基本情報技術者 2011年 秋期 午前(科目A) 問61
問題文
BCPの説明はどれか。
選択肢
ア:企業の戦略を実現するために、財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長の視点から戦略を検討したもの
イ:企業の目標を達成するために業務内容や業務の流れを可視化し、一定のサイクルをもって継続的に業務プロセスを改善するもの
ウ:業務効率の向上、業務コストの削減を目的に、業務プロセスを対象としてアウトソースを実施するもの
エ:事業中断の原因とリスクを想定し、未然に回避又は被害を受けても速やかに回復できるように方針や行動手順を規定したもの(正解)
BCPの説明はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:BCPは事業継続計画であり、自然災害や障害などの事業中断に備え未然防止と迅速な復旧手順を組織的に規定する文書と体制です。
- 根拠:選択肢エは「事業中断の原因とリスクを想定」「速やかに回復できるように方針や行動手順を規定」と具体的に継続性対策を示しておりBCPの定義と一致します。
- 差がつくポイント:BSCや業務改善、アウトソーシングと混同せず、RTO/RPOやBIA、訓練・演習、ISO 22301等の「継続と復旧」観点で正答を見抜くことが重要です。
正解の理由
正解: エ: 事業中断の原因とリスクを想定し、未然に回避又は被害を受けても速やかに回復できるように方針や行動手順を規定したもの。
理由:BCP(Business Continuity Plan、事業継続計画)は事業の中断を想定して被害を最小化し速やかに業務を回復するための方針・手順・役割分担・代替手段を定める文書および体制を指します。選択肢エは「事業中断」「回復」「方針や行動手順」といったBCPの本質を正確に表現しています。
理由:BCP(Business Continuity Plan、事業継続計画)は事業の中断を想定して被害を最小化し速やかに業務を回復するための方針・手順・役割分担・代替手段を定める文書および体制を指します。選択肢エは「事業中断」「回復」「方針や行動手順」といったBCPの本質を正確に表現しています。
よくある誤解
- BCP=ITのバックアップ・ディザスタリカバリのみと考える誤解:BCPは組織全体の業務継続を対象とし、ITはその一部です。
- BCPとBCMやDRを混同する誤解:BCMはマネジメントプロセス全体、BCPは具体的プラン、DRは主にIT復旧のことを指します。
- 選択肢の用語だけで即断する誤解:「業務改善」「アウトソース」など似た語があっても目的(継続/改善/外部化)を確認する必要があります。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを抽出:「事業中断」「回復」「方針」「行動手順」。
- 選択肢ごとに目的を整理:戦略評価、業務改善、アウトソース、事業継続のどれかを対応付ける。
- 「継続」「回復」に該当する選択肢を選ぶ(エが合致)。
- 残りの選択肢はそれぞれBSC、BPM/PDCA、BPOと関連付けて除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア:企業の戦略を実現するために、財務・顧客・内部プロセス・学習と成長の視点から戦略を検討したもの。
→ これはバランス・スコアカード(BSC)の説明であり、BCPの継続性目的とは異なります。 - イ:企業の目標を達成するために業務内容や流れを可視化し継続的に改善するもの。
→ これは業務プロセス管理(BPM)やPDCAによる業務改善の説明で、BCPとは目的が違います。 - ウ:業務効率やコスト削減を目的に業務プロセスを対象としてアウトソースを実施するもの。
→ これはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の説明で、事業継続の定義ではありません。 - エ:事業中断を想定し未然回避や速やかな回復の方針・手順を規定したもの。
→ 事業継続計画(BCP)の定義に合致するため正解です。
補足コラム
BCP作成の主要要素には、事業影響度分析(BIA)、リスクアセスメント、復旧戦略(代替設備、人的配置、供給網の確保)、連絡網・役割分担、訓練・演習、維持管理があります。復旧目標の指標としてRTO(復旧時間目標)とRPO(許容データ損失時間)が使われ、国際標準ではISO 22301(事業継続マネジメントシステム)が参照されます。実運用では定期的な演習と見直しが成功の鍵です。
FAQ
Q1: BCPとBCMはどう違いますか?
A1: BCMは事業継続をマネジメントするための継続的な管理プロセス、BCPはそのマネジメントの中で作成される具体的な計画(文書)です。
A1: BCMは事業継続をマネジメントするための継続的な管理プロセス、BCPはそのマネジメントの中で作成される具体的な計画(文書)です。
Q2: BCPはITのみの対策ですか?
A2: いいえ。ITは重要な構成要素ですが、人的対応、施設、供給網、代替プロセスなど組織全体を対象とします。
A2: いいえ。ITは重要な構成要素ですが、人的対応、施設、供給網、代替プロセスなど組織全体を対象とします。
Q3: RTOとRPOとは何ですか?
A3: RTOは業務やシステムを復旧するまでの許容時間、RPOは復旧時に許容できるデータ損失の時間(目標)です。
A3: RTOは業務やシステムを復旧するまでの許容時間、RPOは復旧時に許容できるデータ損失の時間(目標)です。
Q4: BCP作成で初めにやるべきことは?
A4: まずBIA(事業影響度分析)で重要業務と優先順位、影響度を明確にすることです。
A4: まずBIA(事業影響度分析)で重要業務と優先順位、影響度を明確にすることです。
関連キーワード: BCP、事業継続、BCM、DR、BIA、RTO、RPO、ISO 22301、業務継続計画、災害対策

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