基本情報技術者 2012年 春期 午前(科目A) 問12
問題文
DRAMのリフレッシュ動作の説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:一定時間ごとに内容を外部記憶装置に書き込む。
イ:システムの電源投入時に、全領域を0で初期化する。
ウ:データを保持するために、一定時間ごとにアクセスする。(正解)
エ:内容を更新するときに、データを一旦消去する。
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DRAMのリフレッシュ動作【午前解説】
正解の理由
DRAMは各ビットをトランジスタとキャパシタで構成し、情報を電荷の有無で表します。キャパシタはリーク電流により電荷が徐々に失われるため、データを保持するために一定時間ごとに行(row)単位で読み出し(あるいは擬似的に読み出す)して再書き込みし、電荷を回復させます。設問の選択肢のうち「データを保持するために、一定時間ごとにアクセスする。」がこの動作を正確に表しているため正解です。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「リフレッシュ」「DRAM」を確認する。
- DRAMの基本構造を思い出す(ビット=キャパシタの電荷)。
- 各選択肢がその構造と整合するかを検証する(外部書き込み、初期化、定期アクセス、消去のいずれか)。
- キャパシタの電荷喪失を補う動作=定期的アクセスであることから該当選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
ア: 一定時間ごとに内容を外部記憶装置に書き込む。
- 誤り。リフレッシュはDRAM内部での電荷回復処理であり、外部記憶(HDD/SSD等)への退避を行うものではありません。
イ: システムの電源投入時に、全領域を0で初期化する。
- 誤り。電源投入時の初期化は別操作で、リフレッシュは電源オン中に定期的に行われる電荷補充処理です。
ウ: データを保持するために、一定時間ごとにアクセスする。
- 正解。DRAMはキャパシタの電荷保持が有限のため、一定間隔で読み出し・再書き込みして電荷を回復します。
エ: 内容を更新するときに、データを一旦消去する。
- 誤り。データを一旦消去してから更新するのは主にフラッシュメモリの特徴であり、DRAMのリフレッシュとは無関係です。
よくある誤解
- 「リフレッシュ=外部記憶へのバックアップ」と誤解しがちですが、DRAMリフレッシュは内部のキャパシタ電荷補充であり外部記憶への書き出しではありません。
- 「電源投入時に全領域を0初期化することをリフレッシュと呼ぶ」と混同する受験者がいますが、初期化は別操作でリフレッシュとは目的が異なります。
- 「更新時に一旦消去する」という考えはフラッシュ系メモリに近く、DRAMのリフレッシュとは無関係です。
補足コラム
- リフレッシュ方式:SDRAM系では「Auto-Refresh(自動リフレッシュ)」や「Self-Refresh(セルフリフレッシュ)」があり、メモリコントローラとDRAM内部の制御で周期的に行われます。
- リフレッシュ間隔:一般的なDRAMでは温度や設計に依存しますが、1行あたりのリフレッシュ要件は例えば程度の総保持時間内で全行をリフレッシュするなどの仕様があります。温度上昇でリークが増えればリフレッシュ頻度を上げる必要があります。
- パフォーマンス影響:リフレッシュ中はメモリアクセスが一時的にブロックされたりレイテンシが増すことがあり、リアルタイム性が要求されるシステム設計では考慮が必要です。
- 信頼性対策:大規模DRAMではビットエラー対策(ECC)やリフレッシュ管理の最適化(部分リフレッシュや温度依存制御)が重要です。
FAQ
Q1: DRAMはどのくらいの頻度でリフレッシュが必要ですか?
A1: チップや温度に依存しますが、代表的には全行を程度でリフレッシュするような仕様がよく使われます。高温時はより短い間隔が必要です。
A1: チップや温度に依存しますが、代表的には全行を程度でリフレッシュするような仕様がよく使われます。高温時はより短い間隔が必要です。
Q2: リフレッシュはCPUが直接行うのですか?
A2: 通常はメモリコントローラやDRAM内部のロジックが自動で行い、CPUからは透過的に扱われます。ただし制御はコントローラ次第です。
A2: 通常はメモリコントローラやDRAM内部のロジックが自動で行い、CPUからは透過的に扱われます。ただし制御はコントローラ次第です。
Q3: リフレッシュは電力を消費しますか?
A3: はい。リフレッシュはメモリのアクティブ化を伴うため消費電力が発生します。低消費電力モードではセルフリフレッシュで消費を抑えます。
A3: はい。リフレッシュはメモリのアクティブ化を伴うため消費電力が発生します。低消費電力モードではセルフリフレッシュで消費を抑えます。
Q4: フラッシュメモリやHDDにもリフレッシュは必要ですか?
A4: それらは物理原理が異なるためDRAMのような定期リフレッシュは不要です(ただし長期保持のための別の管理は存在します)。
A4: それらは物理原理が異なるためDRAMのような定期リフレッシュは不要です(ただし長期保持のための別の管理は存在します)。
関連キーワード: DRAM、リフレッシュ、キャパシタ、リーク電流、SRAM、SDRAM、セルフリフレッシュ、リテンションタイム、リフレッシュレート

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