基本情報技術者 2013年 秋期 午前(科目A) 問75
問題文
製品X及びYを生産するために2種類の原料A, Bが必要である。製品1個の生産に必要となる原料の量と調達可能量は表に示すとおりである。製品XとYの1個当たりの販売利益が、それぞれ100円、150円であるとき、最大利益は何円か。

選択肢
ア:5,000
イ:6,000
ウ:7,000(正解)
エ:8,000
##: 原料配分による最大利益の計算【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論→ 原料A,Bの制約下で製品Xを40個、製品Yを20個生産すると利益が最大の7000円になる(各制約を同時に満たす角点解)。
- 根拠→ 目的関数 を制約 の角点で評価すると、 が最大値を与えるため最適解となる。
- 差がつくポイント→ 目的関数の傾きと制約線の傾きを比較し、最適解が制約の交点にあるかを判断することで解答スピードが上がる。
正解の理由
与えられた問題は線形計画問題で、目的は利益の最大化です。変数を製品Xの個数を , 製品Yの個数を とすると目的関数は 、制約は原料Aより 、原料Bより 、さらに です。線形計画の基本定理より最適解は多面体の角点(ここでは辺の交点や軸交点)に現れます。各角点を評価すると が5000円、 が6000円、交点 が7000円となり、最大値は7000円であるため選択肢は ウ です。
よくある誤解
- 「利益比(単位あたり利益)だけで決める」:単純に利益/原料比で大きい方を優先すると他の原料制約を無視して誤答になります。
- 「交点計算を省略して軸上の最大値だけ見る」:軸上(片方0)の解が最適とは限らないため、交点評価を忘れると見落とします。
- 「目的関数の傾きを誤って比較する」:傾きの大小関係を誤ると、最適位置(交点/辺上)を誤判断します。
解法ステップ
- 変数定義:製品Xを 個、製品Yを 個とする。
- モデル化:目的関数 、制約 を立てる。
- 角点を列挙:座標は (0,0)、(50,0)(A制約から)、(0,40)(B制約から)、および2つの制約の交点。
- 交点を解く:2x+y=100 と x+2y=80 を連立して解く。
2式目を2倍して 、これから1式を引くと より 。
これを用いて 。よって交点は .
- 目的関数を評価:
- 最大値は7000円()なのでこれが最適解。
選択肢別の誤答解説
- ア: 5,000 — これは のときの利益で、原料Aの制約を使い切ってYは0の場合の値です。だがBの制約に余裕があり改善可能です。
- イ: 6,000 — これは のときの利益で、原料Bの制約を使い切ってXが0の場合の値です。Aの制約に余裕がありさらに改善できます。
- ウ: 7,000 — 正解。2つの資源制約が同時に等号となる交点 が与える最大利益です。
- エ: 8,000 — 実現不可能な値です。どの角点でも到達せず、どの組合せでも制約を満たして8000円を超えることはできません。
補足コラム
- 角点定理(基本定理)により線形計画の最適解は必ず角点にあるため、グラフ法で角点を調べれば解が得られます。
- 目的関数の傾きは より傾き 。制約線の傾き (A)と (B)の間にあるため、最適は両制約の交点になります。
- 大規模問題や変数が多い場合は単体法(シンプレックス法)を使うと効率的に解けます。
FAQ
Q1: 製品数は整数でなければならないですか?
A1: 問題文に整数制約がない場合は連続変数で扱います。本問は連続でも解が整数 (40,20) なので問題になりませんが、整数制約がある場合は整数計画法を使います。
A1: 問題文に整数制約がない場合は連続変数で扱います。本問は連続でも解が整数 (40,20) なので問題になりませんが、整数制約がある場合は整数計画法を使います。
Q2: 利益比(100対150)で高利益のYを優先すれば良いのでは?
A2: 片方の資源しか問題にならない場合は可能ですが、本問のように複数資源がある場合は資源消費量も考慮しないと誤答になります。
A2: 片方の資源しか問題にならない場合は可能ですが、本問のように複数資源がある場合は資源消費量も考慮しないと誤答になります。
Q3: グラフを書かずに素早く解くコツは?
A3: 制約の交点を連立で解くこと、軸交点も評価すること、目的関数の傾きと比較して交点が候補かを判断することが有効です。
A3: 制約の交点を連立で解くこと、軸交点も評価すること、目的関数の傾きと比較して交点が候補かを判断することが有効です。
Q4: 単体法で解く利点は?
A4: 変数や制約が多い場合、単体法は手計算でも系統立てて最適解に到達でき、計算誤りを減らせます。
A4: 変数や制約が多い場合、単体法は手計算でも系統立てて最適解に到達でき、計算誤りを減らせます。
関連キーワード: 線形計画法、グラフ法、単体法、制約条件、収益最大化、角点定理、資源配分、数理最適化

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