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基本情報技術者 2016年 秋期 午前(科目A)57


問題文

ITILでは、可用性管理における重要業績評価指標(KPI)の例として、保守性を表す指標値の短縮を挙げている。この指標に該当するものはどれか。

選択肢

一定期間内での中断の数
平均故障間隔
平均サービス・インシデント間隔
平均サービス回復時間(正解)

##: 可用性管理における保守性を表すKPIの指標【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:正解は 、平均サービス回復時間(MTTR)で、保守性は「短縮」されるべき時間指標を示します。
  • 根拠:保守性は故障からの復旧のしやすさを示し、短縮対象は修復・回復にかかる平均時間です。
  • 差がつくポイント:「短縮」というキーワードで時間を減らす指標=回復時間を選ぶことが合格の鍵です。

正解の理由

正解: 平均サービス回復時間(Mean Time To Repair, MTTR)。
ITILにおける保守性(maintainability)は、サービスや機器を故障状態から復旧させる能力を示し、改善目標は「回復に要する時間を短くする」ことです。したがって「指標値の短縮」に該当するのは、平均でどれだけ早くサービスを回復できるかを示す平均サービス回復時間です。

よくある誤解

  • 「中断の数=保守性」と考える誤解:中断の件数は可用性や信頼性の発生頻度を示すが、保守性(回復速度)とは別です。
  • 「平均故障間隔=保守性」と混同する誤解:平均故障間隔(MTBF)は故障の間隔=信頼性の指標で、増やすべき値であり短縮とは逆方向です。
  • 用語の曖昧さに惑わされる:サービス・インシデント間隔と平均サービス回復時間は意味が異なり、前者は間隔(頻度)、後者は時間(回復)を示します。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを確認:「保守性」と「短縮」。
  2. 保守性の定義を思い出す:故障からの復旧・修復のしやすさ、時間を短くすることが目標。
  3. 各選択肢を対応させる:時間を短縮する指標は「回復にかかる時間」であることを確認。
  4. 回復時間に該当する選択肢(エ)を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 一定期間内での中断の数
    → サービス停止の発生回数を示す指標で、可用性の発生頻度やインシデント数の評価には有用だが、保守性(回復速度)の短縮を示すものではありません。
  • イ: 平均故障間隔
    → MTBFに相当し、故障が発生するまでの平均時間で「信頼性」を表します。値を大きくすることが望ましく、短縮ではないため不正解です。
  • ウ: 平均サービス・インシデント間隔
    → インシデント間の平均時間であり、発生頻度・間隔を示す指標です。保守性(修復時間の短縮)とは別の概念です。
  • エ: 平均サービス回復時間
    → 正解。保守性を示す典型的な指標で、短縮(減少)させることが目的の時間指標です。

補足コラム

主な関連指標の定義と式(理解の助け):
  • 平均故障間隔(MTBF): 故障間の平均稼働時間
  • 平均修復時間(MTTR): 故障から復旧するまでの平均時間(今回の「平均サービス回復時間」に該当)
  • 可用性の近似式(簡易):
例えば MTBF = 100 時間、MTTR = 4 時間 の場合、可用性は (約96.15%)です。
ITILではKPIとして「MTTRを短縮する」施策(予備パーツ、迅速な切替手順、訓練等)を重視します。

FAQ

Q1: 保守性と信頼性は何が違いますか?
A1: 保守性は故障発生後の「回復のしやすさ(回復時間)」、信頼性は故障が発生しにくい「持続性(故障間隔)」を指します。
Q2: MTTRは短いほど良いですか?
A2: はい。MTTRは短縮が望まれ、保守性改善の代表的KPIです。
Q3: 中断の数を減らすこととMTTR短縮はどちらが重要ですか?
A3: 両方重要ですが目的が異なります。発生頻度を減らす(信頼性向上)と、発生時に迅速に回復する(保守性向上)は併行して改善すべきです。
Q4: MTTRの計測単位は?
A4: 通常は時間(分・時間)で表します。計測方法はダウンタイム合計 ÷ 故障回数です。

関連キーワード: 可用性管理、保守性、平均サービス回復時間、MTTR、MTBF、KPI、インシデント管理、可用性指標
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