基本情報技術者 2017年 春期 午前(科目A) 問75
問題文
会議におけるファシリテータの役割として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:技術面や法律面など、自らが専門とする特定の領域の議論に対してだけ、助言を行う。
イ:議長となり、経営層の意向に合致した結論を導き出すように議論をコントロールする。
ウ:中立公平な立場から、会議の参加者に発言を促したり、議論の流れを整理したりする。(正解)
エ:日程調整・資料準備・議事録作成など、会議運営の事務的作業に特化した支援を行う。
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ファシリテータの役割【午前解説】
正解の理由
正解は ウ です。ファシリテータの本質は「中立的なプロセス管理者」として会議の進行を支え、参加者全員の意見表明を促しながら議論を整理して合意形成を助けることにあります。具体的には問いかけや要約、論点の整理、参加バランスの調整、議事の可視化などを行い、結論そのものを決定したり特定の専門領域だけに助言したりする役割ではありません。したがって選択肢ウが最も適切です。
解法ステップ
- 問題文の「ファシリテータ」という語と「役割」に注目する。中立性や参加促進がキーワード。
- 各選択肢が「中立・促進・整理」のどれに該当するかで当てはめる。
- 中立性を欠く(特定結論へ誘導、専門分野だけ助言)選択肢は除外する。
- 事務作業に限定する選択肢も本来のファシリテータ像と異なるため除外する。
- 最も役割に合致する選択肢を決定する(ウ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 技術面や法律面など、自らが専門とする特定領域に限定して助言するのは専門家(エキスパート)の役割であり、ファシリテータの中立性を損ないます。
- イ: 議長となり経営層の意向に合わせて結論を導くのは誘導であり、ファシリテータの中立的ファシリテーションとは相反します。
- ウ: 中立公平な立場から発言促進や議論整理を行う点がファシリテータの定義に合致しています(正解)。
- エ: 日程調整・資料準備・議事録作成は会議運営の事務支援であり、ファシリテータの主体的な議論支援とは役割が異なります。
よくある誤解
- ファシリテータ=議長(決定者)と考える誤解:議長は意思決定や方針表明を担う場合があるが、ファシリテータは中立でプロセスを管理します。
- ファシリテータ=単なる事務(書記)と捉える誤解:日程調整や議事録作成は補助的作業であり、ファシリテータは議論の質を高める能動的な介入を行います。
- 専門家が議論をリードする役割だと思う誤解:専門知識の提供は別途必要で、ファシリテータ自身は中立を保つことが原則です。
補足コラム
ファシリテーションで実践的に使える技術例:
- オープンクエスチョンで意見を引き出す(例:「他にどんな案が考えられますか?」)
- 要約とチェックバックで理解を共有する(例:「つまり、Aさんは〜ということですね?」)
- 可視化(付箋、ホワイトボード、議論マップ)で論点を整理する
- タイムボックスで議論時間を管理し、優先順位を明確にする
- ドミナントな発言者への介入と沈黙への促しをバランスよく行う
これらは単に知っているだけでなく、実演やロールプレイで練習すると効果的です。
FAQ
Q: ファシリテータは議長と兼務できますか?
A: 兼務は可能ですが、役割が混在すると中立性が失われる場合があります。役割を明確に分けるのが望ましいです。
Q: ファシリテータは専門知識を一切出してはいけないのですか?
A: 完全な禁止ではありませんが、中立性を損なわない範囲で補足説明する程度に留め、意見誘導は避けるべきです。
Q: 小規模会議でもファシリテータは必要ですか?
A: 規模に関わらず、議論が停滞する場面や合意形成が重要な場面ではファシリテータが有効です。
A: 兼務は可能ですが、役割が混在すると中立性が失われる場合があります。役割を明確に分けるのが望ましいです。
Q: ファシリテータは専門知識を一切出してはいけないのですか?
A: 完全な禁止ではありませんが、中立性を損なわない範囲で補足説明する程度に留め、意見誘導は避けるべきです。
Q: 小規模会議でもファシリテータは必要ですか?
A: 規模に関わらず、議論が停滞する場面や合意形成が重要な場面ではファシリテータが有効です。
関連キーワード: ファシリテータ、ファシリテーション、会議運営、合意形成、議題整理、発言促進、可視化、タイムマネジメント

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