基本情報技術者 2015年 春期 午前(科目A) 問13
問題文
仮想化マシン環境を物理マシン20台で運用しているシステムがある。次の運用条件のとき、物理マシンが最低何台停止すると縮退運転になるか。
〔運用条件〕
(1) 物理マシンが停止すると、そこで稼働していた仮想マシンは他の全ての物理マシンで均等に稼働させ、使用していた資源も同様に配分する。
(2) 物理マシンが20台のときに使用する資源は、全ての物理マシンにおいて70%である。
(3) 1台の物理マシンで使用している資源が90%を超えた場合、システム全体が縮退運転となる。
(4) (1)~(3)以外の条件は考慮しなくてよい。
選択肢
ア:2
イ:3
ウ:4
エ:5(正解)
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仮想化環境の縮退判定【午前解説】
正解の理由
初期状態の総負荷は各台70%なので、合計は 台分です。
k台停止すると残りは 台で、その総負荷14台分を均等に分けるため1台当たりの負荷は になります。
縮退運転は「1台の使用率が90%を超えた場合」なので不等式 を満たす最小の整数 k を求めます。これを解くと k>4.444… よって最小の整数は 5 です。
したがって正解は エ(5台)です。
k台停止すると残りは 台で、その総負荷14台分を均等に分けるため1台当たりの負荷は になります。
縮退運転は「1台の使用率が90%を超えた場合」なので不等式 を満たす最小の整数 k を求めます。これを解くと k>4.444… よって最小の整数は 5 です。
したがって正解は エ(5台)です。
解法ステップ
- 初期の総負荷を求める:(台分)。
- k台停止したときの残台数を とする。
- 1台当たりの負荷は 。
- 縮退条件を式にする:。
- 不等式を解く:
- kは整数なので最小は 。よって停止台数は5台で縮退運転に入る。
選択肢別の誤答解説
- ア: 2 — 誤り。2台停止だと残り18台で負荷は で90%には遠く及びません。
- イ: 3 — 誤り。3台停止だと残り17台で 、依然90%未満です。
- ウ: 4 — 誤り。4台停止だと残り16台で 、まだ90%を超えません。
- エ: エ(5) — 正解。5台停止だと残り15台で となり90%を超え縮退運転になります。
よくある誤解
- 停止台数分だけ単純に70%に何%ずつ加算するという誤り:負荷は合計で保存され、残存台数で割ることを忘れがちです。
- 小数解を切り捨ててしまう誤り:条件は「超える」なので小数解を切り上げて最小の整数停止台数を取る必要があります。
- 「90%以上」を閾値と誤解する:設問は「90%を超えた場合」と明記しており、等号は含みません(等しいだけでは縮退にならない)。
補足コラム
- 一般式:初期台数を 、初期使用率を 、閾値を (0〜1)とすると、総負荷は 、縮退条件は となり、これを解いて最小の整数 k を求めます。
- 設問の「超える」は厳密不等号なので等しい場合は縮退とみなさない点に注意してください。
- 実務では負荷の均等分配にオーバーヘッドや移行コストがあるため、理想分配より早く縮退に入ることがあり、余裕をもった冗長設計が必要です。
簡単な計算スクリプト例(参考)
N = 20
u = 0.7
t = 0.9
total = N * u
for k in range(1, N):
if total / (N - k) > t:
print(k) # 出力: 5
break
FAQ
Q1: 等号(90%ちょうど)の場合は縮退運転になりますか?
A1: 問題文は「90%を超えた場合」とあるため、ちょうど90%は縮退になりません。超過(strictly greater)を満たす必要があります。
A1: 問題文は「90%を超えた場合」とあるため、ちょうど90%は縮退になりません。超過(strictly greater)を満たす必要があります。
Q2: 停止する台が複数で負荷を順次再配分する場合、段階的に縮退することはありますか?
A2: 本設問では同時停止後の均等配分で考えるため段階的再配分は考慮しません。実務では逐次停止で局所的に一時的な閾値超過が起きる可能性があります。
A2: 本設問では同時停止後の均等配分で考えるため段階的再配分は考慮しません。実務では逐次停止で局所的に一時的な閾値超過が起きる可能性があります。
Q3: 初期使用率が変わると最小停止台数はどう変わりますか?
A3: 初期の総負荷 が変わるため、同様の不等式 を解いて k を算出します。初期使用率が高いほど必要停止台数は少なくなります。
A3: 初期の総負荷 が変わるため、同様の不等式 を解いて k を算出します。初期使用率が高いほど必要停止台数は少なくなります。
関連キーワード: 仮想化、縮退運転、リソース配分、負荷分散、冗長化、容量計画、高可用性、設計指標、負荷再分配、閾値判定

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