基本情報技術者 2014年 春期 午前(科目A) 問71
問題文
ある工場では表に示す3製品を製造している。実現可能な最大利益は何円か。ここで、各製品の月間需要量には上限があり、また、組立て工程に使える工場の時間は月間200時間までで、複数種類の製品を同時に並行して組み立てることはできないものとする。

選択肢
ア:2,625,000
イ:3,000,000
ウ:3,150,000
エ:3,300,000(正解)
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線形計画による生産配分【午前解説】
正解の理由
各製品について「1個当たり利益」÷「1個当たり組立て所要時間(分)」で時間当たり利益を求めます。
- X:1800円 ÷ 6分 = 円/分
- Y:2500円 ÷ 10分 = 円/分
- Z:3000円 ÷ 15分 = 円/分
制約は合計作業時間12000分および各製品の需要上限です。時間当たり利益が高い順(X → Y → Z)に、需要上限または残時間が尽きるまで生産量を割り当てれば総利益が最大化されます。
具体的には:
具体的には:
- X を需要上限 1000個 生産 → 時間 1000×6 = 6000分、利益 1000×1800 = 1,800,000円
- 残時間 12000−6000 = 6000分 を Y に割当て可能な個数は 6000÷10 = 600個 → 利益 600×2500 = 1,500,000円
合計利益 = 1,800,000 + 1,500,000 = 3,300,000円 → 選択肢エが正解です。
解法ステップ
- 時間制約を分単位に換算する:。
- 各製品の時間当たり利益を計算する: を求め、降順に並べる。
- 高いものから順に、需要上限または残時間が尽きるまで生産数を割り当てる(整数は個数単位)。
- 各製品の生産数×利益を足し合わせ最終利益を算出する。
- 選択肢と照合して正解を決定する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 2,625,000円
- 典型的誤り例:時間単位の換算ミス(200時間を2000分や200分と誤認)や、XとYの比率を誤って割り当てた場合に出やすい値です。時間制約を正確に計算していない可能性があります。
- イ: 3,000,000円
- 典型的誤り例:Xを1000個(6000分)生産した後にYを500個(5000分)しか生産しないと仮定した場合の近似値で、残り時間の使い切り方を誤った結果です。最適割当はYを600個まで生産できます。
- ウ: 3,150,000円
- 典型的誤り例:時間当たり利益の順位は無視せずとも、端数処理(個数の切上げ・切捨て)や誤った余時間の計算で発生します。整数制約を誤って扱うとこうした中間値が出がちです。
- エ: 3,300,000円(正解)
- 正しい時間当たり利益の比較と、需要上限・時間上限の両方を満たす割当で得られる最大値です。
よくある誤解
- 「単位当たり利益(1個当たり)」だけで判断する:時間当たり効率を無視すると、Z(単価3000)が誤って優先されることがあります。
- 時間の単位変換ミス:200時間をそのまま200分と誤解すると制約が大幅に変わり誤答につながります。
- 並列不可(同時生産不可)を読み飛ばす:同時に複数製品が進行できるか否かで解法が変わるため問題文の確認が重要です。
補足コラム
この種の問題は「単一資源に対する利得最大化」の典型で、連続可変(分割生産可能)なら「分数ナップサック(Fractional knapsack)」的に時間当たり利益の大きい順で最適になります。実務では複数工程や整数性(個数が整数)・セットアップ時間・並列制約などが加わり線形計画や整数計画で解く必要が出てきます。本問では各製品の時間と需要が整数かつ割当がきれいに合うため貪欲法で最適解が得られます。
FAQ
Q1: 「同時に並行して組み立てることはできない」はどう影響しますか?
A1: 複数製品を同時に進めて良いかで資源(時間)の可用性の解釈が変わりますが、本問は合計作業時間の総和が制約であり並列不可でも総時間が同じなら割当手順は変わりません。並列不可は現場運営の注意点で、理論上は総時間のみが制約です。
A1: 複数製品を同時に進めて良いかで資源(時間)の可用性の解釈が変わりますが、本問は合計作業時間の総和が制約であり並列不可でも総時間が同じなら割当手順は変わりません。並列不可は現場運営の注意点で、理論上は総時間のみが制約です。
Q2: 生産個数は整数でないといけませんか?
A2: 実際は個数は整数ですが、本問の最適割当は整数に収まるため問題になりません。一般には整数制約があると貪欲法で最適にならない場合もあるので注意が必要です。
A2: 実際は個数は整数ですが、本問の最適割当は整数に収まるため問題になりません。一般には整数制約があると貪欲法で最適にならない場合もあるので注意が必要です。
Q3: なぜ単位当たり利益(1個あたり)で比べてはいけないのですか?
A3: 資源が時間で制約される場合は「1分あたり」の効率が重要です。単価が高くても所要時間が長ければ時間資源あたりの利得は低く、最適配分から外れることがあります。
A3: 資源が時間で制約される場合は「1分あたり」の効率が重要です。単価が高くても所要時間が長ければ時間資源あたりの利得は低く、最適配分から外れることがあります。
関連キーワード: 線形計画法、ナップサック問題、限界利益、時間当たり利益、生産配分、時間管理

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