基本情報技術者 2018年 秋期 午前(科目A) 問22
問題文
2入力NAND素子を用いて4入力NAND回路を構成したものはどれか。

選択肢
ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:
2入力NAND素子を用いて4入力NAND回路を構成したものはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:選択肢イが正解。左側で各ペアをNAND→反転し、最終で2つをNANDしてを実現しています。
- 根拠:2入力NANDのみで4入力NANDを作る標準手法は、各対をANDに戻すためにNANDを2段使い(反転を取り除く)し最終でNANDする構成です。
- 差がつくポイント:各段の否定(丸)と小さな四角形(反転用の構成)を正しく読み取り、出力の論理式を代数的に確認することが合格の鍵です。
正解の理由
選択肢イは、2入力NANDゲートだけで以下のように構成されています。
- 第1段でペアごとにNANDをとる:、。
- 第2段で第1段出力を再度NAND(自己反転させる)し、各ペアのANDを復元:、。
- 最終段でとをNANDする:。
この一連の流れで出力は4入力NANDの真理値()と一致します。図の小さな四角形+丸は「反転(NANDを使ったインバータ)」の役割を表しており、構成要素数(計5個の2入力NAND)も典型的な実装と一致します。
よくある誤解
- 「NANDを2回続けると意味がない」と考える誤解:NANDの出力を自分自身でNANDすると論理的に反転(インバータ)になり、ANDを復元できます。
- 「出力に丸があれば常に否定される」との単純化:図中の丸と小さな四角形(反転記号)の組合せで実際には二重否定やバッファ的な動作になる場合があり、単純に丸だけで判断すると誤ることがあります。
- ゲート数ばかり気にして構成を読み違える:最小ゲート数ではなく、図の結線と否定位置から論理式を導くことが重要です。
解法ステップ
- 回路図の各ゲートの入出力に記号(例:A,B,C,D)を割り当てる。
- 下流から上流へ順に論理式を記述し、丸(否定)や小さな四角形の意味を明確にする。
- 得られた式をブール代数(ド・モルガンの法則等)で整理し、目的の式()と一致するか確認する。
- 各選択肢で同様に検算し、唯一一致するものを正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア:上段・下段でNANDを取り、その出力を更にNANDしている構成です。式は となり、4入力NAND()とは異なります。
- イ:正解。第1段でを作り、それぞれをNANDで反転してとし、最終でNANDすることでを生成します。
- ウ:多段にNANDが積み重なっており、最終的に論理式は部分的にORやその他の合成になってしまい、四入力NANDの単純な否定積には一致しません。またゲート過多で冗長です。
- エ:入力の取り回しや中央ゲートの入力部に否定が付いているため、ド・モルガンで展開すると目的のとは異なる式になります。図の否定の位置が変わると全体の論理が変わる点に注意してください。
補足コラム
- 2入力NANDだけでn入力NANDを作る一般法則:n入力を2入力ゲートで木構造にまとめる方法のほか、ペアごとにANDを復元して最終NANDする方法があります。4入力NANDを作る最小構成は通常5個の2入力NANDです(第1段2個、反転用2個、最終1個)。
- NANDは完全関数(functionally complete)なので、NANDのみで任意の論理回路を構成可能です。試験では「丸(否定)の位置」と「入力の結線」を正確に読む練習をしてください。
FAQ
Q1. なぜNANDを2回続けると反転になるのですか?
A1. NANDの性質より、入力が同じを両入力に与えるととなり、論理的にインバータと同等になります。
A1. NANDの性質より、入力が同じを両入力に与えるととなり、論理的にインバータと同等になります。
Q2. 4入力NANDをより少ないNANDで作る方法はありますか?
A2. 論理的には5個が標準最小構成です。回路技術やトランジスタ実装で特殊な工夫をすれば異なる素子数になることもありますが、基本的な2入力NAND素子のみの組合せでは5個が一般的です。
A2. 論理的には5個が標準最小構成です。回路技術やトランジスタ実装で特殊な工夫をすれば異なる素子数になることもありますが、基本的な2入力NAND素子のみの組合せでは5個が一般的です。
Q3. 図記号の「小さな四角形」は何を示しますか?
A3. 問題文の補足では「バッファまたはインバータ記号」と説明されています。周囲の丸(否定)と合わせて読み、実際に出力が正論理か負論理かを判断してください。
A3. 問題文の補足では「バッファまたはインバータ記号」と説明されています。周囲の丸(否定)と合わせて読み、実際に出力が正論理か負論理かを判断してください。
関連キーワード: NAND回路、NANDゲート、ブール代数、ド・モルガン、論理回路設計、論理素子配置、回路図の読み方、ゲート数最適化

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