基本情報技術者 2017年 春期 午前(科目A) 問54
問題文
システム開発の進捗管理などに用いられるトレンドチャートの説明はどれか。
選択肢
ア:作業に関与する人と責任をマトリックス状に示したもの
イ:作業日程の計画と実績を対比できるように帯状に示したもの
ウ:作業の進捗状況と、予算の消費状況を関連付けて折れ線で示したもの(正解)
エ:作業の順序や相互関係をネットワーク状に示したもの
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トレンドチャート【午前解説】
正解の理由
トレンドチャートは「時間軸に沿って複数の値(進捗率、実コスト、予算消費など)を折れ線でプロットし、傾向(トレンド)を分析する」図表です。進捗と予算を関連付けて表示することで、予定からの乖離やコストオーバーランの兆候を早期に把握し、対策や予測(フォーキャスト)に役立ちます。選択肢ウはこの定義に一致するため正解です。
解法ステップ
- 問題文でキーワードを拾う:「進捗管理」「トレンドチャート」「進捗状況」「予算の消費」「折れ線」など。
- 各選択肢がどの図表に該当するかを即座に思い浮かべる(マトリックス、ガント、トレンド、ネットワーク)。
- 表示方法(折れ線、帯状、マトリックス、ネットワーク)と目的(進捗、責任、日程、相互関係)を照合する。
- 「進捗と予算を折れ線で示す」ものを選ぶ → ウ を選択。
選択肢別の誤答解説
- ア: 作業に関与する人と責任をマトリックス状に示したもの
- これはRACIなどの責任分担表(マトリックス)を示す記述で、トレンドチャートとは目的も形も異なります。
- イ: 作業日程の計画と実績を対比できるように帯状に示したもの
- これはガントチャート(バー/帯状)を説明しています。日程の計画対実績比較には適するがトレンドではない。
- ウ: 作業の進捗状況と、予算の消費状況を関連付けて折れ線で示したもの
- これがトレンドチャートの説明に合致します(正解)。
- エ: 作業の順序や相互関係をネットワーク状に示したもの
- これはPERT図やネットワーク図(工程間の依存関係)で、トレンドチャートとは別物です。
よくある誤解
- トレンドチャートとガントチャートを混同しやすい:どちらも進捗管理に使いますが、表示方法と目的が異なります。
- トレンドチャート=S字曲線(S-curve)と決めつける誤解:S字曲線は累積値の一例で、トレンドチャートは累積・非累積どちらでも折れ線で表せます。
- 「トレンド=責任者の関係図」と誤解する:責任の関係はマトリックス(RACI)で表します。図の目的を区別することが重要です。
補足コラム
トレンドチャートはプロジェクト管理で頻繁に使われ、アーンドバリュー(EVM)指標と組み合わせると効果的です。代表的な系列は「予定コスト(Planned)」「実績コスト(Actual)」「出来高(Earned Value)」など。累積値をプロットするとS字曲線(S-curve)になり、累積でない当月値や進捗率をプロットすることもあります。ポイントは「時間に沿った傾向把握」と「将来予測」の2点です。
短い例(概念的):
- 横軸:時間(日付/週/月)
- 縦軸:%(進捗率)または金額(コスト)
- プロット例:予定進捗(青線)、実績進捗(赤線)、予算消費(緑線)
FAQ
Q1. トレンドチャートとS字曲線は同じですか?
A1. 完全に同じではありません。S字曲線は累積値をプロットした場合の典型的な形で、トレンドチャートは累積/非累積どちらでも折れ線で傾向を示す総称です。
A1. 完全に同じではありません。S字曲線は累積値をプロットした場合の典型的な形で、トレンドチャートは累積/非累積どちらでも折れ線で傾向を示す総称です。
Q2. ガントチャートで進捗とコストは分かりませんか?
A2. ガントは日程と作業の進行状態(帯の長さや色)で進捗を示しますが、コスト消費の時系列的推移を折れ線で示す点ではトレンドチャートに劣ります。両者は併用が有効です。
A2. ガントは日程と作業の進行状態(帯の長さや色)で進捗を示しますが、コスト消費の時系列的推移を折れ線で示す点ではトレンドチャートに劣ります。両者は併用が有効です。
Q3. トレンドチャートはどの段階で作るべきですか?
A3. プロジェクト開始後、定期的(週次/月次)に実績データが集まり次第作成・更新し、傾向と異常の早期発見に使います。
A3. プロジェクト開始後、定期的(週次/月次)に実績データが集まり次第作成・更新し、傾向と異常の早期発見に使います。
関連キーワード: トレンドチャート、S字曲線、ガントチャート、PERT、RACI、進捗管理、予算管理、アーンドバリュー、プロジェクト管理

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