基本情報技術者 2009年 秋期 午前(科目A) 問28
問題文
システムの品質を向上させるために、発生した障害の原因についてパレート図を用いて分析した。分析結果から分かることはどれか。
選択肢
ア:時系列で見た障害の発生原因と発生件数
イ:システムの規模と、障害の発生件数との相関
ウ:障害の主な発生原因と、それらの原因別の発生件数が全体に占める割合(正解)
エ:発生した障害と、それに影響を及ぼすと思われる原因との関連
パレート図を用いた障害原因分析【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:パレート図は原因別の発生件数を降順に並べ、各原因が全体に占める累積割合を示して主要因を特定するための可視化ツールです。
- 根拠:棒グラフで原因別件数を示し、それに対して累積比率の折れ線を重ねることで「少数の要因が多数の問題を生む」ことを明確に示します。
- 差がつくポイント:単なる時系列や相関ではなく「原因別件数+累積割合」の両面で優先度を判断する点を理解すると診断と対策立案で差がつきます。
正解の理由
パレート図は、原因を件数の大きい順に並べた棒グラフと、その棒群に対する累積比率を示す折れ線で構成されます。これにより「どの原因が全体に対してどれだけの割合を占めるか」を一目で把握でき、重要度の高い少数の原因(80/20の例)に対する優先対策が可能になります。したがって正解は ウ(障害の主な発生原因と、それらの原因別の発生件数が全体に占める割合)です。
よくある誤解
- 「パレート図は時系列を示す」と誤解しがちですが、時系列変化を主目的とはしていません。
- 「相関や因果関係が分かる」と考えるのも誤りで、相関分析や因果推定は別手法が必要です。
解法ステップ
- 問題文で「パレート図」をキーワードとして認識する。
- パレート図の特徴(原因別件数の降順表示+累積比率の折れ線)を頭に浮かべる。
- 各選択肢がその特徴に合致するかを照合する。
- 「原因別件数と全体に占める割合」を明示する選択肢を選ぶ(=ウ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 時系列で見た障害の発生原因と発生件数
- 誤り。パレート図は時系列(時間軸に沿った推移)ではなく、原因別の件数分布と累積割合を示します。
- イ: システムの規模と、障害の発生件数との相関
- 誤り。相関関係の可視化は散布図や相関係数などの手法であり、パレート図は相関を示しません。
- ウ: 障害の主な発生原因と、それらの原因別の発生件数が全体に占める割合
- 正解。パレート図はまさに原因別件数(棒)と累積割合(折れ線)を示し、主要因の比率把握に適します。
- エ: 発生した障害と、それに影響を及ぼすと思われる原因との関連
- 誤り。因果関係や関連性の深さを示すものではなく、原因の頻度と累積割合の可視化が目的です。
補足コラム
- パレート原理(80/20 の法則):多くの問題は少数の原因に起因することが多く、パレート図はその可視化に有効です。
- 累積比率の計算式(原因を件数順に並べた場合): 累積比率_i = (∑_{k=1..i} 件数_k) / (総件数) × 100
- 表記:
- 実務ではパレート図で主要原因を特定後、根本原因解析(RCA)やFMEAなどで因果を深掘りします。
- 簡単な Python 例(累積比率計算):
counts = [45, 30, 15, 10] # 件数を降順に並べた例
total = sum(counts)
cum = []
s = 0
for c in counts:
s += c
cum.append(s/total*100)
print(cum) # [45.0, 75.0, 90.0, 100.0]
FAQ
Q: パレート図とヒストグラムの違いは何ですか?
A: ヒストグラムは数値データの分布(度数分布)を示す一方、パレート図はカテゴリ別件数を降順に並べ、累積割合で優先度を示します。
A: ヒストグラムは数値データの分布(度数分布)を示す一方、パレート図はカテゴリ別件数を降順に並べ、累積割合で優先度を示します。
Q: パレート図で「累積割合80%」を基準にするべきですか?
A: 一般的目安として80%はよく使われますが、業務やコスト、リスクを踏まえて優先割合は柔軟に設定してください。
A: 一般的目安として80%はよく使われますが、業務やコスト、リスクを踏まえて優先割合は柔軟に設定してください。
Q: パレート図で時系列の変化を見たいときは?
A: 月別や四半期ごとにパレート図を作成し比較するか、時系列は別に折れ線グラフで追うと良いです。
A: 月別や四半期ごとにパレート図を作成し比較するか、時系列は別に折れ線グラフで追うと良いです。
関連キーワード: パレート図、パレート分析、累積比率、80/20、原因分析、品質管理、故障解析、根本原因解析

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