基本情報技術者 2015年 春期 午前(科目A) 問69
問題文
コストプラス法による価格設定方法を表すものはどれか。
選択肢
ア:価格分析によって、利益最大、リスク最小を考慮し、段階的に価格を決める。
イ:顧客に対する値引きを前提にし、当初からマージンを加えて価格を決める。
ウ:市場で競争可能と推定できるレベルで価格を決める。
エ:製造原価、営業費を基準にし、希望マージンを織り込んで価格を決める。(正解)
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コストプラス法による価格設定【午前解説】
正解の理由
正解は エ です。
コストプラス法は「原価(製造原価、営業費など)をベースにして、そこに希望するマージンを加えて価格を決める」方法を意味します。選択肢エの文言はまさにこの定義に一致します。
代表的な表現としては次のようになります。
コストプラス法は「原価(製造原価、営業費など)をベースにして、そこに希望するマージンを加えて価格を決める」方法を意味します。選択肢エの文言はまさにこの定義に一致します。
代表的な表現としては次のようになります。
- マークアップ(原価に対する乗率)の場合:
- 利益率(価格に対する利益割合)で求める場合:
いずれも「原価を基準にして、所定の利益を確保する」点が共通しています。
解法ステップ
- 各選択肢のキーワードを確認:「原価」「営業費」「マージン」「市場」「値引き」など。
- 「原価を基準にマージンを織り込む」という表現があればコストプラス法と判断。
- 市場志向(競争可能、競合価格)や値引き前提、段階的な収益最適化は別手法なので除外する。
- 正答候補が絞られたら具体的な定義や計算式で整合性を確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「価格分析によって、利益最大、リスク最小を考慮し、段階的に価格を決める。」
→ 収益最適化や段階的設定はダイナミックプライシングや戦略的価格決定に近く、原価ベースの単純上乗せではありません。よって不正解。 - イ: 「顧客に対する値引きを前提にし、当初からマージンを加えて価格を決める。」
→ 値引きを前提とする設定は価格政策上の戦術であり、コストプラス法の定義(原価基準でマージンを加える)とは趣旨が異なります。 - ウ: 「市場で競争可能と推定できるレベルで価格を決める。」
→ これは競争志向(競合基準)や市場志向の価格設定であり、原価に基づくコストプラス法ではありません。 - エ: 「製造原価、営業費を基準にし、希望マージンを織り込んで価格を決める。」
→ これがコストプラス法の定義に合致するため正解です(エ)。
よくある誤解
- 原価ベース=常に最適:原価ベースは利益確保に有効だが、顧客の支払意欲や市場価格を無視すると販売数量や収益性を損なうことがあります。
- マークアップと利益率の混同:原価に対するマークアップ率と価格に対する利益率は異なる計算式であり、混同すると実際の利益がずれます。
- 値引きを前提にした価格設定と同じ:当初から値引きを見込んだマージン加算は戦術的設定で、コストプラス法の定義とは異なります。
補足コラム
コストプラス法の長所と短所、実務での使いどころを整理します。
- 長所:計算が簡単で原価回収と最低限の利益確保が容易。原価が明確な企業(製造業、公共調達)で適用しやすい。
- 短所:顧客の支払意欲や競合価格を考慮しないため、需要に見合わない価格設定となるリスクがある。価格弾力性が高い市場では不適切。
- 実務ポイント:間接費の按分や変動費・固定費の区別を明確にし、マークアップか利益率かを運用で統一すること。
例)原価100円、マークアップ20%なら価格は円。利益率20%(価格に対する)を狙うなら価格は円。
FAQ
Q1: コストプラス法はどんな業界で使われますか?
A1: 原価が明確で契約単位が一定の製造業や公共調達、下請け契約などでよく使われます。
A1: 原価が明確で契約単位が一定の製造業や公共調達、下請け契約などでよく使われます。
Q2: マークアップ率と利益率はどう使い分けるべきですか?
A2: マークアップは原価に対する上乗せ率、利益率は価格に対する利益割合です。目標管理や報告形式に合わせて統一してください。
A2: マークアップは原価に対する上乗せ率、利益率は価格に対する利益割合です。目標管理や報告形式に合わせて統一してください。
Q3: 市場価格と乖離したときはどうする?
A3: 価値ベースや競争ベースの調整を行い、需要予測や価格弾力性を踏まえて修正する必要があります。
A3: 価値ベースや競争ベースの調整を行い、需要予測や価格弾力性を踏まえて修正する必要があります。
Q4: コストが不確定でも使えますか?
A4: 原価が変動する場合は、変動費と固定費を分けて頻繁に見直す運用ルールが必要です。
A4: 原価が変動する場合は、変動費と固定費を分けて頻繁に見直す運用ルールが必要です。
関連キーワード: 原価計算、価格戦略、コストプラス法、マークアップ、利益率

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