基本情報技術者 2015年 春期 午前(科目A) 問40
問題文
公開鍵暗号方式を用いて、図のようにAさんからBさんへ、他人に秘密にしておきたい文章を送るとき、暗号化に用いる鍵Kとして、適切なものはどれか。

選択肢
ア:Aさんの公開鍵
イ:Aさんの秘密鍵
ウ:Bさんの公開鍵(正解)
エ:共通の秘密鍵
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公開鍵暗号方式の鍵選択【午前解説】
正解: ウ
正解の理由
図の流れは「Aが鍵Kで暗号化 → ネットワークを経由 → Bが自分の秘密鍵で復号」です。公開鍵暗号方式では、受信者の秘密鍵でしか復号できない暗号文を作るために、送信者は受信者の公開鍵で暗号化します。したがって鍵KはBさんの公開鍵であり、選択肢ウが正解です。
解法ステップ
- 図の復号側ラベルを確認:「Bさんの秘密鍵によって復号」とある。
- 公開鍵暗号の基本を想起:公開鍵で暗号化→秘密鍵で復号(機密性)、秘密鍵で暗号化→公開鍵で復号(署名)。
- 図の流れ(暗号化→Bの秘密鍵で復号)に合致する鍵を選ぶ:Bの公開鍵が該当。
- 選択肢と照合してウを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: Aさんの公開鍵 — 誤り。Aの公開鍵で暗号化すると、対応するAの秘密鍵で復号できるためBだけが読めるとは限らず機密性が保てません。
- イ: Aさんの秘密鍵 — 誤り。送信者の秘密鍵で暗号化すると送信者の公開鍵で復号でき、これは署名と同等で機密性を目的としません。
- ウ: Bさんの公開鍵 — 正解。受信者Bの秘密鍵のみで復号できるようにするため、送信側はBの公開鍵で暗号化します。
- エ: 共通の秘密鍵 — 誤り。共通鍵方式なら事前に同じ鍵を共有しておく必要があり、図中で復号に「Bの秘密鍵」が使われている点と矛盾します。
よくある誤解
- 送信者の秘密鍵で暗号化すれば安全だと考える誤り:それは署名になり、誰でも送信者の公開鍵で復号できるため機密性は確保されません。
- 公開鍵は秘密にすべきだと混同する誤り:公開鍵は公開しても良く、秘密鍵のみ厳重に管理します。
- 図を見て共通鍵方式だと誤認する誤り:共通鍵なら復号に同じ鍵(事前共有)が必要だが図は「Bの秘密鍵」で復号している点に注目します。
補足コラム
公開鍵暗号は計算コストが高いため、実務ではハイブリッド方式が多く使われます。具体的には、まずランダムな共通鍵(セッション鍵)をBの公開鍵で暗号化して送信し、実際のメッセージは高速な共通鍵暗号(AESなど)で暗号化します。これにより安全性と効率を両立できます。また、機密性と真正性を同時に確保したい場合は「署名してから暗号化」や「暗号化してから署名」などの手順を組み合わせますが、順序によって受け取った側の検証手順や情報露出の差があるため注意が必要です。
FAQ
Q1: もしAが自分の秘密鍵で暗号化したら何が起きますか?
A1: 誰でもAの公開鍵で復号できるため機密性は失われますが、送信者がAであることの証明(署名)にはなります。
A1: 誰でもAの公開鍵で復号できるため機密性は失われますが、送信者がAであることの証明(署名)にはなります。
Q2: 公開鍵はどのように正しく入手すればよいですか?
A2: 信頼できる証明機関(CA)による証明書や、鍵フィンガープリントの直接確認など、改ざんやなりすましを防ぐ手段で入手します。
A2: 信頼できる証明機関(CA)による証明書や、鍵フィンガープリントの直接確認など、改ざんやなりすましを防ぐ手段で入手します。
Q3: 共通鍵方式は使えない場面がありますか?
A3: セキュアな事前鍵配布が困難な環境や、多数の相手と安全に通信したい場合は公開鍵方式が向きます。共通鍵は配布が安全にできる場合に効率的です。
A3: セキュアな事前鍵配布が困難な環境や、多数の相手と安全に通信したい場合は公開鍵方式が向きます。共通鍵は配布が安全にできる場合に効率的です。
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