基本情報技術者 2018年 秋期 午前(科目A) 問35
問題文
携帯電話網で使用される通信規格の名称であり、次の三つの特徴をもつものはどれか。
(1) 全ての通信をパケット交換方式で処理する。
(2) 複数のアンテナを使用するMIMOと呼ばれる通信方式が利用可能である。
(3) 国際標準化プロジェクト3GPP(3rd Generation Partnership Project)で標準化されている。
選択肢
ア:LTE(Long Term Evolution)(正解)
イ:MAC(Media Access Control)
ウ:MDM(Mobile Device Management)
エ:VOIP(Voice over Internet Protocol)
携帯電話網で使用される通信規格の名称であり、次の三つの特徴をもつものはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:正解は ア: LTE(Long Term Evolution) で、パケット交換の全IP化・MIMO利用・3GPP標準化の三条件を満たします。
- 根拠:LTEは無線アクセスとコア網をIP化し、MIMOなどの多素子技術を採用、規格は3GPPが策定しています。
- 差がつくポイント:VoLTEやIMSなど「音声もIPで扱う」仕組みやCSフォールバックの歴史的経緯を押さえると確実です。
正解の理由
正解は ア: LTE(Long Term Evolution) です。理由は以下の通りです。
(1) LTEは設計上、データも音声も含めてIP(パケット交換)で処理するオールIPアーキテクチャを採用しています(音声はVoLTE/IMSでパケット化。導入初期はCSフォールバックあり)。
(2) MIMO(Multiple Input Multiple Output)を無線技術として標準でサポートし、容量や伝送効率を向上させます。
(3) 標準化は3GPP(3rd Generation Partnership Project)が行っており、リリースごとに仕様が定められています。以上が設問の三条件を満たすためLTEが正解です。
(1) LTEは設計上、データも音声も含めてIP(パケット交換)で処理するオールIPアーキテクチャを採用しています(音声はVoLTE/IMSでパケット化。導入初期はCSフォールバックあり)。
(2) MIMO(Multiple Input Multiple Output)を無線技術として標準でサポートし、容量や伝送効率を向上させます。
(3) 標準化は3GPP(3rd Generation Partnership Project)が行っており、リリースごとに仕様が定められています。以上が設問の三条件を満たすためLTEが正解です。
よくある誤解
- 「VOIPが正解では?」:VoIPは音声をIPで扱う技術でありサービス/protocolの一種であって、携帯無線網の無線アクセス規格そのものではありません。
- 「LTEは最初から音声を完全にパケット化していた」:導入初期は既存の回線交換(CS)網へフォールバックする方式が使われることもあり、VoLTEの普及とともに真のオールIP運用が主流になりました。
- 「MACは携帯通信規格の名称」:MACはOSI参照モデルのデータリンク層のサブレイヤで、規格名ではありません。
解法ステップ
- 設問の3つの特徴を読み、キーワードを抽出(全てパケット交換、MIMO、3GPP)。
- 各選択肢の定義を頭の中で照合する(規格名かプロトコルか機能か)。
- 「3GPPで標準化」や「MIMOを利用可能」という条件を満たすのは無線アクセス規格であると判断。
- LTEは3GPP標準でMIMO対応、オールIP設計であるため正解と決定。
選択肢別の誤答解説
- ア: LTE(Long Term Evolution):正解。上記理由の通り、オールIP設計、MIMO対応、3GPP標準の無線アクセス技術です。VoLTEやIMSと組み合わせて音声もパケットで扱います。
- イ: MAC(Media Access Control):誤り。MACはOSI参照モデルのデータリンク層のサブレイヤー名で、携帯網全体の規格名ではありません。機能の一要素に過ぎません。
- ウ: MDM(Mobile Device Management):誤り。MDMは端末管理を行うソフトウェア/サービスの略称で、無線アクセス方式や3GPPの無線規格を指すものではありません。
- エ: VOIP(Voice over Internet Protocol):誤り。VoIPは音声をIPで送る方式/アプリケーション技術であり、携帯電話網の無線アクセス規格そのものではなく、3GPPが直接定義する無線インタフェース規格とは異なります(ただしVoLTEのように携帯網上でVoIP概念を実装する例はあります)。
補足コラム
- LTEと「4G」:LTEは4Gとして位置づけられますが、技術的には段階的な進化(LTE Advancedなど)で本格的な4G要件を満たす仕様が整えられました。
- VoLTEとIMS:LTE自体はIPネットワークですが、携帯事業者が音声をIPで扱うためにはIMS(IP Multimedia Subsystem)やVoLTE仕様が必要です。
- MIMOの効果:MIMOはアンテナ数を増やすことでチャネル容量を増やし、スループット向上や多重化(空間多重)を可能にします。数学的には容量は のように表されます(簡略表現)。
FAQ
Q1. LTEは本当に「全てパケット交換」なのですか?
A1. LTEは設計上オールIP(パケット交換)を前提としていますが、導入初期は音声のためにCSフォールバックを用いる事業者もありました。現在はVoLTEによるIP音声が一般的です。
A1. LTEは設計上オールIP(パケット交換)を前提としていますが、導入初期は音声のためにCSフォールバックを用いる事業者もありました。現在はVoLTEによるIP音声が一般的です。
Q2. MIMOは必須ですか?
A2. 規格上MIMOを利用可能と定義しており、機能として組み込まれていますが、実際の利用は端末や基地局の実装や帯域幅によります。
A2. 規格上MIMOを利用可能と定義しており、機能として組み込まれていますが、実際の利用は端末や基地局の実装や帯域幅によります。
Q3. VoIPとVoLTEは同じですか?
A3. 概念は似ています(音声をIPで運ぶ)が、VoLTEはLTEネットワーク上で動作するための3GPP準拠の実装で、通信事業者向けの運用仕様やQoS制御が付加されています。
A3. 概念は似ています(音声をIPで運ぶ)が、VoLTEはLTEネットワーク上で動作するための3GPP準拠の実装で、通信事業者向けの運用仕様やQoS制御が付加されています。
関連キーワード: LTE、MIMO、3GPP、VoLTE、IMS、パケット交換、無線アクセス規格、モバイルネットワーク、セルラー通信、無線技術

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