基本情報技術者 2010年 春期 午前(科目A) 問04
問題文
フィードバック制御の説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:外乱による影響を検知してから修正動作を行う。(正解)
イ:外乱に弱く、それらの影響を増幅させてしまう。
ウ:外乱を検知して、その影響が出ないように修正動作を行う。
エ:外乱を予測して修正動作を行う。
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フィードバック制御【午前解説】
正解の理由
フィードバック制御は系の出力(測定値)を常時監視し、目標値との差(偏差)を検出してから制御信号を与え偏差を減らす方式です。選択肢ア「外乱による影響を検知してから修正動作を行う。」はこの定義に合致します。外乱が実際に系に影響を与えた後、その影響を検知して補正するのがフィードバックの本質です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「フィードバック制御」の定義を思い出す。
- 各選択肢の意味を整理:検知のタイミング(前か後か)、影響の扱い(増幅か抑制か)を見比べる。
- 定義に合致するものを選ぶ:検知後に修正する閉ループ動作がフィードバックなのでアを選択。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 外乱による影響を検知してから修正動作を行う。
正解。出力を測定し誤差に基づいて補正する典型的なフィードバック動作を表す。 -
イ: 外乱に弱く、それらの影響を増幅させてしまう。
誤り。フィードバックは通常、適切に設計すれば外乱に対して抑制・補償する働きがあり、増幅はフィードバックループが不適切で発生する副作用であって本質ではない。 -
ウ: 外乱を検知して、その影響が出ないように修正動作を行う。
誤り。検知して影響が「出ないように」するという表現は予防的・先回り的な制御(フィードフォワード)に近く、検知時点で既に影響が出ていることが多いフィードバックの定義と食い違う。 -
エ: 外乱を予測して修正動作を行う。
誤り。これは予測制御(フィードフォワード)やモデル予測制御の説明であり、フィードバックとは区別される。
よくある誤解
- 「外乱を検知すれば影響が出ないようにできる」と考える誤解:検知した時点で既に系に変化が生じているため、完全に未然防止するのはフィードフォワードの役割に近いです。
- フィードバック=遅い・悪い制御という誤解:フィードバックは安定化や定常誤差の抑制に有効で、適切に設計すれば高速に応答可能です。
補足コラム
フィードバック制御の数学的表現(簡易)として、目標値と出力の誤差に基づいて制御量を決定するという形があります。例えば比例制御は
で、外乱が入る系に対して誤差を減らす方向に働きます。実際の制御系ではフィードバックとフィードフォワードを併用することが多く、フィードフォワードで既知の外乱を先に打ち消し、フィードバックで残留誤差を補正する設計が有効です。代表的な応用例は温度調節(サーモスタット)や巡航制御(クルーズコントロール)です。
FAQ
Q1: フィードバックとフィードフォワード、どちらが常に優れている?
A1: 目的と条件によります。フィードフォワードは予測できる外乱に有効、フィードバックは未知の外乱やモデル誤差を補償します。多くは併用が最良です。
A1: 目的と条件によります。フィードフォワードは予測できる外乱に有効、フィードバックは未知の外乱やモデル誤差を補償します。多くは併用が最良です。
Q2: フィードバック制御は必ず安定化する?
A2: いいえ。ゲインや位相の設計が不適切だと発振や不安定化を招くことがあるため、安定性解析が必要です。
A2: いいえ。ゲインや位相の設計が不適切だと発振や不安定化を招くことがあるため、安定性解析が必要です。
Q3: 午前試験で覚えるべきポイントは?
A3: 「検知→比較→修正」という閉ループの流れと、フィードバック=事後補正、フィードフォワード=事前補正、という対比を押さえておけば十分です。
A3: 「検知→比較→修正」という閉ループの流れと、フィードバック=事後補正、フィードフォワード=事前補正、という対比を押さえておけば十分です。
関連キーワード: フィードバック制御、フィードフォワード、外乱、PID制御、制御系、安定性、ブロック線図、制御理論

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