基本情報技術者 2013年 春期 午前(科目A) 問62
問題文
“システム管理基準”によれば、組織全体の情報システムのあるべき姿を明確にする計画はどれか。
選択肢
ア:開発計画
イ:事業継続計画
ウ:全体最適化計画(正解)
エ:年間運用計画
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全体最適化計画【午前解説】
正解の理由
システム管理基準が求める「組織全体の情報システムのあるべき姿を明確にする計画」とは、組織全体の方針や目標に沿ってシステム構成や運用方針を最適化するための上位計画です。これは個別の開発プロジェクト計画や年度ごとの運用計画、事業継続(BCP)とは目的が異なり、全体の設計思想や長期的な最適化を扱う全体最適化計画(選択肢ウ)が該当します。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「あるべき姿」「組織全体」などの語句に注目する。
- 各選択肢の目的を整理:開発(プロジェクト)、事業継続(災害対策)、全体最適化(方針・構成)、年間運用(年度実行)。
- 「あるべき姿=方針や目標の明確化、全体視点の設計」を満たすものを選ぶ。
- 全体視点で方針・構成を決める全体最適化計画(選択肢ウ)を正答とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 開発計画
個々のシステムやプロジェクトの開発に関する計画であり、組織全体のあるべき姿を示す上位計画ではありません。よって不適切です。 - イ: 事業継続計画
BCPは災害・障害時の業務継続と復旧に焦点を当てる計画で、日常の「あるべき姿」を定める計画とは目的が異なります。 - ウ: 全体最適化計画(正解)
組織全体の方針、構成、目標に基づきシステムを最適化する上位計画であり、問題文の条件に合致します。選択肢ウが正解です。 - エ: 年間運用計画
年単位の運用作業や保守スケジュールを定める実務計画で、全体のあるべき姿を示す計画ではありません。
よくある誤解
- 事業継続計画(BCP)を「あるべき姿」と混同しやすいが、BCPは災害時の継続性確保が主目的で設計全体の方針とは別です。
- 年間運用計画は実務的な運用スケジュールであり、長期的な全体構想や方針決定を担うものではありません。
- 開発計画は具体的なシステム開発プロジェクトの計画であり、組織全体の最適化を直接示すものではない点を見落としがちです。
補足コラム
全体最適化計画は、企業における「アーキテクチャ整備」に近い概念です。システムの標準化、データガバナンス、インタフェース方針、ロードマップなどを含み、経営戦略や業務戦略との整合性を取ることが重要です。実務では「ターゲットアーキテクチャ」や「中長期ロードマップ」として具体化されることが多く、運用・開発・BCPなどの下位計画と連携して初めて効果を発揮します。
FAQ
Q1: 全体最適化計画とエンタープライズアーキテクチャ(EA)は同じですか?
A1: 完全に同一ではありませんが目的は類似します。EAは技術・業務・情報の全体設計を体系化する手法で、全体最適化計画はその考え方を計画文書としてまとめたものと考えられます。
A1: 完全に同一ではありませんが目的は類似します。EAは技術・業務・情報の全体設計を体系化する手法で、全体最適化計画はその考え方を計画文書としてまとめたものと考えられます。
Q2: 事業継続計画は不要ですか?
A2: いいえ。BCPはリスク対応・復旧のために不可欠ですが、「あるべき姿を明確にする」上位計画の役割とは別です。全体最適化計画の中でBCP要件を取り込むことは重要です。
A2: いいえ。BCPはリスク対応・復旧のために不可欠ですが、「あるべき姿を明確にする」上位計画の役割とは別です。全体最適化計画の中でBCP要件を取り込むことは重要です。
Q3: 年間運用計画はどのように位置づけられますか?
A3: 年間運用計画は全体最適化計画で定めた方針に基づき、具体的な運用作業やリソース配分を年度単位で実行するための下位計画です。
A3: 年間運用計画は全体最適化計画で定めた方針に基づき、具体的な運用作業やリソース配分を年度単位で実行するための下位計画です。
関連キーワード: システム管理基準、全体最適化、全体設計、ターゲットアーキテクチャ、事業継続計画、年間運用計画、開発計画、ガバナンス、ロードマップ

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