基本情報技術者 2019年 秋期 午前(科目A) 問77
問題文
ROIを説明したものはどれか。
選択肢
ア:一定期間におけるキャッシュフロー(インフロー、アウトフロー含む)に対して、現在価値でのキャッシュフローの合計値を求めるものである。
イ:一定期間におけるキャッシュフロー(インフロー、アウトフロー含む)に対して、合計値がゼロとなるような、割引率を求めるものである。
ウ:投資額に見合うリターンが得られるかどうかを、利益額を分子に、投資額を分母にして算出するものである。(正解)
エ:投資による実現効果によって、投資額をどれだけの期間で回収可能かを定量的に算定するものである。
ROIを説明したものはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: ROIは投資額に対する利益の割合を示す比率で、投資効率を単純に評価するための指標である。
- 根拠: 選択肢の中で利益を分子、投資額を分母にして算出すると明示しているのはウだけである。
- 差がつくポイント: 「現在価値」「割引率」「回収期間」といった語を見抜き、時間価値の有無で他指標と区別する。
正解の理由
正解: ウ
ウは「利益額を分子に、投資額を分母にして算出する」と明確に記述しており、これはROI(Return on Investment)の定義そのものです。一般式は次の通りです。
ROIは投資1単位あたりどれだけ利益が得られたかを示すため、選択肢の説明に完全に一致します。
ウは「利益額を分子に、投資額を分母にして算出する」と明確に記述しており、これはROI(Return on Investment)の定義そのものです。一般式は次の通りです。
ROIは投資1単位あたりどれだけ利益が得られたかを示すため、選択肢の説明に完全に一致します。
よくある誤解
- ROIは時間の価値を考慮する、と思い込む誤解:ROI自体は割引や期間を考慮しない単純比率です。
- 「利益」が何を指すかの曖昧さ:売上ではなく「投資に対する純利益(又は期待利益)」を使う点を見落としやすいです。
- 指標の混同:NPV(現在価値合計)、IRR(割引率)、回収期間といった別指標と混同してしまうミスが多いです。
解法ステップ
- 選択肢のキーワードをチェック:「現在価値」「割引率」「回収期間」「利益÷投資額」を探す。
- 「利益÷投資額」形式があればROIの可能性が高いと判断する。
- 「現在価値」「割引率」はそれぞれNPV・IRRを示すためROIではないと除外する。
- 「回収期間」はペイバック法を示すため除外し、最終的にROIを示す選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「一定期間におけるキャッシュフローを現在価値で合計する」はNPV(正味現在価値)の定義であり、ROIではありません。
- イ: 「合計値がゼロとなるような割引率を求める」はIRR(内部収益率)の定義であり、ROIとは異なります。
- ウ: 投資額に見合うリターンが得られるかを、利益額を分子に、投資額を分母にして算出するものである。 これはROIそのものです。
- エ: 「投資額をどれだけの期間で回収可能かを算定する」は回収期間(ペイバック期間)の定義で、ROIではありません。
補足コラム
ROIは使いやすく直感的な指標ですが、いくつか留意点があります。まず時間価値を無視するため、長期投資の比較には不向きです。次に「利益」の定義(営業利益、税引後利益、キャッシュフローベース等)で結果が変わるため、比較時は同じ基準を統一する必要があります。例を示します。
- 投資額が100万円、期待利益が20万円なら 。
実務ではROIとともにNPVやIRR、回収期間など複数指標で評価するのが望ましいです。
簡単な計算例(Python)
def roi(profit, investment):
return (profit / investment) * 100
print(roi(200000, 1000000)) # 20.0 (%)
FAQ
Q1: ROIは高いほど良いですか?
A1: 一般に高いほど投資効率は良いですが、リスクや投資期間、比較対象の一貫性を考慮する必要があります。
A1: 一般に高いほど投資効率は良いですが、リスクや投資期間、比較対象の一貫性を考慮する必要があります。
Q2: ROIは税金や減価償却をどう扱いますか?
A2: 指標の定義次第で変わります。税引前利益か税引後利益か、キャッシュフロー基準かを明確にして比較してください。
A2: 指標の定義次第で変わります。税引前利益か税引後利益か、キャッシュフロー基準かを明確にして比較してください。
Q3: 長期プロジェクトにROIは使えますか?
A3: 単独では推奨されません。時間価値を無視するため、NPVやIRRと併用してください。
A3: 単独では推奨されません。時間価値を無視するため、NPVやIRRと併用してください。
関連キーワード: ROI、NPV、IRR、回収期間、キャッシュフロー、投資効率、投資判断

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