基本情報技術者 2018年 春期 午前(科目A) 問63
問題文
ビッグデータ活用の発展過程を次の4段階に分類した場合、第4段階に該当する活用事例はどれか。
〔ビッグデータ活用の発展段階〕
第1段階:過去や現在の事実の確認(どうだったのか)
第2段階:過去や現在の状況の解釈(どうしてそうだったのか)
第3段階:将来生じる可能性がある事象の予測(どうなりそうなのか)
第4段階:将来の施策への展開(どうしたら良いのか)
選択肢
ア:製品のインターネット接続機能を用いて、販売後の製品からの多数の利用者による操作履歴をビッグデータに蓄積し、機能の使用割合を明らかにする。
イ:多数の利用者による操作履歴が蓄積されたビッグデータの分析結果を基に、当初、メーカーが想定していなかった利用者の誤操作とその原因を見つけ出す。
ウ:ビッグデータを基に、利用者の誤操作の原因と、それによる故障率の増加を推定し、利用者の誤操作を招きにくいユーザインタフェースに改良する。(正解)
エ:利用者の誤操作が続いた場合に想定される製品の故障率の増加を、ビッグデータを用いたシミュレーションで推定する。
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ビッグデータの施策展開【午前解説】
正解の理由
正解は ウ です。第4段階は「どうしたら良いのか(施策への展開)」に相当するため、ビッグデータの分析結果を受けて具体的にユーザインタフェースを改良するという記述が該当します。ウは誤操作の原因とそれに伴う故障率の増加を推定したうえで、誤操作を招きにくいUIへ改良するという「分析→判断→実行(改良)」の流れを含んでいるため、第4段階の典型例です。
解法ステップ
- 各段階の定義を短く頭に入れる(第1:どうだったか/第2:どうしてか/第3:どうなりそうか/第4:どうしたら良いか)。
- 各選択肢のキーワードを抽出する(例:「明らかにする」「見つけ出す」「推定」「改良する」「シミュレーション」)。
- キーワードを段階定義と照合する:「明らかにする」→事実確認(第1)、「見つけ出す」→原因解明(第2)、「推定/シミュレーション」→予測(第3)、「改良/施策に展開」→実行(第4)。
- 最も「施策・改良」の要素が明確な選択肢を選ぶ(今回の場合はウ)。
選択肢別の誤答解説
- ア:製品から操作履歴を蓄積して使用割合を明らかにする行為は「過去や現在の事実の確認」に該当し、第1段階です。統計的な集計や可視化に当たります。
- イ:蓄積データから誤操作と原因を見つけ出すのは「どうしてそうだったのか」を説明する原因解明で、第2段階に該当します。分析は解釈フェーズです。
- ウ:誤操作の原因と故障率増加を推定した上で、誤操作を招きにくいUIに改良するという「分析→推定→施策(改良)」の流れがあり、第4段階の典型例です。
- エ:誤操作が続いた場合の故障率増加をシミュレーションで推定するのは将来の予測に当たり、第3段階(どうなりそうか)です。施策実行の記述は含まれません。
よくある誤解
- 「推定」や「シミュレーション」が含まれていると第4段階だと誤解しやすいが、これらは多くの場合第3段階(予測)に該当します。
- 原因を見つける行為(原因究明)は第2段階に該当するため、原因発見だけで施策実行が明示されていない選択肢は第4段階ではありません。
- 「改良する」という語があっても、それが単なる案の提示に留まり実行や展開が伴わない場合は第4段階とは言い切れません。実行の意図や設計変更が明確かを確認してください。
補足コラム
第4段階(処方的分析/Prescriptive Analytics)は、単に原因を把握したり未来を予測したりするだけでなく、どのような対策を打つべきか、どの施策が最も効果的かを示す点が特徴です。具体的にはA/Bテストやランダム化比較試験、因果推論を用いた効果検証、シミュレーションで得た結果を基にした最適化、報酬設計を伴う強化学習などが該当します。製品のUI改良は、こうした知見を設計変更という形で実行に移す典型的な例です。
FAQ
Q1: シミュレーションを使って将来の影響を推定した例は第3か第4か?
A1: 基本的には第3段階(予測)です。シミュレーションが意思決定や施策選択(どの改良案を採用するか)に直接使われ、実行に結びつく場合は第4に近づきますが、設問の記述に「改良する」「施策に展開する」が明記されているかで判断します。
A1: 基本的には第3段階(予測)です。シミュレーションが意思決定や施策選択(どの改良案を採用するか)に直接使われ、実行に結びつく場合は第4に近づきますが、設問の記述に「改良する」「施策に展開する」が明記されているかで判断します。
Q2: 「誤操作の原因を推定し、改良を検討する」は第3か第4か?
A2: 「検討する」だけでは第3に留まる場合があります。実際に施策(改良)の実行や具体的な設計変更が述べられていれば第4と判断します。
A2: 「検討する」だけでは第3に留まる場合があります。実際に施策(改良)の実行や具体的な設計変更が述べられていれば第4と判断します。
Q3: 第4段階で使われる手法の具体例は?
A3: A/Bテスト、ランダム化試験、因果推論、最適化アルゴリズム、施策効果のシミュレーションとその結果による実装(UI改良など)です。
A3: A/Bテスト、ランダム化試験、因果推論、最適化アルゴリズム、施策効果のシミュレーションとその結果による実装(UI改良など)です。
関連キーワード: ビッグデータ、活用段階、処方的分析、予測分析、因果推論、A/Bテスト、ユーザインタフェース改良、施策展開、シミュレーション、データ駆動型改善

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