基本情報技術者 2017年 春期 午前(科目A) 問71
問題文
図は、生産管理システムの手法であるMRP(資材所要量計画)の作業手順である。図中のaに入る、正味所要量計算に必要な情報はどれか。

選択肢
ア:基準日程(完成時期、リードタイム日数)
イ:在庫状況(在庫量、注文残、仕掛量)(正解)
ウ:発注方針(ロット編成方法、発注方式、安全在庫)
エ:部品構成表(最終製品における各部品の構成と所要量)
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正味所要量計算の必要情報【午前解説】
正解の理由
正解は イ(在庫状況:在庫量、注文残、仕掛量)です。
正味所要量(net requirements)は「総所要量(gross requirements)」から「既存の利用可能量(手持在庫+発注済み受入量+仕掛量など)」を差し引いて求めます。したがって、不足分を算出するために必要なのは現在の在庫・受注・仕掛情報であり、選択肢イが直接対応します。
正味所要量(net requirements)は「総所要量(gross requirements)」から「既存の利用可能量(手持在庫+発注済み受入量+仕掛量など)」を差し引いて求めます。したがって、不足分を算出するために必要なのは現在の在庫・受注・仕掛情報であり、選択肢イが直接対応します。
解法ステップ
- フローチャートの流れを確認し、「総所要量計算」→「正味所要量計算(不足分の計算)」の関係を把握する。
- 正味所要量の定義を思い出す:「正味所要量 = 総所要量 − 利用可能在庫(手持ち+受入予定+仕掛分)」。
- 各選択肢がその定義に該当するかを照合する。
- 在庫・注文残・仕掛は差し引かれる要素なので、これを含む選択肢(イ)を選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 基準日程(完成時期、リードタイム日数)
- 説明: リードタイムや完成期日はスケジューリングや総所要量から逆算する際に必要ですが、正味所要量(不足量)そのものを算出するのに直接必要な在庫情報ではありません。
- イ: 在庫状況(在庫量、注文残、仕掛量)
- 説明: 正味所要量は総所要量からこれらを差し引く計算なので、正解です。
- ウ: 発注方針(ロット編成方法、発注方式、安全在庫)
- 説明: 発注方針は「発注量計算」や「手配計画」で用いる情報であり、正味所要量の算出自体には含まれません。
- エ: 部品構成表(最終製品における各部品の構成と所要量)
- 説明: BOMは総所要量を展開して各部品の需要を求める段階で必須ですが、総所要量算出後の不足分計算で直接使う情報ではありません。
よくある誤解
- 部品構成表(BOM)が正味所要量に必要と考える誤解:BOMは総所要量を展開する段階で使うため、正味所要量算出の直前情報ではありません。
- 発注方針と混同する誤解:発注方針(ロット方式や安全在庫)は発注量計算や手配計画で使いますが、正味所要量そのものの計算には不要です。
- 総所要量と正味所要量を同一視する誤解:総所要量は需要を累積した要求量、正味所要量は在庫差し引き後の不足量で計算式が異なります。
補足コラム
MRPでの典型的な計算式は次の通りです。正味所要量(NR)は
で表されます。ここで は総所要量(Gross Requirements)、 は手持在庫(On Hand)、 は受入予定(Scheduled Receipts)や仕掛り分を含みます。例:総所要量が100個、手持在庫20個、受入予定30個なら
その後、発注ロットや発注方針に基づいて「発注量計算」で実際の発注数量を決定します。リードタイムがある場合は、手配のリリース時期を逆算して「手配計画/手配指示」につなげます。
FAQ
Q1: 総所要量と正味所要量の違いは何ですか?
A1: 総所要量は必要な全量を示し、正味所要量は既存在庫等を差し引いた「不足分」です。差し引き処理が正味所要量の本質です。
A1: 総所要量は必要な全量を示し、正味所要量は既存在庫等を差し引いた「不足分」です。差し引き処理が正味所要量の本質です。
Q2: 発注方針はいつ必要になりますか?
A2: 正味所要量で不足分が判明した後、発注量計算(ロットサイズ、発注方式、安全在庫判定)で用います。
A2: 正味所要量で不足分が判明した後、発注量計算(ロットサイズ、発注方式、安全在庫判定)で用います。
Q3: 仕掛品(WIP)は本当に差し引いて良いのですか?
A3: はい。完成前でも所定の期間内に利用可能なら利用可能量として扱い、正味所要量の計算に含めます。
A3: はい。完成前でも所定の期間内に利用可能なら利用可能量として扱い、正味所要量の計算に含めます。
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