基本情報技術者 2010年 春期 午前(科目A) 問44
問題文
WAF (Web Application Firewall) を利用する目的はどれか。
選択肢
ア:Web サーバ及びアプリケーションに起因する脆弱性への攻撃を遮断する。(正解)
イ:Web サーバ内でワームの侵入を検知し、ワームの自動駆除を行う。
ウ:Web サーバのコンテンツ開発の結合テスト時にアプリケーションの脆弱性や不整合を検知する。
エ:Web サーバのセキュリティホールを発見し,OS のセキュリティパッチを適用する。
🔒 解説は解答すると表示されます
WAFの役割と防御対象【午前解説】
正解の理由
ア が正解です。WAF(Web Application Firewall)はWebアプリケーション層(HTTP/HTTPS)に特化して不正なリクエストを検出・遮断する機器またはサービスです。代表的な防御対象はSQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング(XSS)、ファイルアップロードを悪用した攻撃、パス・トラバーサルなど、Webサーバやアプリケーションに起因する攻撃です。WAFはリクエストの内容やヘッダ、振る舞いを解析してブロックするため、「Webサーバ及びアプリケーションに起因する脆弱性への攻撃を遮断する」という記述がそのまま役割に合致します。
解法ステップ
- 選択肢のキーワードで「WAFの対象範囲(Webアプリ層)」を思い出す。
- 各選択肢を「ネットワーク/アプリ/ホスト/開発工程」のどの領域に属するかで分類する。
- WAFは「通信を監視・遮断する運用型防御」なので、運用時に攻撃を遮断する選択肢を採る。
- 残りを除外して正答を決定する(イ=ホストAV、ウ=テスト、エ=脆弱性管理)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正しい。WAFはWebサーバ/アプリケーション由来の攻撃(SQLi、XSS等)をHTTP層で遮断します。
- イ: 誤り。ワームの検知・自動駆除はホスト型アンチウイルスやEDRの領域であり、WAFの機能ではありません。
- ウ: 誤り。コンテンツ開発や結合テスト時の脆弱性検出は静的解析・動的解析やテスト工程の役割で、WAFは運用時の防御装置です。
- エ: 誤り。OSのセキュリティホール発見やパッチ適用は脆弱性管理・運用管理の仕事で、WAFはパッチ適用を行いません(遮断で一時的に緩和は可能)。
よくある誤解
- WAFがサーバ内のマルウェア(ワーム)を検知・駆除すると思う誤解
- WAFはネットワーク越しのHTTP/HTTPSトラフィックを対象にするため、サーバ内部で動作するワームの検出/駆除はホスト型アンチウイルスやEDRの役割です。
- WAFが開発段階の結合テストや脆弱性発見ツールの代替になると思う誤解
- セキュアコーディングや静的解析・動的解析(DAST)は検出・修正が目的で、WAFはあくまで運用時の遮断・緩和が目的です。
- WAFがOSやミドルウェアのセキュリティパッチ適用を行うと思う誤解
- パッチ適用は運用管理の作業であり、WAFは脆弱性そのものの修正は行いません。暫定的な防御は可能ですが根本対策ではありません。
補足コラム
- WAFの導入形態:ネットワークインライン型(リバースプロキシ)、クラウドWAF(CDN連携)、ホスト型(アプリケーション近傍)の3種類が一般的です。
- 検知手法:シグネチャベース、振る舞い(アノマリ)ベース、ホワイトリスト(正当性)ベース、これらを組み合わせるハイブリッド方式が多いです。
- 限界と対策:WAFは防御を強化しますが完全ではなく、誤検知やルール未整備による回避、暗号化通信の可視化問題があります。根本対策は安全な設計・修正(セキュアコーディング、脆弱性修正)です。RASP(Runtime Application Self-Protection)との連携も有効です。
FAQ
Q1: WAFは全ての攻撃を防げますか?
A1: いいえ。多くの攻撃を緩和できますが、誤検知や未知の攻撃、暗号化トラフィックの可視化不足などで防げない場合があります。根本対策が必要です。
A1: いいえ。多くの攻撃を緩和できますが、誤検知や未知の攻撃、暗号化トラフィックの可視化不足などで防げない場合があります。根本対策が必要です。
Q2: WAFとIPS/IDSの違いは何ですか?
A2: IDS/IPSは主にネットワーク層やトラフィックの異常を監視します。WAFはHTTP/HTTPSのアプリケーション層の内容を深く解析して防御する点が異なります。
A2: IDS/IPSは主にネットワーク層やトラフィックの異常を監視します。WAFはHTTP/HTTPSのアプリケーション層の内容を深く解析して防御する点が異なります。
Q3: クラウドWAFとオンプレWAFの選び方は?
A3: 運用負荷やスケーラビリティ、レイテンシ、可視化要件で選びます。短期導入やグローバル配信ならクラウドWAF、細かな制御や内部ポリシー重視ならオンプレを検討します。
A3: 運用負荷やスケーラビリティ、レイテンシ、可視化要件で選びます。短期導入やグローバル配信ならクラウドWAF、細かな制御や内部ポリシー重視ならオンプレを検討します。
関連キーワード: WAF、Webアプリケーション、HTTP、SQLインジェクション、XSS、リバースプロキシ、クラウドWAF、IDS、IPS、RASP、セキュリティパッチ、脆弱性管理

\ せっかくなら /
基本情報技術者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

