基本情報技術者 2013年 秋期 午前(科目A) 問37
問題文
1個のTCPパケットをイーサネットに送出したとき、イーサネットフレームに含まれる宛先情報の、送出順序はどれか。
選択肢
ア:宛先IPアドレス、宛先MACアドレス、宛先ポート番号
イ:宛先IPアドレス、宛先ポート番号、宛先MACアドレス
ウ:宛先MACアドレス、宛先IPアドレス、宛先ポート番号(正解)
エ:宛先MACアドレス、宛先ポート番号、宛先IPアドレス
1個のTCPパケットをイーサネットに送出したとき、イーサネットフレームに含まれる宛先情報の、送出順序はどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: イーサネットに送出される際は、フレーム外側に宛先MAC、その内側に宛先IP、さらに最内に宛先ポートが含まれる順序です。
- 根拠: 送信時はデータがトランスポート→ネットワーク→リンクの順でカプセル化され、外側のリンクヘッダが物理送出で最初に現れます。
- 差がつくポイント: 「送出順」は物理に出る順で外側ヘッダが先、MACは同一LAN経路識別、ポートは終点識別と覚えておくこと。
正解の理由
正解は ウ です。理由はカプセル化の順序にあります。アプリケーションデータにまずTCPヘッダ(宛先ポートなど)が付加され、次にIPヘッダ(宛先IP)が付加され、最後にイーサネットのリンクヘッダ(宛先MAC)が付加されます。送信時には外側のリンクヘッダが物理線上で先に送出されるため、受信側から見た(=送出時の)宛先情報の順序は「宛先MAC → 宛先IP → 宛先ポート」となります。
よくある誤解
- 「IPアドレスが先に送られる」と考える誤り: 見慣れた順序(IP→TCP)をそのまま送出順と混同する人がいますが、物理送出は外側ヘッダが先です。
- 「ポート番号はイーサネットにある」と思う誤解: ポートはトランスポート層(TCP/UDP)の情報であり、イーサネットヘッダには含まれません。
- 「MACはルーティングに使う」と混同する誤解: MACは同一リンク上の転送に使われ、ルーターはIPで経路決定し必要に応じてMACを書き換えます。
解法ステップ
- 各情報がどの層のヘッダに属するかを確認する(宛先ポート→TCP、宛先IP→IP、宛先MAC→Ethernet)。
- 送信側でのカプセル化順(上位→下位)を確認する(TCP→IP→Ethernet)。
- 物理送出順は外側ヘッダから送られることを考え、「Ethernetヘッダ(MAC)」が最初に出ると判断する。
- 選択肢と照合して「宛先MAC→宛先IP→宛先ポート」の並びを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 宛先IPアドレス、宛先MACアドレス、宛先ポート番号
→ 誤り。MACはIPより外側のヘッダなので送出時にはIPの前に出ます。 - イ: 宛先IPアドレス、宛先ポート番号、宛先MACアドレス
→ 誤り。ポートは最内のTCPヘッダにあり、MACは外側にあるため順序が逆転しています。 - ウ: 宛先MACアドレス、宛先IPアドレス、宛先ポート番号
→ 正解。Ethernetヘッダ(MAC)が外側で最初に送出され、続いてIP、最後にTCP(ポート)です。 - エ: 宛先MACアドレス、宛先ポート番号、宛先IPアドレス
→ 誤り。MACは正しい最初だが、ポートがIPの外側になっており、カプセル化順に反します。
補足コラム
- イーサネットフレームの一般的な送出順(バイト列)は、前置パターン→宛先MAC→送信元MAC→Ethertype→IPヘッダ→TCPヘッダ→ペイロード→FCSです。宛先MACはフレーム先頭近くにあり、物理線に最初に現れます。
- ARPはIP→MACの対応を解決するプロトコルで、同一LANで送る際に送信元はまず宛先IPに対応するMACを得る必要があります。ルータを跨ぐ場合、IPは変更されずMACはホップごとに書き換わります(NATを除く)。
- 実務では「MACは隣接ノード識別」「IPは経路識別」「ポートはアプリ識別」と機能で覚えると速く正答へ辿り着けます。
FAQ
Q1: 宛先MACと送信元MACはフレームのどちらが先に送られますか?
A1: 宛先MACが先、続いて送信元MACが送られます(イーサヘッダの通常の並び)。
A1: 宛先MACが先、続いて送信元MACが送られます(イーサヘッダの通常の並び)。
Q2: ポート番号はイーサネットフレームに直接入っているのですか?
A2: いいえ。ポート番号はTCP/UDPヘッダの情報であり、イーサヘッダの中には含まれません。イーサのペイロードとしてTCP/UDPが入ります。
A2: いいえ。ポート番号はTCP/UDPヘッダの情報であり、イーサヘッダの中には含まれません。イーサのペイロードとしてTCP/UDPが入ります。
Q3: ルータを通るとMACアドレスは変わりますか?
A3: はい。ルータはIPパケットを別のリンクに転送する際に、そのリンクの送信元/宛先MACに書き換えます。IPアドレス自体は通常変わりません(NATを除く)。
A3: はい。ルータはIPパケットを別のリンクに転送する際に、そのリンクの送信元/宛先MACに書き換えます。IPアドレス自体は通常変わりません(NATを除く)。
Q4: 「送出順」と「カプセル化順」は同じですか?
A4: カプセル化は上位→下位で行い、送出は外側ヘッダ(下位層)から先に物理へ出るため、表現を混同しないこと。問題は「送出順」を問うため外側→内側を答えます。
A4: カプセル化は上位→下位で行い、送出は外側ヘッダ(下位層)から先に物理へ出るため、表現を混同しないこと。問題は「送出順」を問うため外側→内側を答えます。
関連キーワード: TCP、イーサネット、MACアドレス、IPアドレス、ポート番号、カプセル化、TCP/IP、ARP、パケット構造、ヘッダ順序

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