基本情報技術者 2016年 春期 午前(科目A) 問74
問題文
ロングテールを説明したものはどれか。
選択肢
ア:一般に 80:20 という経験則として知られ、企業の売上の 80% は全商品の上位 20% の売れ筋商品で構成される、又は品質不良による損失額の 80% は全不良原因の上位20%の原因に由来する。
イ:インターネットを活用したオンラインショップなどでは、販売機会が少ない商品でもアイテム数を幅広く取りそろえることによって、機会損失のリスクを減らす効果がある。(正解)
ウ:企業が複数の事業活動を同時に営むことによって、経営資源の共有が可能になり、それを有効に利用することで、それぞれの事業を独立に行っているときよりもコストが相対的に低下する。
エ:ネットワークに加入している者同士が相互にアクセスできる有用性を“ネットワークの価値”とすれば、ネットワークの価値は加入者数の2乗に近似的に比例する。
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ロングテール【午前解説】
正解の理由
選択肢イは「販売機会が少ない商品でもアイテム数を幅広く取りそろえることで機会損失を減らす効果がある」と述べており、ロングテールの本質を的確に表しています。ロングテール理論は、個々の売れ行きは小さくても多数のニッチ商品を扱うことで累積的な売上が大きくなる点を示し、特にオンラインショップのように在庫表示や保管、流通コストが低減できる場合に有効です。これが問題で求められる説明に一致します。
解法ステップ
- 問題文からキーワードを抽出:「販売機会が少ない商品」「アイテム数を幅広く取りそろえる」など。
- キーワードを概念に照らし合わせる:ロングテールはニッチ商品の累積売上という概念。
- 他選択肢と照合して除外する:80:20→パレート、複数事業→スコープメリット、加入者数の2乗→メトカーフの法則。
- 正解を確定して簡潔に根拠を述べる。
選択肢別の誤答解説
- ア: 一般に80:20という経験則を述べており、これはパレートの法則(上位寄与の法則)でありロングテールとは異なります。
- イ: オンラインでニッチ商品を多数そろえることで累積売上が伸びる点を正しく述べており、ロングテールの定義に合致します(正解)。
- ウ: 複数事業で経営資源を共有してコスト低下を図るのは規模の効果や範囲の経済(スコープメリット)であり、ロングテールとは関係ありません。
- エ: ネットワークの価値が加入者数の二乗に比例するとするのはメトカーフの法則で、ロングテールの説明ではありません。
よくある誤解
- パレートの法則(80:20)とロングテールを同じ意味だと誤解すること。前者は上位寄与の指摘、後者は「長い裾野」の累積効果を指します。
- ロングテールは単に商品数を増やせばよいと思い、レコメンドや検索で「発見」される仕組みを軽視すること。
- オフライン店舗でも同様に成立すると考える誤り。物理的制約や陳列コストで効果が制限されます。
補足コラム
ロングテールはChris Anderson(2004年頃)の提唱で注目され、オンライン書店や音楽配信、マーケットプレイスで顕著に観察されます。分布としてはべき乗則(パワー・ロー)や指数関数的な裾野を持つことが多く、確率密度で表すと のように表される場合があります。重要なのは「商品数の多さ」だけでなく、「顧客が見つけられる仕組み(検索、レコメンド、タグ)」と「流通・保管コストの低さ」です。
FAQ
Q: パレートの法則とロングテールはどちらが重要ですか?
A: 両方重要ですが用途が異なります。パレートは上位商品の最適化、ロングテールはニッチ商品の総合最適化を示します。
A: 両方重要ですが用途が異なります。パレートは上位商品の最適化、ロングテールはニッチ商品の総合最適化を示します。
Q: オフライン店舗でロングテールは成立しないのですか?
A: 完全に成立しないわけではありませんが、棚スペースや在庫コストが制約となるためオンラインほど有利ではありません。
A: 完全に成立しないわけではありませんが、棚スペースや在庫コストが制約となるためオンラインほど有利ではありません。
Q: ロングテールはすべての業種で有効ですか?
A: 商品発見性と保管・流通コストが低い業態(デジタル商品や倉庫型ECなど)で特に有効です。
A: 商品発見性と保管・流通コストが低い業態(デジタル商品や倉庫型ECなど)で特に有効です。
関連キーワード: ロングテール、ニッチマーケット、パレートの法則、メトカーフの法則、スコープメリット

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