基本情報技術者 2014年 秋期 午前(科目A) 問33
問題文
TCP/IPネットワークで、データ転送用と制御用に異なるウェルノウンポート番号が割り当てられているプロトコルはどれか。
選択肢
ア:FTP(正解)
イ:POP3
ウ:SMTP
エ:SNMP
TCP/IPでデータ転送用と制御用に異なるウェルノウンポートが割り当てられているプロトコル【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ア(FTP)は制御用にTCP/21、データ転送用にTCP/20(アクティブ時)と明確に分かれているプロトコルです。
- 根拠:FTPは制御チャネル(コマンドや応答)とデータチャネル(ファイル転送)を別々に確立する設計でポート番号も分離されています。
- 差がつくポイント:パッシブFTPではデータはサーバ側の動的高位ポートで受け取るためアクティブ/パッシブの違いを押さえると得点差が出ます。
正解の理由
FTPはセッションの制御(ログインやコマンド送受信)をTCPポート21で行い、実際のファイルやディレクトリリストの転送は別のデータチャネルで行います。アクティブモードではサーバがTCP/20からクライアントの指定ポートへ接続してデータを送るため、制御とデータで異なるウェルノウンポート(21と20)が使用されます。設問は「データ転送用と制御用に異なるウェルノウンポートが割り当てられているか」を問うており、これに該当するのはFTPのみです。
よくある誤解
- SNMPもポートが2つあるので正解と思う誤解:SNMPはエージェント用161とトラップ受信用162があるが、これは管理/通知用で「データ転送チャネル」と「制御チャネル」の分離とは趣旨が異なります。
- パッシブFTPを念頭に置いて「FTPは1ポートだけ」と誤認:パッシブではデータ用に高位ポートを使うためポート20が使われない場合もありますが、プロトコル設計としては制御とデータが別です。
解法ステップ
- 各選択肢の代表的ポート番号と用途を思い出す(FTP:21/20, POP3:110, SMTP:25, SNMP:161/162)。
- 「制御用とデータ転送用に異なるウェルノウンポートが割り当てられているか」を基準に比較する。
- FTPは制御(21)とデータ(20)で役割が明確に分かれているためこれを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: FTP — 正解。制御チャネルはTCP/21、データチャネルはTCP/20(アクティブ)で別ポートが定義されている。パッシブではデータは動的ポートを使用する点も理解する。
- イ: POP3 — 誤り。メール受信プロトコルで標準はTCP/110のみを使い、制御とデータ転送のために別個のウェルノウンポートが割り当てられているわけではない。
- ウ: SMTP — 誤り。メール送信プロトコルで主にTCP/25を使用し、制御と本文転送で別のウェルノウンポートが使われる構成ではない(単一のコネクションでやり取りする)。
- エ: SNMP — 誤り。エージェント受信用161とトラップ受信用162があるが、これは管理情報取得と通知(トラップ)で使い分けられるもので、問題の「データ転送用と制御用に分かれる」という趣旨とは異なる。
補足コラム
FTPの設計は伝統的で、制御とデータを別々に扱うため柔軟性がある一方、NATやファイアウォール越えで問題を起こしやすい点が知られています。アクティブモードではサーバからクライアントへデータ接続が発生するためクライアント側のポート開放が必要で、これを避けるため多くのクライアントはパッシブモード(サーバ側のポートにクライアントが接続)を使います。現代ではFTPSやSFTP(SSHベース、ポート22)などより扱いやすいセキュアな方式も使われます。
FAQ
Q1: FTPのデータポートは常に20番ですか?
A1: アクティブモードではサーバ側がTCP/20から接続しますが、パッシブモードではサーバが高位の動的ポート(1024以上)を使い、クライアントがそちらへ接続します。
A1: アクティブモードではサーバ側がTCP/20から接続しますが、パッシブモードではサーバが高位の動的ポート(1024以上)を使い、クライアントがそちらへ接続します。
Q2: SNMPの161と162はなぜ混同されやすいですか?
A2: ポートが複数あるため「二つの役割=制御とデータ」と誤解されますが、161は標準操作(GET/SET)、162はトラップ通知で機能が異なります。
A2: ポートが複数あるため「二つの役割=制御とデータ」と誤解されますが、161は標準操作(GET/SET)、162はトラップ通知で機能が異なります。
Q3: 他にも制御とデータを分けるプロトコルはありますか?
A3: RTP/RTCPのようにメディアデータと制御情報を別ポートで扱う例もありますが、設問での「ウェルノウンポート(well-known)」として明確に分かれている代表例はFTPです。
A3: RTP/RTCPのようにメディアデータと制御情報を別ポートで扱う例もありますが、設問での「ウェルノウンポート(well-known)」として明確に分かれている代表例はFTPです。
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