基本情報技術者 2017年 春期 午前(科目A) 問55
問題文
サービスマネジメントシステムにおけるサービスの可用性はどれか。
選択肢
ア:あらかじめ合意された時点又は期間にわたって、要求された機能を実行するサービス又はサービスコンポーネントの能力(正解)
イ:計画した活動が実行され、計画した結果が達成された程度
ウ:合意したレベルでサービスを継続的に提供するために、サービスに深刻な影響を及ぼす可能性のあるリスク及び事象を管理する能力
エ:サービスの要求事項を満たし、サービスの設計、移行、提供及び改善のために、サービス提供者の活動及び資源を、指揮し、管理する、一連の能力及びプロセス
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サービスの可用性【午前解説】
正解の理由
選択肢の中で可用性(availability)の定義そのものを正確に表しているのはアです。可用性は「サービスが利用者の要求した機能を、合意された時間帯や期間に提供できるか」を示す概念であり、SLA(Service Level Agreement)で定義されることが多い指標です。アは「合意された時点又は期間にわたって」「要求された機能を実行する能力」と語句が一致しており、教科書的な定義と合致します。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「サービスの可用性」を定義に当てはめる。
- 各選択肢の主語・目的語を確認し、「合意された時点又は期間」「要求された機能」「能力(できること)」のいずれかが含まれるかをチェック。
- 「能力を示す定義」か「管理やプロセスの説明」かで切り分ける(後者は可用性の定義ではなく関連概念)。
- 最も教科書的な定義と合致する選択肢を選ぶ(今回ならア)。
選択肢別の誤答解説
- ア: あらかじめ合意された時点又は期間にわたって、要求された機能を実行するサービス又はサービスコンポーネントの能力
- 正解。可用性の教科書的定義をそのまま表現しています。SLAの「可用性」指標と一致します。
- イ: 計画した活動が実行され、計画した結果が達成された程度
- 誤り。これは「有効性」や「計画遵守度」に近い概念で、可用性(時間と機能の提供能力)とは異なります。
- ウ: 合意したレベルでサービスを継続的に提供するために、サービスに深刻な影響を及ぼす可能性のあるリスク及び事象を管理する能力
- 誤り。これはリスク管理や事業継続性(BCM/BCP)に近い表現で、可用性確保のための活動ですが「可用性そのものの定義」ではありません。
- エ: サービスの要求事項を満たし、サービスの設計、移行、提供及び改善のために、サービス提供者の活動及び資源を、指揮し、管理する、一連の能力及びプロセス
- 誤り。これは「サービスマネジメントシステム」や「サービス提供能力(組織的なプロセス群)」の説明であり、可用性の定義ではありません。
よくある誤解
- 可用性=単なる「稼働時間」と誤認する:稼働時間は一部だが、「合意された時間に要求機能を提供できること」が本質です。
- 可用性とサービス継続性やリスク管理を混同する:可用性は結果(機能提供可能性)に着目し、継続性やリスク管理は可用性確保の手段や関連分野です。
- 「計画した結果が達成された程度(イ)」を可用性と取り違える:イは計画遂行・達成度合いであり、可用性の定義とは異なります。
補足コラム
可用性は単に「動いているか/止まっているか」だけでなく、SLAで合意した「いつ」「どの機能」を提供するかが重要です。可用性を数値化する一般的な式は次の通りです。
例えば月間30日(=43,200分)で可用性99.9%を約束するSLAの場合、許容停止時間は約43.2分になります。つまり、可用性の目標値は運用上の許容ダウンタイムに直結します。
例えば月間30日(=43,200分)で可用性99.9%を約束するSLAの場合、許容停止時間は約43.2分になります。つまり、可用性の目標値は運用上の許容ダウンタイムに直結します。
FAQ
Q1: 可用性と信頼性(reliability)はどう違いますか?
A1: 信頼性は一定時間内での故障しにくさ(継続的に正しく動作する性能)を指し、可用性は「要求された時に機能を提供できるか」という観点で、信頼性に加え保守性や回復時間も影響します。
A1: 信頼性は一定時間内での故障しにくさ(継続的に正しく動作する性能)を指し、可用性は「要求された時に機能を提供できるか」という観点で、信頼性に加え保守性や回復時間も影響します。
Q2: 可用性を高める代表的な対策は?
A2: 冗長化(冗長構成)、フェイルオーバー、自動復旧、迅速な障害検知・対応、定期メンテナンスの計画化などが挙げられます。
A2: 冗長化(冗長構成)、フェイルオーバー、自動復旧、迅速な障害検知・対応、定期メンテナンスの計画化などが挙げられます。
Q3: 試験で「可用性」を問うときのキーワードは?
A3: 「合意された時点/期間」「要求された機能」「サービス又はサービスコンポーネント」「能力(できること)」などを探してください。
A3: 「合意された時点/期間」「要求された機能」「サービス又はサービスコンポーネント」「能力(できること)」などを探してください。
関連キーワード: 可用性、SLA、可用性管理、可用性計算、信頼性、サービス継続性、冗長化、フェイルオーバー、ITIL、ISO20000

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