基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A) 問73
問題文
セル生産方式の特徴はどれか。
選択肢
ア:各工程が自立的に稼働し、前工程の生産したものを元に後工程の生産を行う。
イ:作業指示と現場管理を見えるようにするために、かんばんを使用する。
ウ:必要とする部品、仕様、数量を後工程から前工程に伝達する。
エ:部品の組立てから完成検査までの全工程を、1人又は数人で作業する。(正解)
##: セル生産方式の特徴はどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: セル生産方式は「部品組立てから完成検査までを1人又は数人で完結」する方式で、工程横断的な多能工配置が特徴です。→根拠: 問題文の「全工程を1人又は数人で作業する」が定義と一致します→差がつくポイント: 「工程を横断して一貫して行う」点を押さえると正答が浮かびます。
- 結論: かんばんや後工程から前工程への情報伝達はプル生産(かんばん方式)の特徴で、セル生産とは厳密に別概念です。→根拠: かんばんは在庫削減と需要引き取りの仕組みであるため→差がつくポイント: 「情報の流れ(後→前)」と「作業の実態(誰が何をするか)」を分けて考えましょう。
- 結論: ライン生産は各工程が分業で順次作業する方式で、セル生産の「多能工が一連作業を行う」点と対比されます。→根拠: ライン生産は工程ごとの専門化で生産効率化を図る方式だからです→差がつくポイント: 問題文の「1人または数人で全工程を担当する」という語句を見逃さないこと。
正解の理由
選択肢の中で「部品の組立てから完成検査までの全工程を、1人又は数人で作業する。」と述べているエは、セル生産方式の本質を表しています。セル生産は小集団(セル)に多能工を配置して、1台の製品を完成させるまでの一連工程をセル内で担当させることで、段取り替えや搬送時間を減らし柔軟性を高める方式です。したがってエが正解です。
よくある誤解
- 「かんばん=セル生産」と混同する誤り: かんばんはプル生産の情報管理手段で、セル生産は作業配置・工程構成の考え方であり別概念です。
- 「セルは完全に1人で全て行う」と思い込む誤り: 実際は1人または数人の多能工チームで分担し、協働で一連作業を完遂します。
- 「セル生産は常に大量生産に適する」と誤認する点: セルは小ロット多品種や短納期対応に強い方式で、大量均一生産にはライン生産の方が有利です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「全工程」「1人又は数人」「組立てから完成検査」など工程を横断する表現を把握。
- 各選択肢を定義と照合する:セル生産、かんばん(プル)、ライン生産などの定義を思い出す。
- 排他検証:キーワードと合致する選択肢を残し、他は運用目的(情報伝達、視覚化など)と比較して除外する。
- 最終確認:セルの特徴(多能工、セル内完結、柔軟性)と完全一致しているか確認して解答する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 各工程が自立的に稼働し、前工程の生産物を基に後工程が行う。→これは一般的な直列ライン生産の説明に近く、工程ごとの分業を想定しているためセル生産とは異なります。
- イ: 作業指示と現場管理を見えるようにするために、かんばんを使用する。→かんばんは作業の「見える化」と在庫管理、プル制御の手段であり有効ですが、セル生産そのものの定義ではありません(併用は可能)。
- ウ: 必要とする部品、仕様、数量を後工程から前工程に伝達する。→これはプル生産(後工程の要求により前工程が生産する)やかんばん方式の本質を表す説明で、セル生産の直接的な特徴ではありません。
- エ: 部品の組立てから完成検査までの全工程を、1人又は数人で作業する。→これがセル生産方式の定義的説明であり正解です。
補足コラム
セル生産方式はトヨタの生産方式やリーン生産の文脈で語られることが多く、多能工化とセル配置(U字セルなど)によってリードタイム短縮や在庫低減、欠陥発見の早期化を実現します。一般には小ロット多品種・変動の多い需要に強く、製造現場の柔軟性向上に寄与します。かんばんやプル生産はこれと組み合わせて用いられることが多い点を押さえておくと実務問題にも対応しやすくなります。
FAQ
Q1: セル生産はかんばんと同じですか?
A1: いいえ。かんばんは在庫制御のためのプル信号手段で、セル生産は作業配置と工程のまとまりを示す方式です。併用は可能です。
A1: いいえ。かんばんは在庫制御のためのプル信号手段で、セル生産は作業配置と工程のまとまりを示す方式です。併用は可能です。
Q2: セル生産はどんな現場に向いていますか?
A2: 小ロット多品種や短納期対応が必要な現場、工程変更が頻繁な製品に適しています。大量均一生産はライン生産が有利です。
A2: 小ロット多品種や短納期対応が必要な現場、工程変更が頻繁な製品に適しています。大量均一生産はライン生産が有利です。
Q3: セルの人数はどれくらいですか?
A3: 製品や工程によりますが「1人〜数人」の小集団で構成され、多能工化で必要工程をこなします。
A3: 製品や工程によりますが「1人〜数人」の小集団で構成され、多能工化で必要工程をこなします。
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