータの説明【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: システムインテグレータは情報システムの企画、設計、構築、導入、そして運用保守まで一括して請け負う事業者である。
- 根拠: 「インテグレータ」は複数の要素技術やベンダを統合する役割を示し、要件定義から納入後の保守まで責任を持つ点が定義に合致する。
- 差がつくポイント: アウトソーシングやSaaS、パッケージ販売と混同しないこと。業務範囲の広さと責任主体(要件定義〜運用まで受託するか)で区別する。
正解の理由
正解は イ です。システムインテグレータ(SI)は単なるソフトウェア販売者や部分的な委託先ではなく、情報システムの企画立案、要件定義、設計、構築、導入、さらに運用・保守までを一括して請け負い、複数のベンダや技術を統合して顧客の要求を実現する事業者を指します。選択肢イの記述はこの定義と一致します。
よくある誤解
- 「外部に業務を委託する=システムインテグレータ」と考える誤り:外部委託(アウトソーシング)は業務プロセスそのものを委託する概念であり、SIの定義とは異なります。
- SaaSやレンタルサービスをSIと混同する誤り:SaaSはサービス提供形態であり、SIは要件定義から運用までの受託範囲や統合調整力が鍵です。
- SIは単にソフト開発だけを指すという誤解:SIはソフト開発だけでなく、設計・導入支援・ベンダ調整・運用保守など広範な業務を含みます。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「企画、構築、運用」など工程全体を示す語句を探す。
- 各選択肢を定義に照らし合わせる:「一括して請け負う」「委託する」「レンタル」「機能選択」などの違いを明確にする。
- 絞り込み:工程の範囲が広く責任を一括で負う表現があればSI(正答)を選ぶ。
- 時間配分のコツ:用語問題は定義で即断できるので、迷ったら選択肢の「包含範囲」で比較する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 自社の業務過程の一部を、より得意とする外部の企業に委託する。
誤り。これはアウトソーシング(業務委託)の説明であり、SIの定義とは異なります。 - イ: 情報システムの企画、構築、運用などの業務を一括して請け負う。 → 正解(イ)
理由:要件定義から運用保守まで含めて受託し、複数ベンダや技術を統合する点がSIの本質です。 - ウ: ソフトウェアの必要な機能だけを選択して購入できる。
誤り。これはモジュール式のパッケージ販売やライセンス形態の説明であり、SIの説明ではありません。 - エ: ビジネス用のアプリケーションソフトウェアをインターネットでレンタルする。
誤り。これはSaaS(サービスとしてのソフトウェア)やASPの説明に相当し、SIの定義とは異なります。
補足コラム
システムインテグレータ(SIer)は企業の業務要件をシステム化する際、企画段階から運用段階まで一貫して関与します。具体的な業務には要件定義、外部ベンダ選定、ハード・ソフトの統合テスト、導入支援、運用監視、保守契約管理などが含まれます。クラウドやSaaSの普及で役割が変化しているものの、複数サービスやベンダを組み合わせて顧客要件を満たす「統合的な設計・責任」は依然としてSIerの特徴です。
FAQ
Q1: SIとアウトソーシングは同じですか?
A1: いいえ。アウトソーシングは業務プロセスの外部委託を指し、SIはシステムの企画〜運用までを一括で請け負い統合する役割です。重なる部分はありますが概念は異なります。
A1: いいえ。アウトソーシングは業務プロセスの外部委託を指し、SIはシステムの企画〜運用までを一括で請け負い統合する役割です。重なる部分はありますが概念は異なります。
Q2: クラウド事業者はSIになり得ますか?
A2: クラウド事業者が要件定義から設計・導入・運用支援まで一括して提供する場合、SIの役割を担うことがあります。しかし単にサービスを提供するだけ(SaaS型等)ならSIとは区別されます。
A2: クラウド事業者が要件定義から設計・導入・運用支援まで一括して提供する場合、SIの役割を担うことがあります。しかし単にサービスを提供するだけ(SaaS型等)ならSIとは区別されます。
Q3: 試験で迷ったら何を基準に選ぶべきですか?
A3: 「誰がどこまで責任を持つか」「工程の範囲が端から端まで含まれるか」を基準に選ぶと正答にたどり着きやすいです。
A3: 「誰がどこまで責任を持つか」「工程の範囲が端から端まで含まれるか」を基準に選ぶと正答にたどり着きやすいです。
関連キーワード: システムインテグレータ, SIer, 要件定義, 運用保守, アウトソーシング, SaaS, パッケージ販売, ベンダ調整, 統合設計, 導入支援

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