基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A) 問27
問題文
使用性(ユーザビリティ)の規格(JISZ8521)では、使用性を、“ある製品が、指定された利用者によって、指定された指定の状況下で、指定された目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率及び利用者の満足度の度合い”と定義している。この定義中の“利用者の満足度”を評価するのに適した方法はどれか。
選択肢
ア:インタビュー法(正解)
イ:ヒューリスティック評価
ウ:ユーザビリティテスト
エ:ログデータ分析法
##: 使用性(ユーザビリティ)の規格(JIS Z 8521)の「利用者の満足度」を評価する方法【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:利用者の満足度は主観的な感情・評価の度合いなので、直接に感想や評価を引き出せるインタビュー法が最適です。
- 根拠:JIS Z 8521 が示す「満足度」は利用者の主観的評価であり、行動ログや専門家評価では測りにくい定性的情報が必要です。
- 差がつくポイント:観察やログで得られる行動データと、インタビューで得る満足感の原因分析を組み合わせる混合手法が高得点の解答になります。
正解の理由
正解:ア インタビュー法
インタビュー法は利用者自身の感じた満足度、好感度、不満点などの内面的な評価を直接的に引き出せるため、JIS Z 8521 の「利用者の満足度」を評価する目的に最も適しています。定性的な自由回答や追問によって、なぜ満足・不満が生じたかの理由も深掘りでき、改善点の発見につながります。
インタビュー法は利用者自身の感じた満足度、好感度、不満点などの内面的な評価を直接的に引き出せるため、JIS Z 8521 の「利用者の満足度」を評価する目的に最も適しています。定性的な自由回答や追問によって、なぜ満足・不満が生じたかの理由も深掘りでき、改善点の発見につながります。
よくある誤解
- 「ユーザビリティテストでも満足度は測れる」という誤解:テストではタスクの達成度や効率は確かに測れますが、満足度そのものは被験者の主観報告や追加の質問が必要です。
- 「ログデータで満足度が分かる」と考えるミス:ログは行動を示しますが、行動の背後にある感情や満足感は読み取れないため補助的な資料に留まります。
- 「専門家評価=満足度の代替」とする誤解:ヒューリスティック評価は設計の問題点を指摘できますが、一般利用者がどう感じるかは保証しません。
解法ステップ
- 問題文で問われている評価対象(ここでは「利用者の満足度」)が主観か客観かを判定します。
- 主観的評価なら直接的な自己申告(インタビュー、アンケート、SUS など)を選ぶ、客観的評価なら観察やログを検討します。
- 選択肢を「誰が」「何を」「どのように」測るかで比較し、主観的な情報を直接得られる手法を正解にします。
選択肢別の誤答解説
- ア インタビュー法(正解): 利用者自身の感想・満足度を深掘りでき、自由記述や追問で原因分析まで可能です。
- イ ヒューリスティック評価: 専門家が設計上の問題を見つける手法で、利用者の「感じ方」そのものを直接測る手段ではありません。
- ウ ユーザビリティテスト: タスク成功率や時間など効率・有効性を把握するのに有効で、満足度はポストタスクの質問やアンケートで補う必要があります。
- エ ログデータ分析法: 実際の行動履歴を解析して利用パターンを把握できますが、主観的満足度の情報は含まれないため単独では不十分です。
補足コラム
満足度評価の代表的手法にはインタビュー以外に標準化された尺度(例:SUS、Net Promoter Score、Likert尺度を用いたアンケート)があります。問題文の選択肢にそれらがない場合は、「利用者の主観を直接取る」手法を選ぶのが鉄則です。正確な評価を目指すなら、インタビュー(定性)とログやタスク測定(定量)を組み合わせる混合手法(Mixed Methods)が実務では推奨されます。
FAQ
Q1: ユーザビリティテストで満足度を評価してはいけないのですか?
A1: テスト自体で達成度や効率は測れますが、満足度は被験者への主観質問やポストテストインタビューで取り扱う必要があります。単独の観察だけでは不十分です。
A1: テスト自体で達成度や効率は測れますが、満足度は被験者への主観質問やポストテストインタビューで取り扱う必要があります。単独の観察だけでは不十分です。
Q2: ログデータにはまったく価値がないですか?
A2: いいえ。ログは利用実態や離脱ポイントを示し、満足度低下の候補箇所を特定するのに有用ですが、満足度の「感じ方」は別途聞き取る必要があります。
A2: いいえ。ログは利用実態や離脱ポイントを示し、満足度低下の候補箇所を特定するのに有用ですが、満足度の「感じ方」は別途聞き取る必要があります。
Q3: 試験で「アンケート法」が選択肢にあればどう判断しますか?
A3: アンケートは定量的な主観評価を得るのに適しており、インタビューと同様に満足度評価に適合します。選択肢にある手法のうち主観を直接取得するものを優先してください。
A3: アンケートは定量的な主観評価を得るのに適しており、インタビューと同様に満足度評価に適合します。選択肢にある手法のうち主観を直接取得するものを優先してください。
関連キーワード: ユーザビリティ、JIS Z 8521、利用者の満足度、インタビュー法、ヒューリスティック評価、ユーザビリティテスト、ログ解析、定性調査、定量調査、SUS、Likert尺度

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