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基本情報技術者 2010年 春期 午前(科目A)75


問題文

事業部制組織を説明したものはどれか。

選択肢

ある問題を解決するために一定の期間に限って結成され、問題解決とともに解散する。
業務を機能別に分け、各機能について部下に命令、指導を行う。
製品、地域などで構成された組織単位に、利益責任をもたせる。(正解)
戦略的提携や共同開発など外部の経営資源を積極的に活用することによって、経営環境に対応していく。

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事業部制組織【午前解説】

正解の理由

正解:
ウの記述「製品、地域などで構成された組織単位に、利益責任をもたせる。」は、事業部制(divisional structure/事業部制組織)の本質を端的に示しています。事業部制では各事業部が独立採算で売上・費用・利益を管理し、責任者に経営判断の裁量が与えられるため、利益責任の明確化が特徴です。他の選択肢は一時編成(プロジェクト制)、機能別の管理、外部連携など別の組織形態や概念を述べており一致しません。

解法ステップ

  1. 問題文からキーワードを抽出:「製品」「地域」「利益責任」。
  2. 各選択肢を既知の組織形態に当てはめる。ア=プロジェクト制、イ=機能別組織、エ=アライアンス(外部活用)。
  3. 「利益責任」を満たす選択肢を選ぶ → ウが該当。
  4. 不一致の選択肢はキーワード(期間、命令系統、外部活用)で除外する。

選択肢別の誤答解説

  • ア:ある問題を解決するために一定の期間に限って結成され、問題解決とともに解散する。
    → これはプロジェクト制(プロジェクトチーム)の説明で、期間限定で目的達成後に解散する点が事業部制と異なります。
  • イ:業務を機能別に分け、各機能について部下に命令、指導を行う。
    → これは機能別組織(functional structure)の説明で、専門性ごとに集約するため収益責任は部門単位で明確になりにくいです。
  • ウ:製品、地域などで構成された組織単位に、利益責任をもたせる。
    → 事業部制の定義に合致します。各事業部が独立採算で責任を負う点が決め手です。
  • エ:戦略的提携や共同開発など外部の経営資源を積極的に活用することによって、経営環境に対応していく。
    → これはアライアンスやオープンイノベーションの説明で、内部組織形態ではありません。

よくある誤解

  • 「事業部制=単に部署を分けること」と考える誤解:単なる分科ではなく、利益責任を持たせる点が本質です。
  • 「プロジェクト制と混同する」:プロジェクト制は期間限定で問題解決のために結成・解散される臨時組織で、恒常的な利益責任は持ちません。
  • 「分権=無秩序」と捉える誤解:分権化しても本社は戦略や資源配分、ガバナンスを担い調整が必要です。

補足コラム

事業部制の利点は意思決定の迅速化、事業単位での収益性評価、事業ごとの戦略最適化が可能になる点です。一方でコストの重複(管理部門の二重化)、社内競争や本社と事業部間の摩擦、内部取引(transfer pricing)の問題などの課題もあります。大企業や多角化企業で採用されやすく、製品ラインや地域ごとに市場条件が大きく異なる場合に有効です。マトリクス組織は機能別と事業部制の利点を組み合わせる方式で、調整コストが増す点に注意が必要です。

FAQ

Q1. 事業部制と製品別組織は同じですか?
A1. 実務上ほぼ同義で使われます。事業部制は「製品別」「地域別」「顧客別」などの単位で利益責任を持たせる広い概念です。
Q2. 事業部制はどんな企業に向いていますか?
A2. 多角化した事業を持ち、事業ごとに市場や顧客が異なる企業に向きます。迅速な意思決定と事業別採算が必要な場合に有効です。
Q3. 利益責任とは具体的に何を指しますか?
A3. 事業部単位で売上・費用・利益を計測し、その結果に基づいて責任者が評価・報酬・戦略決定を受ける仕組みです。

関連キーワード: 事業部制、分権、利益責任、製品別組織、地域別組織、機能別組織、プロジェクト制、マトリクス組織、独立採算、内部取引
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