基本情報技術者 2009年 秋期 午前(科目A) 問68
問題文
システム開発を外部に発注する場合、受託側が瑕疵担保責任を負うものはどれか。
選択肢
ア:委任契約
イ:請負契約(正解)
ウ:パート契約
エ:派遣契約
システム開発を外部に発注する場合、受託側が瑕疵担保責任を負うものはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:イ 請負契約が正解。受託者は成果物の完成と品質について瑕疵担保責任を負い、欠陥があれば修補や損害賠償義務が生じます。
- 根拠:請負は「仕事の完成」を約する契約であり成果(完成した物やシステム)の瑕疵に対する担保義務が法的に想定されます。
- 差がつくポイント:設問中の「瑕疵担保責任」「受託側」「外部に発注」という語句から、結果責任(成果物の責任)を負う請負を選ぶのが正攻法です。
正解の理由
正解は イ(請負契約)です。請負契約は発注者が仕事の完成(成果物の引渡し)を求め、受託者がその完成を約する契約形態です。したがって成果物に瑕疵(欠陥)があれば、受託者は修補義務や損害賠償といった瑕疵担保責任を負います。これに対して委任契約は「事務処理の委託」であり、一般に結果の保証ではなく注意義務(善良な管理者の注意)を負うにとどまります。派遣契約やパート(雇用)契約はそもそも成果物の引渡しを前提とした契約ではありません。
よくある誤解
- 「委任契約でも瑕疵担保責任がある」とする誤解:委任は結果を保証する契約ではなく、原則として注意義務(手続き・手段の遂行)を負う点が異なります。
- 「派遣=請負」と混同する誤解:派遣は人(労働者)を提供する契約であり、派遣先の指揮命令下で働く人材提供が目的で、成果物の瑕疵担保とは性質が違います。
- 「パート契約=請負」という誤解:パートは労働契約(雇用)であり、成果物の完成責任を前提としない点を見落としがちです。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを拾う:「瑕疵担保責任」「受託側」「外部に発注」。
- 各契約の本質を思い出す:請負=成果(完成)を約束、委任=事務処理・注意義務、派遣=労働者提供、パート=雇用。
- 「瑕疵担保」は成果に対する担保を意味するため、成果を約束する請負と対応づける。
- よって請負(イ)を選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 委任契約 — 誤り。委任は業務の遂行や事務処理を委託する契約で、一般に結果の保証(成果の瑕疵担保)までは負わず、注意義務が主です。
- イ: 請負契約 — 正解。請負は仕事の完成を目的とし、完成した成果物に瑕疵があれば修補や賠償等の瑕疵担保責任を負います。
- ウ: パート契約 — 誤り。パートは労働契約(雇用)で、労務提供や労働条件に関する責任はあるが、成果物の瑕疵担保という概念とは異なります。
- エ: 派遣契約 — 誤り。派遣は労働者を派遣する契約であり、成果物の品質保証や瑕疵担保を受託者が負う契約形態ではありません。
補足コラム
- 実務では「請負契約」でも瑕疵担保の範囲や期間、免責事項(不可抗力や利用者側の仕様違い等)を契約条項で詳細に定めます。試験でも「瑕疵担保」「検収」「納品後の保証期間」などの語があれば請負を連想してください。
- 派遣と請負の判別はよく試験に出ます。簡潔に言えば「人を提供するか」「成果を提供するか」で区別します。
- 委任は法律業務やコンサルティング等で使われ、成果を約束しない点を強調しましょう。
FAQ
Q: 委任契約では全く責任がないのですか?
A: いいえ。委任契約では善良な管理者の注意義務を負い、注意を怠った場合は損害賠償責任を負う可能性がありますが、成果そのものの瑕疵担保(完成・品質の保証)とは区別されます。
A: いいえ。委任契約では善良な管理者の注意義務を負い、注意を怠った場合は損害賠償責任を負う可能性がありますが、成果そのものの瑕疵担保(完成・品質の保証)とは区別されます。
Q: 派遣で作られた成果物に欠陥があれば派遣元が責任を取りますか?
A: 原則として派遣は労働者の提供が目的であり、成果物の責任は派遣先と労働者の業務指示関係、契約内容によります。請負のように受託者が成果の瑕疵を担保する仕組みとは異なります。
A: 原則として派遣は労働者の提供が目的であり、成果物の責任は派遣先と労働者の業務指示関係、契約内容によります。請負のように受託者が成果の瑕疵を担保する仕組みとは異なります。
Q: 契約書に瑕疵担保の免責が明記されていれば請負でも責任を回避できますか?
A: 契約で限定や免責は可能ですが、完全な免責は認められない場合もあり、消費者契約や重大な過失・故意の場合には責任が追及されます。実務では明確な条項と検収手続きが重要です。
A: 契約で限定や免責は可能ですが、完全な免責は認められない場合もあり、消費者契約や重大な過失・故意の場合には責任が追及されます。実務では明確な条項と検収手続きが重要です。
関連キーワード: 請負契約、瑕疵担保責任、委任契約、労働者派遣、雇用契約、受託者責任、成果保証、検収、契約条項、発注形態

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