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基本情報技術者 2017年 春期 午前(科目A)21


問題文

変形を感知するセンサを用いると、高架道路などの状態を監視してメンテナンスすることが可能である。この目的で使用されているセンサはどれか。

選択肢

サーミスタ
ジャイロ
ひずみゲージ(正解)
ホール素子

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ひずみゲージ【午前解説】

正解の理由

正解は (ひずみゲージ)です。ひずみゲージは導体パターンが基材に貼り付けられており,基材が引張・圧縮されるとゲージの長さと断面が変化して抵抗が変わります。この抵抗変化をブリッジ回路などで増幅・測定することで,構造物の微小なひずみ(=変形)を直接検出できます。構造物の診断や高架道路のモニタリングで一般的に用いられるセンサです。

解法ステップ

  1. 問題の測定対象を確認:変形(伸び縮み=ひずみ)を検知することが目的であると明確に把握する。
  2. 各センサの検出物理量を対応付ける:サーミスタ=温度,ジャイロ=角速度,ひずみゲージ=ひずみ,ホール素子=磁界。
  3. ひずみを直接検出できるセンサを選ぶ:ひずみゲージが該当するため選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: サーミスタ
    サーミスタは温度による抵抗変化で温度を検出する素子であり,変形(ひずみ)を直接検出する用途ではない。温度補償要素としては用いるが,答えにはならない。
  • イ: ジャイロ
    ジャイロ(ジャイロスコープ)は角速度や角度変化を測るセンサで,構造物の微小な伸縮(ひずみ)を検出するためのセンサではない。動的回転検出が主用途である。
  • : ひずみゲージ
    正解。導体パターンの抵抗変化を利用して材料のひずみを直接測定でき,構造物の変形監視に最適である。
  • エ: ホール素子
    ホール素子は磁界強度を電圧で検出する素子で,磁界に応じた位置や速度検出には使えるが,材料そのもののひずみを直接測るためのセンサではない。

よくある誤解

  • ひずみゲージとロードセル(荷重計)を混同する:ロードセルは内部にひずみゲージを用いることが多く,用途や出力仕様が異なる点に注意。
  • ジャイロは角速度・姿勢変化を検出するため傾きや変形の直接検出には使えないと誤解する場合があるが,長期の静的傾斜測定には向かない。
  • ホール素子で接触無しに位置検出できるため“変形検出にも使える”と考える誤り。磁石を配置すれば局所変位は測れるが,材料のひずみを直接測る手法ではない。

補足コラム

ひずみゲージで精度良く測定するには,通常はウィートストンブリッジ(Wheatstoneブリッジ)回路を使い,温度ドリフトや配線抵抗の影響を低減します。ゲージファクタ(G)は典型的に約2前後で,計測対象の材料や貼付方法,接着剤,配線取り回しで測定結果は大きく変わります。長期監視用途では温度補償・キャリブレーション・保護層や適切な計装アンプが重要です。

FAQ

Q: ひずみゲージはどのくらいのひずみまで測れるのですか?
A: 一般的な箔型ひずみゲージは数百分の一〜数百分の一桁(=10^-3〜10^-6 程度の微小ひずみ)まで高感度に測れます。用途により選定してください。
Q: ジャイロで構造の傾きを測れますか?
A: ジャイロは角速度検出が主で,長時間の静的な傾き(低周波)を安定して測るのは苦手です。傾きは傾斜計(傾斜センサ)や傾斜検出可能な加速度計で測る方が適します。
Q: ホール素子で変形監視は全く使えないのですか?
A: 磁石を取り付けて相対位置の変化(変位)を間接的に測る用途はありますが,材料内部のひずみそのものを直接測る手法ではありません。
Q: どのようにして温度影響を除去しますか?
A: 温度補償型ゲージやダミーゲージをブリッジ回路に組み込む,あるいは温度センサで補正する方法が一般的です。

関連キーワード: ひずみゲージ、ひずみ、構造物診断、センサ、Wheatstoneブリッジ、ゲージファクタ、サーミスタ、ジャイロ、ホール素子、変形検知、計装アンプ
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