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基本情報技術者 2010年 秋期 午前(科目A)43


問題文

リスク移転に該当するものはどれか。

選択肢

損失の発生率を低下させること
保険に加入するなどで他者と損失の負担を分担すること(正解)
リスクの原因を除去すること
リスクを扱いやすい単位に分解するか集約すること

リスク移転に該当するものはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論: リスク移転は保険や契約を通じて発生した損失の負担を他者に移し、自社の経済的打撃を軽減する対応です。
  • 根拠: 保険加入や再保険、契約上の義務分担は損失の発生確率は変えずに負担先を変えるため、移転に該当します。
  • 差がつくポイント: 問題文の「負担を分担」「保険に加入」など第三者に負担を移す表現があれば、迷わず移転を選ぶこと。

正解の理由

正解:
「保険に加入するなどで他者と損失の負担を分担すること」は、発生した損失の経済的負担を自組織から保険会社や関係者に移す行為であり、リスク移転の定義に合致します。リスク管理の代表的な対応策は「回避(除去)」「低減(発生率・影響の縮小)」「移転(負担を他者へ)」「保有(自己負担)」であり、イは明確に移転に該当します。

よくある誤解

  • 「発生率を下げること=移転」と誤認するケース:発生率を下げるのはリスク低減であり、移転とは別概念です。
  • 「契約で役割を変える=必ず移転」と考える誤り:契約によって責任を明確化するだけで、経済的負担までは移らない場合があります。
  • 「分解・集約は移転」と混同するミス:分解や集約は管理や評価の単位変更であり、負担を他者に移す行為ではありません。

解法ステップ

  1. 各選択肢の動作(何をするか)を短く言い換える(例: 保険に加入=負担を他者へ)。
  2. リスク対応の4分類(回避・低減・移転・保有)に当てはめる。
  3. 問題文のキーワード(「分担」「保険」「負担を移す」など)を確認して対応を特定する。
  4. 同義語・類義語に惑わされないように、行為の最終的な「負担の所在」に注目する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 損失の発生率を低下させること
    → これはリスク低減(軽減)に該当します。予防策や対策によって発生確率や影響を減らす行為であり、負担を他者に移すものではありません。
  • : 保険に加入するなどで他者と損失の負担を分担すること
    → 正解。保険や契約により損失の経済的負担を第三者に移転する典型的手法です。
  • ウ: リスクの原因を除去すること
    → これはリスク回避(除去)です。原因そのものを排除してリスクを生じさせないようにする手法であり、移転とは異なります。
  • エ: リスクを扱いやすい単位に分解するか集約すること
    → これは主にリスク評価や管理のための手法(分割や集約、リスクの可視化)であり、負担を他者に移す行為ではありません。

補足コラム

保険は典型的なリスク移転手段ですが、移転には保険以外にも「契約による責任の割り振り(例: サプライヤーへの補償条項)」や「金融手法(ヘッジ)」などがあります。移転の効果を最大化するには、保険料(プレミアム)や免責額、保険範囲を検討し、モラルハザードや逆選択の対策も必要です。IT分野ではサイバー保険や外部委託(アウトソーシング)に伴う契約条項によって一部リスクを移転するケースが増えていますが、完全にリスクが消えるわけではなく「移転可能な範囲とコストの評価」が重要です。

FAQ

Q1: アウトソーシングはリスク移転ですか?
A1: 部分的に移転できます。業務の実行責任や一部損失を委託先に負わせる契約があれば移転になりますが、最終的な損害責任を完全に免れるとは限りません。
Q2: 保険に入ればリスクは無くなりますか?
A2: 経済的な負担は移転できますが、発生自体や業務中断などの影響がゼロになるわけではありません。非金銭的損害や免責額、補償限度に注意が必要です。
Q3: 「負担を分担する」と「リスク共有」は同じですか?
A3: 概念的に近い場面があります。共同保険や再保険のように複数者で負担するのは移転の一形態(分散)と考えられますが、契約の内容次第で移転と見なされるかは異なります。

関連キーワード: リスク移転、保険、リスク低減、リスク回避、リスク保有、リスク分散、アウトソーシング、損失分担、リスク対応、午前2
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