基本情報技術者 2009年 春期 午前(科目A) 問79
問題文
特許権を説明したものはどれか。
選択肢
ア:産業上利用することができる新規の発明を独占的・排他的に利用できる権利であり、所轄の官庁への出願及び審査に基づいて付与される権利(正解)
イ:事業者が自己の商品を他人の商品と識別するために商品について使用する標識を、独占的・排他的に使用できる権利
ウ:新規の美術・工芸・工業製品などで、その形・色・模様・配置などについて加える装飾上の工夫を、独占的・排他的に使用できる権利
エ:文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属する著作物を、その著作者が独占的・排他的に支配して利益を受ける権利
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特許権の定義と付与要件【午前解説】
正解の理由
正解は ア です。アの記述は「産業上利用することができる新規の発明」を対象とし、「出願及び審査に基づいて付与される独占的・排他的な権利」と明記しています。これは特許権の本質を端的に表しており、特許法による定義(出願→審査→特許付与、保護期間、独占的実施権)に合致します。
解法ステップ
- 各選択肢のキーワードを拾う(発明、標識、装飾、著作物)。
- キーワードを各産業財産権や権利制度に対応させる(発明→特許、標識→商標、装飾→意匠、著作物→著作権)。
- 手続きの記述(出願・審査の有無)や保護目的(技術保護か識別か)で最終確認する。
- 最も該当するものを選ぶ(発明かつ出願・審査があるもの=特許権)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。産業上利用可能な新規発明を出願・審査の後に独占的に実施可能とする権利で、特許権の説明に合致します。
- イ: 商標権の説明に該当します。事業者が商品・サービスを識別するための標識(文字・図形・記号等)を独占的に使用する権利で、目的は識別力の保護です。
- ウ: 意匠権(デザイン権)の説明です。形状・色・模様など物品の外観に関する装飾上の工夫を保護する権利で、外観デザインの独占的使用が対象です。
- エ: 著作権の説明です。文芸・学術・美術・音楽などの著作物に対する著作者の排他的支配権で、創作により自動的に発生する権利です。
よくある誤解
- 「出願すればすぐに特許権が得られる」→出願後に審査があり、要件を満たさないと特許は付与されません。
- 「見た目の工夫は特許で守られる」→形状や模様の保護は意匠権が該当し、特許は技術的発明を守ります。
- 「著作権も出願で取得する」→著作権は創作と同時に発生し、原則として登録は不要(国によっては登録制度あり)です。
補足コラム
特許権は発明の技術的内容を保護し、通常の保護期間は出願日から20年(分野や制度により例外あり)です。出願から付与までに時間がかかるのが通例で、拒絶理由が出た場合は補正や審判が必要になります。対して商標権・意匠権は識別性や新規性・創作性が論点となり、著作権は表現の保護を目的として登録を必要としない点が大きな違いです。
FAQ
Q1: 出願だけで特許権は得られますか?
A1: いいえ。出願後に審査があり、特許要件(新規性・進歩性・産業上の利用可能性)を満たして初めて特許が付与されます。
A1: いいえ。出願後に審査があり、特許要件(新規性・進歩性・産業上の利用可能性)を満たして初めて特許が付与されます。
Q2: 意匠と特許はどちらを選べばよいですか?
A2: 保護したい対象が「技術的な解決」なら特許、「物の外観なら意匠」です。重複して保護できる場合もあるので戦略が重要です。
A2: 保護したい対象が「技術的な解決」なら特許、「物の外観なら意匠」です。重複して保護できる場合もあるので戦略が重要です。
Q3: 著作権は登録が必要ですか?
A3: 原則として登録は不要で、創作と同時に権利が発生します。ただし、権利関係を明確にするための登録制度を設けている国もあります。
A3: 原則として登録は不要で、創作と同時に権利が発生します。ただし、権利関係を明確にするための登録制度を設けている国もあります。
Q4: 特許の保護期間はどれくらいですか?
A4: 原則として出願日から20年(医薬品など一部分野で延長制度がある場合があります)。
A4: 原則として出願日から20年(医薬品など一部分野で延長制度がある場合があります)。
関連キーワード: 特許権、出願、審査、産業財産権、意匠権、商標権、著作権、独占権、技術的発明、権利保護制度

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