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基本情報技術者 2019年 秋期 午前(科目A)67


問題文

バランススコアカードの内部ビジネスプロセスの視点における戦略目標と業績評価指標の例はどれか。

選択肢

持続的成長が目標であるので、受注残を指標とする。
主要顧客との継続的な関係構築が目標であるので、クレーム件数を指標とする。
製品開発力の向上が目標であるので、製品開発領域の研修受講時間を指標とする。
製品の製造の生産性向上が目標であるので、製造期間短縮日数を指標とする。(正解)

バランススコアカードの内部ビジネスプロセス視点における戦略目標と業績評価指標の例【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:内部ビジネスプロセス視点では、業務の効率や品質を直接示すプロセス成果指標が適切であり、製造期間短縮のような時間・生産性指標が代表例です。
  • 根拠:BSCの内部視点は業務プロセスの改善やアウトカム(生産性・リードタイム・欠陥率等)を評価し、戦略実行の源泉を測ります。
  • 差がつくポイント:研修時間や受注残のようなインプットや顧客指標と、プロセスのアウトプット(短縮日数や不良率)を明確に区別して指標を選ぶこと。

正解の理由

正解は です。製造の生産性向上を目標とする場合、製造プロセスそのものの効率やリードタイムを示す「製造期間短縮日数」は内部ビジネスプロセス視点にふさわしいアウトカム指標です。BSCの内部視点は「どのプロセスを改善すれば顧客・財務目標が達成できるか」を扱うため、プロセス完了時間の短縮は直接的に生産性向上を示す有効なKPIとなります。指標は定量化しやすく、目標値や達成度の追跡が可能です。

よくある誤解

  • 「業務指標 = すべて内部視点」と誤認し、顧客や財務の指標を内部視点の指標と混同する点。視点ごとの目的を意識する必要があります。
  • 「研修時間=開発力向上の指標」と考え、インプット(活動量)をそのまま成果指標とする誤り。研修は手段でありアウトカムで評価すべきです。
  • 「クレーム件数は内部プロセス指標」と見なす誤解。クレームは顧客満足や品質の結果で、顧客視点や品質管理の指標として扱うことが多いです。

解法ステップ

  1. 各選択肢の「戦略目標」がどのBSCの視点(財務・顧客・内部プロセス・学習成長)に属するかを判定する。
  2. その視点に合致する指標か(アウトカム:効率・品質・時間・コスト等)を確認する。
  3. 指標がインプット(研修時間など)かアウトプット(短縮日数、欠陥率など)かを見分け、アウトプット寄りであるかを評価する。
  4. 最終的に「戦略目標」と「指標」の因果関係が直接的かつ計測可能かを判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 持続的成長が目標であるので、受注残を指標とする。
    誤り。持続的成長は財務や顧客視点に近く、受注残(バックログ)は受注量や需給の指標であり必ずしも内部プロセスの効率や品質を示すものではありません。より適切な指標は「売上成長率」「新規受注件数」「既存顧客継続率」などです。
  • イ: 主要顧客との継続的な関係構築が目標であるので、クレーム件数を指標とする。
    誤り。継続的関係構築は顧客視点の目標で、クレーム件数は品質や顧客不満の一側面を示しますが、関係継続を直接測る指標としては不十分です。より適切なのは「顧客満足度(CS)スコア」「顧客継続率」「NPS」などです。
  • ウ: 製品開発力の向上が目標であるので、製品開発領域の研修受講時間を指標とする。
    誤り。研修受講時間はインプット(活動量)指標であり、開発力というアウトカムを直接示すものではありません。開発力を評価するなら「新製品投入件数」「開発リードタイム」「市場投入後の不具合率」などのアウトカム指標が望ましいです。
  • : 製品の製造の生産性向上が目標であるので、製造期間短縮日数を指標とする。
    正解。製造期間の短縮はプロセス効率の直接的な成果であり、内部ビジネスプロセス視点に合致します。定量的で追跡しやすく、改善効果が財務や顧客成果へ波及しやすい指標です。

補足コラム

  • 内部ビジネスプロセス視点の代表的KPI例:工程サイクルタイム、製造リードタイム、歩留まり(良品率)、不良率、オンタイム納品率、スループット、コスト/ユニット。
  • 指標設計の注意点:SMART(具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限)で設定すること。研修時間などのインプット指標は「先行指標(リード)」として扱い、最終的にはアウトカム(ラグ)指標と組み合わせて管理します。
  • KPIの簡単な計算例:製造期間短縮日数 = 基準製造期間(日) − 現在製造期間(日)。たとえば基準10日→現在7日なら短縮日数は3日()。

FAQ

Q1: 内部プロセス視点と顧客視点はどう使い分ければよいですか?
A1: 内部視点は業務のやり方や効率改善を、顧客視点は顧客が感じる価値や満足を測ります。内部改善が顧客価値にどう結びつくかを意識して指標を連携させます。
Q2: 研修時間はまったく評価に使えませんか?
A2: 研修時間は学習成長視点の先行指標として有用ですが、単独で成果(開発力や生産性)を証明しないため、アウトカム指標とセットで管理すべきです。
Q3: 指標はどのくらいの頻度で計測すべきですか?
A3: 指標の性質に応じますが、製造期間やリードタイムは週次〜月次、顧客満足は四半期〜年次といった具合に、改善アクションに結びつく頻度で計測します。

関連キーワード: バランススコアカード、BSC、内部ビジネスプロセス、KPI、業績評価指標、生産性、リード指標、ラグ指標、戦略マップ
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