基本情報技術者 2011年 春期 午前(科目A) 問65
問題文
事業を図のa~dに分類した場合,bに該当する事業の特徴はどれか。

選択肢
ア:現在は大きな資金の流入をもたらしているが、同時に将来にわたって資金の投下も必要である。(正解)
イ:現在は資金の主たる供給源の役割を果たしており、新たに資金を投下すべきではない。
ウ:現在は資金の流入が小さいが、資金投下を行えば、将来の資金供給源になる可能性がある。
エ:事業を継続させていくための資金投下の必要性は低く、将来的には撤退を考えざるを得ない。
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事業ポートフォリオの分類【午前解説】
正解の理由
図のbは「市場成長率が高」かつ「市場占有率が大」の領域にあり、BCGマトリクスではこれを「スター(Star)」と呼びます。スターは市場が成長しているため需要拡大の中で高いシェアを維持しており、現在は大きな売上や資金流入が期待できる一方、成長市場を維持・拡大するために継続的な資金投下(設備投資・マーケティング等)が必要です。したがって選択肢の内容と一致するのは ア です。
解法ステップ
- 図の縦軸(市場成長率)と横軸(市場占有率)の高低を確認する。
- b の位置は「縦=高」「横=大」であることを確認する。
- BCGマトリクスで該当領域の名称(スター)と特徴(収益性+投資必要)を思い出す。
- 選択肢の文言がスターの特徴に一致するか照合し、最も合致するものを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。高成長・高占有率のスターに関する記述と一致し、現在の資金流入と将来の投下必要性を両立している点が合致します。
- イ: 誤り。これは「キャッシュカウ(Cash Cow)」の説明で、低成長で高占有率の事業に当てはまり、新規投資は不要で資金供給源となる。bの成長率は高いため不一致です。
- ウ: 誤り。これは「問題児(Question Mark)」の説明で、高成長だが占有率が小さい領域の特徴。投下すれば将来収益源になり得るが、bは占有率が大です。
- エ: 誤り。これは「ドッグ(Dog)」の説明で、低成長・低占有率に対する方針(撤退検討)を示す。bとは正反対の位置です。
よくある誤解
- 「現在大きな資金の流入」だけでキャッシュカウ(現金牛)と判断してしまう点。成長率の高さを見落とすとスターと混同します。
- 「投資が必要=赤字事業」と早合点する誤解。スターは将来の利益源になり得るため投資が妥当です。
- 選択肢の語順(現在/将来)に惑わされ、成長率と占有率の位置関係を確認しないまま選ぶミス。
補足コラム
BCGマトリクスは事業ポートフォリオ戦略を考えるための基本ツールで、4象限は「Question Mark(問題児)」「Star(スター)」「Cash Cow(キャッシュカウ)」「Dog(ドッグ)」に対応します。典型的なライフサイクルは、問題児→スター→キャッシュカウ→ドッグという遷移を描くことが多く、各フェーズで資金配分方針が異なります。試験では「市場成長率」と「市場占有率」のどちらを見ているかを明確にすることが得点の近道です。
FAQ
Q1: スターは本当に「現在大きな資金の流入」があるのですか?
A1: スターは高シェアであるため売上や収益性は高い傾向にありますが、高成長市場ゆえに再投資も大きく、純粋なフリーキャッシュが常に豊富とは限りません。設問文の「大きな資金の流入」と「投下が必要」の両方を含む記述がスターを指します。
A1: スターは高シェアであるため売上や収益性は高い傾向にありますが、高成長市場ゆえに再投資も大きく、純粋なフリーキャッシュが常に豊富とは限りません。設問文の「大きな資金の流入」と「投下が必要」の両方を含む記述がスターを指します。
Q2: 文言が曖昧なときの対処法は?
A2: 「市場成長率」「市場占有率」の軸に戻り、該当象限の一般的特徴(資金流入/投下の有無)と照合してください。片方の語句だけで判断しないことが重要です。
A2: 「市場成長率」「市場占有率」の軸に戻り、該当象限の一般的特徴(資金流入/投下の有無)と照合してください。片方の語句だけで判断しないことが重要です。
関連キーワード: BCGマトリクス、製品ポートフォリオ、スター、キャッシュカウ、問題児、ドッグ、資金投下、事業戦略、事業ポートフォリオ、マーケットシェア、成長率、資金供給源

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