基本情報技術者 2013年 秋期 午前(科目A) 問58
問題文
ITサービスにおけるコンピュータシステムの利用料金を逓減課金方式にしたときのグラフはどれか。

選択肢
ア:
イ:
ウ:(正解)
エ:
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逓減課金の料金曲線【午前解説】
正解の理由
逓減課金とは、使用量が増えるにつれて単位あたり料金(限界単価)が下がる課金方式です。利用料金の総額を 、使用量を 、単位料金を とすると、
かつ です。逓減課金では であるため、 となり、 は下に凸(凹、英: concave)で、増加はするが傾き(増加率) が減少する(xが増えると傾きが小さくなる)形をとります。
選択肢のうち、総額が増えるが傾きが段階的に小さくなる形を示すのが ウ であり、これが逓減課金のグラフに該当します。
選択肢のうち、総額が増えるが傾きが段階的に小さくなる形を示すのが ウ であり、これが逓減課金のグラフに該当します。
解法ステップ
- 問題で描かれている縦軸が「利用料金(総額)」、横軸が「使用量」であることを確認する。
- 「逓減課金」の定義を確認する:使用量増加で単位料金が下がる(限界単価 が減る)。
- 総額関数 と単位料金の関係を用いる:、したがって単価が減少するならば 。
- は関数が下に凸(凹、concave)であることを意味し、傾きは正だが次第に小さくなる増加曲線を探す。
- 各図をこの条件に照らして比較すると、増加しつつ傾きが小さくなるのは ウ のみである。
選択肢別の誤答解説
- ア:図は使用量が増えると総額が減少する形を示している。単位料金が負(あるいは総額を誤解)でもない限り総額が減ることは通常あり得ないため不適切。
- イ:ある点以降で総額が横ばい(追加使用が無料)になる二段階図。逓減課金では単価が下がっても正の単位価格が続く限り総額は増え続けるため不正解。
- ウ:総額は増加するが、三段階で傾きが段々と小さくなる(増加率が減少する)形。単位料金が段階的に下がる逓減課金の総額曲線として適合する(正解)。
- エ:使用量増加で総額の増加傾斜が大きくなる(凸型)。これは単位料金が増加するケース(逓増課金)を表すため、逓減課金とは逆で不正解。
よくある誤解
- 「逓減=総額が減る」と誤解する
- 正しくは「単位料金(限界単価)が逓減する」であり、総額は通常増加するが増加率が小さくなる点に注意してください。
- 凸・凹の用語混同
- 数学的には は下に凸(英: concave、一般に「凹」と表現)で、増加の鈍化を意味します。用語を混同しないようにしましょう。
補足コラム
簡単な例を示します。単価を線形に下がるモデル ()とすると、
です。このとき
(単価は正)、(下に凸=増加率が減る)となり、典型的な逓減課金の総額関数になります。段階的な割引(テアリング)がある場合は、連続ではなく折れ線(段階的に傾きが小さくなる)になり、問題の ウ がこれに相当します。
簡易プロット例(参考):
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
x = np.linspace(0,10,100)
p0, k = 5.0, 0.3
C = p0*x - 0.5*k*x**2
plt.plot(x,C); plt.xlabel("使用量"); plt.ylabel("利用料金"); plt.title("逓減単価の総額(例)"); plt.grid(True)
FAQ
Q. 単価がゼロになったらどうなる?
A. ある使用量で単価が0になればそれ以降は総額は横ばいになります。実務では無料枠や上限が設定される場合があり、グラフが水平になる区間が生じることがありますが、それは逓減の特殊ケースです。
A. ある使用量で単価が0になればそれ以降は総額は横ばいになります。実務では無料枠や上限が設定される場合があり、グラフが水平になる区間が生じることがありますが、それは逓減の特殊ケースです。
Q. 平均単価と限界単価はどう違う?
A. 限界単価 は追加の1単位に対する価格(微分 )。平均単価は であり、逓減があっても両者は異なる挙動を示します。試験問題では「単位料金が下がる(限界単価)」を念頭に置いてください。
A. 限界単価 は追加の1単位に対する価格(微分 )。平均単価は であり、逓減があっても両者は異なる挙動を示します。試験問題では「単位料金が下がる(限界単価)」を念頭に置いてください。
Q. 階段式割引はどの図になる?
A. 階段的(段階割引)は分段で傾きが小さくなる折れ線の形になります。連続的な逓減は滑らかな下に凸曲線、段階的逓減は折れ線(ウ のような形)になります。
A. 階段的(段階割引)は分段で傾きが小さくなる折れ線の形になります。連続的な逓減は滑らかな下に凸曲線、段階的逓減は折れ線(ウ のような形)になります。
関連キーワード: 逓減課金、限界単価、料金関数、下に凸(凹)、段階割引、増加率の減少、課金モデル

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