基本情報技術者 2014年 秋期 午前(科目A) 問35
問題文
TCP/IPのネットワークにおいて、サーバとクライアント間で時刻を合わせるためのプロトコルはどれか。
選択肢
ア:ARP
イ:ICMP
ウ:NTP(正解)
エ:RIP
##: TCP/IPのネットワークにおける時刻同期プロトコルの選択【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:時刻同期にはNTPを用いる。TCP/IPネットワークで階層的に正確な時刻を配布し、多数の端末を同期させる標準プロトコルである。
- 根拠:ARPは隣接ノードのアドレス解決、ICMPは診断制御、RIPは経路制御に特化し、時刻同期の機能を持たないため不適切である。
- 差がつくポイント:NTPはUDP/123を使いstratumで階層化、遅延補正や認証がありSNTPやPTPとの違いを理解すると実践的に強みになる。
正解の理由
正解は ウ(NTP)です。
NTP(Network Time Protocol)はネットワーク上で時刻を同期するために設計されたプロトコルで、主にUDPのポート123を用いてクライアントとサーバ間で時刻情報を交換し、遅延やジッタを補正して正確な時刻を配布します。ARP(ア)、ICMP(イ)、RIP(エ)はそれぞれアドレス解決、診断/制御、ルーティングの用途であり、時刻同期の機能を提供しません。
NTP(Network Time Protocol)はネットワーク上で時刻を同期するために設計されたプロトコルで、主にUDPのポート123を用いてクライアントとサーバ間で時刻情報を交換し、遅延やジッタを補正して正確な時刻を配布します。ARP(ア)、ICMP(イ)、RIP(エ)はそれぞれアドレス解決、診断/制御、ルーティングの用途であり、時刻同期の機能を提供しません。
よくある誤解
- 「ping(ICMP)が時刻測定に使えるからICMPが時刻同期に関係する」と考える誤解:pingは往復遅延の測定には使えますが、時刻の配布・補正機能はありません。
- 「NTPはTCPを使う」とする誤認:NTPは主にUDP(ポート123)を使用します。
- 「RIPやARPで時刻管理ができる」と誤って覚えるケース:これらはルーティングやアドレス解決であり、時刻同期とは無関係です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「時刻を合わせる(時刻同期)」を探す。
- 各選択肢の役割を短く頭の中で定義する(ARP=アドレス解決、ICMP=診断、NTP=時刻同期、RIP=ルーティング)。
- 「時刻同期」に直接関係するプロトコルを選ぶ→NTP。
- 補足として通信層やポート(NTPはUDP/123)を押さえておく。
選択肢別の誤答解説
- ア: ARP(Address Resolution Protocol)
用途はIPアドレスから対応するMACアドレスを取得すること。ブロードキャストによる隣接ノードの解決であり、時刻同期機能はない。 - イ: ICMP(Internet Control Message Protocol)
ネットワークの診断やエラーメッセージ(例:ping、tracerouteの一部)に使われる。通信状態の確認には有用だが、時刻配布や補正の仕組みはない。 - ウ: ウ NTP(Network Time Protocol) — 正解
ネットワーク上で正確な時刻を配布・同期するためのプロトコル。UDP/123を使用し、stratum階層や遅延補正、オフセット計算を行う。 - エ: RIP(Routing Information Protocol)
ネットワーク間の経路情報を交換するルーティングプロトコル。経路選択に関するプロトコルであり、時刻同期とは無関係。
補足コラム
NTPには階層(stratum)という概念があります。stratum 0 は原子時計やGPSなどの参照クロック、stratum 1 はそれらに直接接続されたサーバ、stratum 2 以降は上位サーバから時刻を得るクライアント/サーバです。企業ネットワークでは内部にstratum 1/2相当のNTPサーバを立て、社内端末をそのサーバに同期させる運用が一般的です。精度要求が高い場合はIEEE 1588(PTP)やGPSを利用する設計も検討します。簡便な実装としてはSNTP(Simple NTP)がありますが、高精度や安定性、認証(NTPv4のAutokeyやNTPMonなど)を必要とする場面ではフル実装のNTPが推奨されます。
FAQ
Q1: NTPはTCPとUDPのどちらを使いますか?
A1: NTPは主にUDP(ポート123)を使用します。TCP接続は通常行いません。
A1: NTPは主にUDP(ポート123)を使用します。TCP接続は通常行いません。
Q2: NTPで得られる時刻の精度はどの程度ですか?
A2: ネットワーク環境や階層により異なりますが、インターネット経由で数十ミリ秒から数ミリ秒、局所環境やGPS直結ではさらに高精度が得られます。
A2: ネットワーク環境や階層により異なりますが、インターネット経由で数十ミリ秒から数ミリ秒、局所環境やGPS直結ではさらに高精度が得られます。
Q3: SNTPとNTPの違いは?
A3: SNTPは軽量実装で簡易な用途向け、NTPはより高度なアルゴリズム(複数サーバからの統計解析や複雑な補正)と認証機能を持ちます。
A3: SNTPは軽量実装で簡易な用途向け、NTPはより高度なアルゴリズム(複数サーバからの統計解析や複雑な補正)と認証機能を持ちます。
Q4: 社内での時刻管理はどうすればよいか?
A4: 外部の信頼できるNTPサーバ(stratum 1/2 等)を参照する社内NTPサーバを設置し、社員端末はその社内サーバに同期させるのが一般的です。
A4: 外部の信頼できるNTPサーバ(stratum 1/2 等)を参照する社内NTPサーバを設置し、社員端末はその社内サーバに同期させるのが一般的です。
関連キーワード: TCP/IP、NTP、時刻同期、UDP/123、stratum、SNTP、PTP、ARP、ICMP、RIP、遅延補正、ネットワークプロトコル

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