基本情報技術者 2016年 秋期 午前(科目A) 問31
問題文
二つのLANセグメントを接続する装置Aの機能をTCP/IPの階層モデルで表すと図のようになる。この装置Aはどれか。

選択肢
ア:スイッチングハブ
イ:ブリッジ
ウ:リピータハブ
エ:ルータ(正解)
二つのLANセグメントを接続する装置Aの機能【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:装置Aはネットワーク層(Internet層)で動作し、IPパケットの経路選択やサブネット間転送を行うルータです。
- 根拠:図に装置AのInternet層が明示されており、LANセグメント間でIPアドレスを基に経路決定する機能が示されています。
- 差がつくポイント:スイッチ/ブリッジはリンク層、ハブは物理層で動作する点を押さえ、Internet層=ルーティングを判断基準にしてください。
正解の理由
正解は エ(ルータ)です。図中で装置AのみがInternet層(ネットワーク層)を持っており、異なるLANセグメント間でIPパケットの経路選択・転送を行うことを示しています。ルータはIPアドレスを参照してルーティングテーブルに基づきパケットを転送し、サブネットを分離してブロードキャストドメインを分断します。これが図の役割説明と一致するため、ルータが正解です。
よくある誤解
- 「LANをつなぐ=スイッチやブリッジも正解では?」:スイッチやブリッジはリンク層(L2)でMACアドレスを基に転送し、同一ネットワーク(サブネット)内の通信を扱います。サブネットをまたぐ経路選択はできません。
- 「ハブ(リピータハブ)でつなげば良いのでは?」:ハブは物理層(L1)でビットを単純転送するだけで、アドレスに基づく分離や経路選択は行いません。
解法ステップ
- 図に示された各装置の「層」を確認する(装置AはInternet層が描かれている)。
- TCP/IPの各層の役割を対応づける(ハードウェア/物理→ハブ、リンク→ブリッジ/スイッチ、Internet→ルータ)。
- 「LANセグメント間」を接続してIPアドレスベースで経路選択する装置は何かを問えばルータと判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: スイッチングハブ — 誤り。スイッチングハブ(一般にはスイッチ)はリンク層(L2)でMACアドレスを見てフレームを転送し、異なるサブネット間のルーティングはできません。図はInternet層を示しており該当しません。
- イ: ブリッジ — 誤り。ブリッジもリンク層装置で、フレームの転送は行うがIPベースの経路選択やサブネット間転送は行いません。小規模のL2分割はできても図のInternet層の役割とは合いません。
- ウ: リピータハブ — 誤り。リピータハブは物理層(L1)で信号再生/中継を行うのみで、アドレスやルーティングの概念が無く、ネットワーク層の機能は持ちません。
- エ: ルータ — 正解。ルータはInternet層(ネットワーク層)でIPパケットを解析し、ルーティングテーブルに基づいて異なるLANセグメント(サブネット)間のパケット転送を行います。
補足コラム
- TCP/IPの「Internet層」はOSI参照モデルのネットワーク層(L3)に相当し、主にIP(IPv4/IPv6)プロトコルが動作します。
- 近年は「レイヤ3スイッチ(L3スイッチ)」も普及しており、外観はスイッチでもルーティング機能を持つため問題文の層表示で判断すると混同を避けられます。問題文で明確にInternet層を示しているかが判断の鍵です。
- 実機でルータの挙動を確認する基本コマンド例(参考): Linuxでルーティングテーブル確認は route -n または ip route show を使用します。
FAQ
Q1. スイッチとブリッジの違いは何ですか?
A1. 基本機能は同じくリンク層でMACアドレスに基づく転送ですが、スイッチは多ポート化・ASIC処理で高速化した進化版と理解してください。どちらもL2でありL3のルーティングはしません。
A1. 基本機能は同じくリンク層でMACアドレスに基づく転送ですが、スイッチは多ポート化・ASIC処理で高速化した進化版と理解してください。どちらもL2でありL3のルーティングはしません。
Q2. ルータはどんな情報で転送先を決めますか?
A2. 宛先IPアドレスとルーティングテーブルを用いて最適な次ホップを決定します。必要に応じてARPなどでL2情報を解決してフレームを送出します。
A2. 宛先IPアドレスとルーティングテーブルを用いて最適な次ホップを決定します。必要に応じてARPなどでL2情報を解決してフレームを送出します。
Q3. 「Internet層が描かれている」ってどう判断するべきですか?
A3. 問題図にネットワーク層(IP)相当のボックスや「経路選択」「サブネット間転送」などの記述があれば、ルーティング機能がある装置(ルータ)を選びます。
A3. 問題図にネットワーク層(IP)相当のボックスや「経路選択」「サブネット間転送」などの記述があれば、ルーティング機能がある装置(ルータ)を選びます。
関連キーワード: LAN、ルータ、ブリッジ、スイッチングハブ、リピータハブ、IPアドレス、MACアドレス、ネットワーク層、物理層、TCP/IP階層、ルーティング

\ せっかくなら /
基本情報技術者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

