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基本情報技術者 2016年 春期 午前(科目A)13


問題文

システムが単位時間内にジョブを処理する能力の評価尺度はどれか。

選択肢

MIPS値
応答時間
スループット(正解)
ターンアラウンドタイム

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スループット【午前解説】

正解の理由

正解は (スループット)です。スループットは「単位時間あたりに処理できた仕事の量」を表す指標であり、システム全体が一定時間にどれだけ多くのジョブを完了できるかを直接評価します。一般にスループットは次のように表されます:

したがって「単位時間内にジョブを処理する能力」を評価する設問にはスループットが該当します。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワード「単位時間内にジョブを処理する能力」を確認する。
  2. 各選択肢の定義を頭の中で明確にする(MIPS、応答時間、スループット、ターンアラウンド)。
  3. 「単位時間あたりの完了量」を示す指標がスループットであると一致するかどうかを照合する。
  4. 他の選択肢が時間当たりの完了量ではないことを根拠にして除外する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: MIPS値
    誤り。MIPSは「Million Instructions Per Second」の略でCPUの命令実行レートを示す指標であり、CPU以外の要因(I/O、待ち行列、並列度)を考慮しないためジョブ完了数を直接示しません。
  • イ: 応答時間
    誤り。応答時間は個々の要求に対する待ち時間および処理時間の合計であり、ユーザが受け取る遅延の尺度であって単位時間あたりの処理能力を示す指標ではありません。
  • : スループット
    正解。単位時間あたりに完了したジョブ数や処理したデータ量を示し、システムの総処理能力を評価する代表的指標です。
  • エ: ターンアラウンドタイム
    誤り。ターンアラウンドタイムはジョブの投入から完了までの総時間(ジョブ単位の所要時間)であり、単位時間あたりの完了数を示すものではありません。

よくある誤解

  • MIPSをスループットと混同する:MIPSは「毎秒何百万命令を処理できるか」でCPU命令実行性能の目安であり、実際のジョブ完了数やI/O待ちの影響は反映しません。
  • 応答時間=スループットと考える:応答時間は個々の要求に対する待ち時間やサービス時間であり、応答が短くても同時処理数が多ければスループットは低下することがあります。
  • ターンアラウンドタイムを単位時間評価と誤認する:ターンアラウンドはジョブの投入から完了までの総時間であり、単位時間当たりの完了量を直接示すものではありません。

補足コラム

  • スループットはシステムの負荷や並列度、I/O性能、スケジューリング方針などに強く依存します。単にCPU性能(MIPS)を上げてもボトルネックがI/Oにある場合はスループットは改善しません。
  • ベンチマークや負荷試験では、「スループット(TPSやjobs/sec)」と「平均応答時間」を同時に測定するのが一般的で、両者をトレードオフとして見ることが重要です。
  • 例:Webサーバの性能評価では「requests/sec(スループット)」と「平均レスポンスタイム(応答時間)」をプロットし、同時接続数を増やしたときの挙動を確認します。

FAQ

Q1. スループットとMIPS、どちらが重要ですか?
A1. 目的によります。アプリケーション全体の処理能力を知りたいならスループット、CPUの命令実行効率を比較したいならMIPSが参考になります。ただしMIPSはベンチマーク特有の値で実環境を反映しない場合があります。
Q2. スループットが高くてもユーザ満足度が低いことはありますか?
A2. はい。平均応答時間が長い(個々のリクエストが遅い)場合、スループットは高くてもユーザ体感は悪くなることがあります。両方のバランスが重要です。
Q3. スループットの単位は?
A3. ジョブ数/秒、リクエスト/秒、トランザクション/秒、bps(ビット/秒)など、測る対象に応じた単位を使用します。

関連キーワード: スループット、MIPS、応答時間、ターンアラウンドタイム、処理能力、ベンチマーク、スループット計測、ジョブ完了数、負荷試験、I/O待ち、スケジューリング
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