基本情報技術者 2014年 秋期 午前(科目A) 問20
問題文
オープンソースライセンスにおいて、“著作権を保持したまま、プログラムの複製や改変、再配布を制限せず、そのプログラムから派生した二次著作物(派生物)には、オリジナルと同じ配布条件を適用する”とした考え方はどれか。
選択肢
ア:BSDライセンス
イ:コピーライト
ウ:コピーレフト(正解)
エ:デュアルライセンス
オープンソースライセンスに関する記述(著作権保持と派生物への同一配布条件)【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: 記述が指すのはコピーレフトであり、著作権を保持しつつ派生物に元と同じ配布条件を課すライセンス思想です。
- 根拠: 「著作権を保持」「複製・改変・再配布を許容」「派生物に同一条件適用」の三要素がコピーレフトの定義と一致します。
- 差がつくポイント: BSDなどの許諾型と異なり、コピーレフトは再配布時の条件維持を要求し、商用利用時の義務を把握する必要があります。
正解の理由
提示文は「著作権は保持したまま、複製や改変、再配布を制限せず、そのプログラムから派生した二次著作物にはオリジナルと同じ配布条件を適用する」と述べています。これはコピーレフトの本質的な考え方そのものであり、派生物にも同一のライセンス条件を課すことでソフトウェアの自由(free)を維持することを目的とします。代表例としてGPL(GNU General Public License)が強いコピーレフトの例です。
よくある誤解
- コピーレフト=ソース公開義務のみ、と思い込む
→ コピーレフトは単にソース公開を求めるだけでなく、再配布時に同じライセンス条件を適用する義務が重要です。 - BSDやMITなどの「オープン」=コピーレフトであると誤認する
→ BSD/MITは許諾型で再配布時に同一条件を要求しないため、コピーレフトとは逆の設計です。 - 著作権(コピーライト)とコピーレフトを混同する
→ 著作権は権利主体を示す概念で、コピーレフトは著作権を前提にした特定のライセンス思想です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを抽出:「著作権を保持」「複製・改変・再配布を制限せず」「派生物に同じ配布条件」
- 各選択肢の定義を想起:BSD(許諾型)、コピーライト(著作権)、コピーレフト(派生物に同条件)、デュアルライセンス(複数選択肢)
- キーワードと定義を照合して一致するものを選ぶ。該当するのはコピーレフト(ウ)で確定。
選択肢別の誤答解説
- ア: BSDライセンス
→ 誤り。BSDは許諾型(パーミッシブ)ライセンスで、再配布や派生物に同一の配布条件を強制しません。商用ソフトに組み込んで独自ライセンスで配布可能です。 - イ: コピーライト
→ 誤り。コピーライトは「著作権」そのものを指す用語で、ライセンス思想ではありません。著作権保持は問題文にあるが、配布条件の強制を意味しません。 - ウ: コピーレフト
→ 正解。派生物に同一の配布条件を課すという記述はコピーレフトの定義に合致します(例: GPL)。 - エ: デュアルライセンス
→ 誤り。デュアルライセンスは同一ソフトを二種類以上のライセンスで提供する方式で、派生物に同一条件を課すという意味ではありません。
補足コラム
- 強いコピーレフトと弱いコピーレフト
→ 強いコピーレフト(例: GPL)はリンクや組み込みによって派生物とみなされる範囲が広く、再配布時にソース提供と同一ライセンス適用を厳格に要求します。弱いコピーレフト(例: LGPL)はライブラリのリンクに関して緩やかな扱いを許します。 - 実務上の注意点
→ コピーレフトのソフトを配布する際は、ライセンス文の同梱、著作権表示の保持、ソースコードの提供方法(または入手方法の明示)などの義務を満たす必要があります。商用利用自体は可能ですが、再配布時の条件を守る必要があります。 - 互換性問題
→ あるコピーレフトライセンスと他のライセンスは互換性がない場合があり、組み合わせて配布するとライセンス違反になることがあります。ライセンスの互換性を必ず確認してください。
FAQ
Q1: コピーレフトのソフトを内部で使うだけなら義務はある?
A1: 内部利用のみ(配布しない)であれば、一般に再配布義務は発生しません。配布がトリガーです。会社の方針により確認が必要です。
A1: 内部利用のみ(配布しない)であれば、一般に再配布義務は発生しません。配布がトリガーです。会社の方針により確認が必要です。
Q2: コピーレフトのコードを取り込んだら商用製品は作れない?
A2: 作ることは可能ですが、配布する場合は派生物も同じライセンス条件の下で配布しなければならないため、独自の閉鎖的ライセンスで配布することは基本的にできません。
A2: 作ることは可能ですが、配布する場合は派生物も同じライセンス条件の下で配布しなければならないため、独自の閉鎖的ライセンスで配布することは基本的にできません。
Q3: GPLとLGPLの違いは?
A3: GPLは強いコピーレフトで派生物の範囲が広いのに対し、LGPLはライブラリのリンクに関して緩やかで、プロプライエタリソフトからのリンクを許容する場合があります。
A3: GPLは強いコピーレフトで派生物の範囲が広いのに対し、LGPLはライブラリのリンクに関して緩やかで、プロプライエタリソフトからのリンクを許容する場合があります。
関連キーワード: オープンソースライセンス、コピーレフト、GPL、BSDライセンス、デュアルライセンス、著作権表示、ライセンス互換性

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