基本情報技術者 2015年 秋期 午前(科目A) 問31
問題文
OSI基本参照モデルの第3層に位置し、通信の経路選択機能や中継機能を果たす層はどれか。
選択肢
ア:セション層
イ:データリンク層
ウ:トランスポート層
エ:ネットワーク層(正解)
OSI基本参照モデルの第3層に位置し、通信の経路選択機能や中継機能を果たす層はどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:第3層はネットワーク層で、IPアドレスなどの論理アドレスを用いてルータが経路選択と中継を行うため正解はエです。
- 根拠:ネットワーク層はパケット単位の転送、ルーティングプロトコル(RIP/OSPF/BGP)やTTL・フラグメンテーションを扱う層だからです。
- 差がつくポイント:装置とプロトコルで覚えると有利。ルータ=第3層(パケット/IP)、スイッチ=第2層(フレーム/MAC)と対応付けましょう。
正解の理由
ネットワーク層はOSIの第3層に相当し、ネットワーク間の経路選択(ルーティング)と中継(パケット転送)を主要機能とします。ここでは論理アドレス(例:IPアドレス)を用いて送信元から宛先までの最適経路を決定し、ルータがパケットを次ホップへ中継します。経路選択のためのプロトコル(RIP、OSPF、BGP)や、パケットの分割(フラグメンテーション)・経路制御(TTL)・ICMPによる制御メッセージの扱いもネットワーク層の役割です。したがって「経路選択」や「中継」という記述はネットワーク層を指し、選択肢の中ではエが正解です。
よくある誤解
- データリンク層と混同して物理層やスイッチの機能まで経路選択と結びつける誤り。データリンク層は同一ネットワーク内のフレーム転送(MAC)を担当します。
- トランスポート層(TCP/UDP)を「経路を決める層」と誤認するケース。トランスポート層は端点間の信頼性やポートによる多重化が主目的です。
- 問題表記の「セション層(セッション層)」と読むことがあり、名称や役割をあいまいに覚えていると誤答につながります。
解法ステップ
- 問題文からキーワードを抜き出す:「経路選択」「中継」。
- キーワードに対応するOSI層の機能を思い出す:経路選択はネットワーク層、接続管理はトランスポート/セッション層。
- 各選択肢を層の代表的な機能で照らし合わせる:ルータ=ネットワーク層、スイッチ=データリンク層など。
- 最終判断:経路選択と中継に該当するのはネットワーク層なのでエを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: セション層
セッション層(Session層)は通信の開始・維持・終了などセッション管理を担当し、経路選択や中継の機能は持ちません。 - イ: データリンク層
データリンク層は同一ネットワーク内でのフレーム転送、MACアドレス処理、誤り検出などを行い、ネットワーク間の経路選択は行いません。 - ウ: トランスポート層
トランスポート層は信頼性確保やフロー制御、ポート番号によるプロセス識別(TCP/UDP)を担当し、経路選択機能はありません。 - エ: エ ネットワーク層(正解)
ネットワーク層は論理アドレスで経路を決定し、ルータが中継してパケットを送るため、問題文の記述に一致します。
補足コラム
OSIモデルは7層で層ごとに役割が定義されていますが、実際のインターネットはTCP/IPモデルをベースに動作します。TCP/IPモデルではネットワーク層相当の機能がInternet層に該当します。よく問われる装置と層の対応は「ハブ=物理層」「スイッチ=データリンク層」「ルータ=ネットワーク層」です。プロトコル例を挙げると、ネットワーク層にはIP・ICMP、データリンク層にはEthernet、トランスポート層にはTCP/UDPがあります。ARPはIPとMACを関連付けるためにL2とL3の間で動作すると理解されることが多い(L2.5的扱い)点も押さえておきましょう。
FAQ
Q: ルータとスイッチの違いは何ですか?
A: ルータはIPアドレスを基にネットワーク間でパケットを中継(第3層)、スイッチはMACアドレスを基に同一ネットワーク内でフレームを転送(第2層)します。
A: ルータはIPアドレスを基にネットワーク間でパケットを中継(第3層)、スイッチはMACアドレスを基に同一ネットワーク内でフレームを転送(第2層)します。
Q: ICMPはどの層のプロトコルですか?
A: ICMPはネットワーク層の制御メッセージプロトコルで、到達不能や応答時間測定(ping)などに使われます。
A: ICMPはネットワーク層の制御メッセージプロトコルで、到達不能や応答時間測定(ping)などに使われます。
Q: ARPは何層ですか?
A: ARPはIPアドレスとMACアドレスを対応付けるために動作し、厳密にはL2とL3の橋渡し的な位置づけ(しばしばL2.5と説明されます)。
A: ARPはIPアドレスとMACアドレスを対応付けるために動作し、厳密にはL2とL3の橋渡し的な位置づけ(しばしばL2.5と説明されます)。
関連キーワード: OSI基本参照モデル、ネットワーク層、ルーティング、ルータ、パケット、データリンク層、トランスポート層、セッション層、IP、ICMP、ARP、スイッチ、物理層

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