基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A) 問26
問題文
フラッシュメモリの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:書込み回数は無制限である。
イ:書込み時は回路基板から外して、専用のROMライタで書き込まなければならない。
ウ:定期的にリフレッシュしないと、データが失われる。
エ:データ書換え時には、あらかじめ前のデータを消去してから書込みを行う。(正解)
フラッシュメモリの説明【午前2 解説】
正解: エ
要点まとめ
- 結論:フラッシュメモリは不揮発性で、データを書換える際にあらかじめブロック単位で消去してから書込みを行う方式の半導体メモリです。
- 根拠:フラッシュはビットの”0/1”状態を電荷で保持し、ページ単位で書込み、より大きなブロック単位で消去する特性があるため消去→書込みが必須です。
- 差がつくポイント:書込み回数は有限でウェアレベリングや故障管理が必要、専用ライタは不要でインシステム書込みが可能という点を理解して差をつけてください。
正解の理由
選択肢エは、フラッシュメモリの基本動作を正確に表しています。フラッシュは不揮発性ですが、既存のデータ上に直接「上書き」することはできず、書換える前にその領域を消去(通常はブロック単位)しなければなりません。消去後にページ単位で書込みを行う仕組みが一般的で、これがフラッシュ固有の「消去→書込み」の順序を生みます。
よくある誤解
- 書込み回数は無制限である:実際はフラッシュの耐久性(プログラム/消去回数)は有限で、SLC/MLC/TLCで大きく異なります。
- 専用ROMライタが必須:現代の機器ではコントローラ経由で基板上のままプログラム可能(in-circuit programming)が普通です。
- 定期的なリフレッシュが必要:これはDRAMの特性で、フラッシュは不揮発性のためリフレッシュは不要です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを抽出:「書込み回数」「専用ライタ」「定期的にリフレッシュ」「前のデータを消去してから書込み」。
- フラッシュの性質を思い出す:「不揮発性」「消去はブロック単位」「書込みはページ単位」「上書き不可・消去が必要」「書換寿命が有限」。
- 各選択肢を照合し、フラッシュの特徴と矛盾するものを除外して正答を決定する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 書込み回数は無制限である。
誤りです。フラッシュはP/E(program/erase)サイクルが有限で、SLCなら数万回、MLC/TLCはそれより少ないことが多く、耐久性管理が必要です。 - イ: 書込み時は回路基板から外して、専用のROMライタで書き込まなければならない。
誤りです。多くのフラッシュは基板上でコントローラを通じて書き込めます(SPIフラッシュやNOR/NANDのISP/IIC/SPI経由)。専用ライタが必須ではありません。 - ウ: 定期的にリフレッシュしないと、データが失われる。
誤りです。これはDRAMの特性であり、フラッシュは不揮発性のため通常リフレッシュは不要です(一方でデータ保持寿命は存在しますが、短期間の定期的なリフレッシュとは意味が異なります)。 - エ: データ書換え時には、あらかじめ前のデータを消去してから書込みを行う。
正解です。フラッシュはブロック消去の後に書込みを行う構造で、直接上書きできない点が特徴です。
補足コラム
フラッシュには主にNANDフラッシュとNORフラッシュがあり、NANDは高密度・SSDやUSBメモリ向け、NORは読み出し速度や実行可能性(XIP)が求められる用途に使われます。実装上はフラッシュ翻訳層(FTL)やウェアレベリング、不良ブロック管理、TRIMなどの機能で耐久性と性能を補っています。EEPROMは小容量でバイト単位消去が可能な点が異なり、用途で使い分けられます。
FAQ
Q: フラッシュメモリはどのくらいの回数書けますか?
A: 種類により異なります。SLCは1万〜10万回、MLCは数千〜1万回、TLCは数百〜数千回が目安です(メーカー仕様による)。
A: 種類により異なります。SLCは1万〜10万回、MLCは数千〜1万回、TLCは数百〜数千回が目安です(メーカー仕様による)。
Q: フラッシュは基板を外さないと書けませんか?
A: いいえ。多くは基板上でプログラム可能で、ISP(In-System Programming)に対応しています。
A: いいえ。多くは基板上でプログラム可能で、ISP(In-System Programming)に対応しています。
Q: フラッシュにデータ保持期間はありますか?
A: あります。温度や書込回数により劣化しますが、通常数年から十数年の保持が期待されます(使用条件による)。
A: あります。温度や書込回数により劣化しますが、通常数年から十数年の保持が期待されます(使用条件による)。
関連キーワード: フラッシュメモリ、NANDフラッシュ、NORフラッシュ、EEPROM、ブロック消去、ウェアレベリング、書換回数、不揮発性、FTL、SSD

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