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基本情報技術者 2019年 秋期 午前(科目A)76


問題文

製品X及びYを生産するために2種類の原料A, Bが必要である。製品1個の生産に必要となる原料の量と調達可能量は表に示すとおりである。製品XとYの1個当たりの販売利益が、それぞれ100円、150円であるとき、最大利益は何円か。
基本情報技術者 2019年 秋期 午前(科目A) 問76の問題画像

選択肢

5,000
6,000
7,000(正解)
8,000

線形計画法(原料制約の利益最大化)【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論→ 利益最大は7,000円。最適解は製品Xを40個、製品Yを20個生産し、原料AとBをともに使い切ることで得られます。
  • 根拠→ 制約は で、これらの交点 が実行可能領域の極点となり最大値を与えます。
  • 差がつくポイント→ グラフ法で実行可能領域の極点(交点と軸上点)を必ず確認し、各点で目的関数を比較する習慣を付けること。

正解の理由

目的関数は利益 を最大化すること。線形計画問題では最大値は実行可能領域の極点(頂点)で達成されるため、制約式が作る領域の頂点を調べればよい。制約を等号として交点を求めると の連立より となり、ここでの利益は 円で、他の頂点より大きいため最大。

よくある誤解

  • 「単純に単位利益が高い方だけ作れば良い」と考える誤り:資源消費比率により高利益製品を増産できない場合がある点を見落とします。
  • 交点計算を省略して軸上の1点だけ評価するミス:必ず両制約の交点を計算して比較してください。
  • 整数性を必要以上に心配する誤解:今回の係数・資源量では最適解は整数ですが、一般に整数計画が必要かは問題文を確認します。

解法ステップ

  1. 変数定義: を製品X個数、 を製品Y個数とする。
  2. 不等式で制約を表す:.
  3. 目的関数を設定: を最大化。
  4. 実行可能領域の頂点(極点)を求める:各制約の交点と軸交点を計算する。
  5. 各頂点で を評価し最大値を選ぶ。
(交点計算)
  • より 。これを に代入して解く:
    、従って
  • 頂点での評価:
  • よって最大は 円。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 5,000 — 軸上の点 (原料Aを全部使ってXのみ生産)で得られる利益。交点評価を忘れた誤り。
  • イ: 6,000 — 軸上の点 (原料Bを全部使ってYのみ生産)で得られる利益。交点の方が有利。
  • 正解: — 交点 での利益 円が最大。
  • エ: 8,000 — 実行可能領域外の仮定(資源を超える組合せ)による過大評価。制約条件を満たしていない。

補足コラム

  • なぜ極点(頂点)を見るのか:線形計画の基本定理により、線形目的関数は凸多角形(実行可能領域)上で必ず頂点で最大(または最小)となります。よって全ての頂点を評価すれば確実に最適解が得られます。
  • 制約が2つならグラフ法で解くのが最短。変数が多ければ単体法などの一般手法を使います。
  • この問題では最適解が整数になっていますが、一般問題で整数性が必要なら整数計画法を用います。

FAQ

Q1. 解は整数でなければいけませんか?
A1. 問題文に整数制約がない場合は連続変数として扱いますが、今回の最適解は整数です。整数が要求される場合は別途整数計画法を用います。
Q2. なぜ単位利益が高いYばかり作らないのですか?
A2. 単位利益だけで判断すると資源消費の条件を無視します。YはBを多く使うため、Bが制約になってYのみ増やせない場合があります。
Q3. 複数の極点で同じ利益ならどうする?
A3. その場合は両極点間の任意の凸結合(線形結合)も最適解になり得ます。実務では生産上の整数性や他条件で選びます。

関連キーワード: 線形計画, グラフ法, 資源配分, 目的関数, 制約条件, 極点, 交点計算, 限界利益, 単体法, 影の価格
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