基本情報技術者 2014年 春期 午前(科目A) 問70
問題文
他の技法では答えが得られにくい、未来予測のような問題に多く用いられ、(1)〜(3)の手順に従って行われる予測技法はどれか。
(1) 複数の専門家を回答者として選定する。
(2) 質問に対する回答結果を集約してフィードバックし、再度質問を行う。
(3) 回答結果を統計的に処理し、分布とともに回答結果を示す。
選択肢
ア:クロスセクション法
イ:シナリオライティング法
ウ:親和図法
エ:デルファイ法(正解)
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デルファイ法【午前解説】
正解の理由
デルファイ法は、将来予測や合意形成が困難な領域で用いる予測手法で、複数の専門家を選定して匿名で複数回(ラウンド)にわたり質問し、その回答結果を集約して参加者にフィードバックします。各ラウンドで参加者は他者の集約結果を参照して意見を修正でき、最終的に統計的に処理された分布(中央値・分位など)で結果を示します。設問の(1)〜(3)の手順はデルファイ法の典型的な流れそのものであるため、正解はエです。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを拾う:「複数の専門家」「フィードバック」「統計的に処理」「分布提示」などを確認する。
- 各選択肢の特徴を瞬時に想起する:デルファイ=匿名・反復・統計集約、シナリオ=物語的未来像、親和図=クラスタ化、クロスセクション=断面データ。
- 設問の手順と一致する特徴(匿名の反復と統計的集約)がある選択肢を選ぶ。
- 迷ったら「匿名」「反復」「統計的分布」の3点がそろうかを基準に判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: クロスセクション法
- 説明:ある時点での異なる被験者群の比較(断面調査)を指し、反復的な匿名フィードバックや統計的分布提示による合意形成手順は含みません。
- イ: シナリオライティング法
- 説明:複数の将来像を物語形式で作成し比較する手法で、専門家への匿名反復質問や統計的集約を必須としません。定性的な洞察重視です。
- ウ: 親和図法
- 説明:ブレインストーミング等で出た意見をカード化してグルーピングする手法で、逐次フィードバックや統計的分布提示を前提としません。
- エ: デルファイ法
- 説明:設問の(1)〜(3)の手順(専門家選定、回答の集約とフィードバック、統計的処理と分布提示)を満たす典型的な未来予測技法です。
よくある誤解
- 「シナリオライティングと同じ」と考える誤解:シナリオは物語形式で複数の未来像を描くが、反復的な匿名集約と統計処理が必須ではありません。
- 「親和図法のようにアイデアを整理する手法だ」との混同:親和図法は定性的にアイデアをクラスタ化する手法で、反復匿名や統計的分布提示を行いません。
- 「デルファイは常に多数のラウンドが必要」との誤解:実務では2〜4ラウンドが多く、目的やコストに応じて調整されます。
補足コラム
デルファイ法は第二次世界大戦後の軍事・政策分野で発展し、RAND社などで体系化されました。特徴は匿名性(バイアスの低減)、反復ラウンド(意見の収斂促進)、統計的集約(定量的な分布提示)です。応用例は技術予測、政策評価、リスク評価などで、近年はオンライン化やリアルタイムデルファイなどの変形が実務で使われています。一方で参加者選定や質問設計、ラウンド数の決定が結果に大きく影響するため、ファシリテーションの質が重要です。
FAQ
Q1: デルファイ法とノミナルグループテクニックの違いは?
A1: ノミナルは対面で短時間に意見を集める手法で、匿名性や複数ラウンドのフィードバックが基本ではありません。デルファイは匿名・反復が特徴です。
A1: ノミナルは対面で短時間に意見を集める手法で、匿名性や複数ラウンドのフィードバックが基本ではありません。デルファイは匿名・反復が特徴です。
Q2: 何人の専門家が必要ですか?
A2: 明確な最小数はないが、実務では10〜30人程度が多いです。目的や多様性に応じて調整します。
A2: 明確な最小数はないが、実務では10〜30人程度が多いです。目的や多様性に応じて調整します。
Q3: 結果は定性的か定量的か?
A3: 両方可能ですが、デルファイは回答を統計的に処理して分布(中央値や分位、ばらつき)を示すため定量要素が強いです。
A3: 両方可能ですが、デルファイは回答を統計的に処理して分布(中央値や分位、ばらつき)を示すため定量要素が強いです。
Q4: ラウンドは何回必要か?
A4: 2〜4ラウンドが一般的。収斂状況やコスト、時間で決めます。
A4: 2〜4ラウンドが一般的。収斂状況やコスト、時間で決めます。
関連キーワード: デルファイ法、未来予測、専門家パネル、反復フィードバック、統計的集約、匿名調査、合意形成、ラウンド制、技術予測、政策評価

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